まずはパーツの確認から
組み立てを開始する前に、まずは揃えたパーツを確認しておこう。今回の構成の場合、接続に必要なネジやケーブルは、すべてマザーボードやケースなどに付属しているものでまかなえるため、別途購入する必要はないが、それらがきちんと付属しているかは、組み立て前に確認しておきたい。
ここで使用するマザーボード、ASUSTeKのP8P67は、P67搭載マザーボードの中でもスタンダードな製品だが、Serial ATA 3.0やUSB 3.0にももちろん対応。それらを活かせるように、システムドライブにSerial ATA 3.0対応のSSDを使用し、さらにデータドライブ用のHDDを用意している。ケースもミドルタワーながら大型CPUクーラーを運用しやすいもので、USB 3.0ポートなども備えた最新のものとなっている。要所要所でほかのパーツを選んだ際の対処法についても紹介しているので、参考にしてみていただきたい。
今回使用するパーツ

1.CPU Intel Core i7-2600(3.4GHz)
2.マザーボード ASUSTeK P8P67(Intel P67)
3.メモリ Patriot Memory PSD38G1333KH(PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB× 2)
4.ビデオカード Sapphire HD6850 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI-I+SL-DVI-D/HDMI/DP(AMD Radeon HD 6850)
5.SSD(システムドライブ) Micron Technology Crucial RealSSD C300 CTFDDAC064MAG-1G1(Serial ATA 3.0、MLC、64GB)
6.HDD(データドライブ) Western Digital WD Caviar Green WD20EARS(Serial ATA 2.5、5,400rpm、2TB)
7.BD-Rドライブ LG Electronics WH10LS30K(Serial ATA 2.5)
8.CPUクーラー Corsair Memory CAFA50
9.電源 サイズ 剛力3 プラグイン 600W
10.PCケース Cooler Master HAF912 Advanced
※このほか、PCとして動作させるためにはOS(Windows 7)やキーボード、マウス、ディスプレイなども必要です

今回、組み立てに必須な工具はプラスドライバー1本のみ。ケースの中での作業を考えると、しっかりと長さがあって、先端が磁化されたものがよい
STEP1.
マザーボードにCPUとCPUクーラーを取り付ける

まずはマザーボード上のCPUソケット(LGA1155)にCPUを取り付け、その上に冷却用のCPUクーラーを取り付ける。今回使用するCPUクーラーは、マザーボード背面にも固定具を取り付ける大型タイプだが、市販のCPUクーラーはそれぞれ取り付け方が異なっている。小さいネジなどをなくさないように注意し、事前にマニュアルもよく読んでおきたい。

CPUソケットの脇にあるレバーを起こすと、一緒にカバーも持ち上がる。しっかり持ち上げて、開いておこう

ソケットに付いている樹脂製のカバーをまっすぐ持ち上げて外す。このカバーの下にある小さなピンは、よけいな力を加えると簡単に破損してしまうので、ここは細心の注意を払いたい

CPUとソケット側の切り欠きの位置を確認し、向きを合わせてソケットにCPUを乗せる。ここでも下のピンを曲げたりしないように、水平にそっと乗せるようにしよう

金属カバーを下ろし、○の部分が引っかかるようにしながら、レバーを下ろして固定する。CPUの向きが間違っている場合は、閉じることができないようになっている

このCPUクーラーは、まずクーラー本体側に固定具をネジ止めする。各種のCPUソケットに対応できるようになっているが、LGA1155(LGA1156と同じ)用の固定具をマニュアルで確認しよう

次にマザーボードの裏側に取り付ける固定具を、LGA1155に合わせて調節する。この固定具は似た形状ながらサイズがわずかに違う、LGA1366やLGA775にも対応できるようになっている

CPUソケットのまわりにある四つの固定穴に合わせて、マザーボード裏面から固定具を挿し込む。ここではまだ挿し込むだけだが、サイズがピッタリなので、簡単には抜けないはず

表側に戻って、CPUの表面にグリスを塗布する。このグリスはCPUクーラーに付属しているものだが、塗り忘れると冷却性能が発揮できない。薄く塗り広げるのが理想的で、量は小豆粒程度でOK

裏から挿し込んだ固定具のピンに合わせて、CPUクーラー本体を乗せる。穴が合わない場合は5番で取り付けた固定具が間違っている可能性があるので再確認しよう

うまくCPUクーラーを乗せることができたら、突き出たピンの上にゴムワッシャーを乗せ、その上からネジ止めする。4カ所のネジを少しずつ締めながら、均等に力がかかるように調整しよう

CPUクーラーのヒートシンクにファンを取り付ける。大型のCPUクーラーではこのようにファンが分離できるものが多いが、先に付けてしまうと下のネジが締められないことが多い

ファンの電源コネクタは、マザーボード上の「CPUFAN」コネクタに接続。このクーラーでは中間に抵抗入りケーブルを挟むことで、ファンの回転数を2,200rpmから1,600rpmに下げられる
リテールCPUクーラーを使用する場合
現在発売されているLGA1155対応CPUのリテールパッケージには、すべてCPUクーラーが付属している。このクーラーの取り付け方は、表側からピンを押し込むだけだが、そのピンは挿し込む際のポジションが決まっているので気を付けたい。4カ所のピンを均等にしっかり押し込む必要があるのはここでも同じだ。なお、こちらは標準でCPUとの接地面にグリスが塗られている。

四つのピンを時計回りに回し、上に引き上げておく。この状態でなければピンは挿し込めない

対角線上にある2ピンずつ押し込むと均等に押し込める。しっかり押し込むと、キリッと音がするはず