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TEXT:芹澤正芳 |
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地デジも見られる省スペースPCをAtomを使って実現する |
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番外編として「あまり場所を取らず地デジが視聴できるPCを、あまりお金をかけずに実現したい」という場合のレシピを考えてみたい。省スペースということで、必然的にサイズはMini-ITXになる。最近ではCore 2 Duoなどのデスクトップ向けCPUに対応するMini-ITXサイズのマザーボードもあるが、小さなPCケースへの組み込みを考えた場合、冷却がうまくいかなかったり、CPUクーラーがほかのパーツに干渉するといった問題が起きやすい。そこで、今回はIONプラットフォームに注目して構成を考えてみた。
CPUは必然的にAtom。非力ではあるが組み合わされるチップセットのGeForce 9400には、高性能なグラフィックスコアが統合されており、DirectX 10への対応、ハイビジョン動画の再生支援を備えている。ゲームや高品質な動画の再生が厳しいAtomの弱点を、チップセットが補っている。PCケースにはMini-ITX対応、300Wの電源を標準装備した、SilverStoneのSST-SG06を選んだ。このケースの難点は光学ドライブにはスリム型しか組み込めないこと。そこで、スリム型でBlu-rayの読み出しにも対応するパナソニックのUJ-120を選択した。ちなみに省スペースPCでは、外付けの製品を使うのも一つの手。光学ドライブを搭載していないミニノートPCなどを持っている人なら、パイオニアのDVR-XD09Jなど、USBバスパワーで動作し、手軽に使える外付けDVDスーパーマルチドライブが1台あれば、なにかと重宝するだろう。地デジのキャプチャにはUSB接続の恵安のKTV-FSUSB2を選択。小型で設置しやすく、フルセグとワンセグの両方を視聴可能と便利な製品だ。ただし対応するOSは32bit版に限られるので注意が必要だ。 |
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種別 |
メーカー名/製品名 |
実売価格 |
CPU |
Intel Atom N230(1.6 GHz) |
ー |
マザーボード |
ZOTAC IONITX-B-E(GeForce 9400M G) |
17,000円前後 |
メモリ |
CFD販売 CFD ELIXIR W2U800CQ-1GLZJ(PC2-800 DDR2 SDRAM 1GB×2) |
4,500円前後 |
ビデオカード |
なし(チップセット内蔵グラフィックス機能) |
ー |
HDD |
Seagate Barracuda LP ST31000520AS(Serial ATA 2.5、5,900rpm、1TB) |
8,000円前後 |
光学ドライブ |
パナソニック UJ-120(BD、DVDスーパーマルチドライブ) |
7,000円前後 |
PCケース |
SilverStone SST-SG06(Mini-ITX、300W電源付属) |
12,000円前後 |
電源 |
PCケース付属電源 |
ー |
CPUクーラー |
マザーボード搭載クーラー |
ー |
キャプチャユニット |
恵安 KTV-FSUSB2 |
7,000円前後 |
OS |
Microsoft Windows 7 Home Premium 32bit版(DSP版) |
13,000円前後 |
合計 68,500円前後 |
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録画データが増えてくれば、大容量のストレージが必要となる。そこで便利なのがNAS。ThecusのN4100PRO(実売価格5万2,000円前後)なら、4台までHDDを搭載可能でRAIDもサポート |
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(1)PCケース
SilverStoneのSST-SG06はサイズがMini-ITXながら、拡張性にも優れたPCケースだ。装着可能な光学ドライブはスリム型に限られるので要注意 |
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(2)マザーボード
IONプラットフォームを採用するZOTACのIONITX-B-Eを選択。CPUにはAtom N230がオンボードで搭載されている |
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(3)キャプチャユニット
地デジの視聴には、恵安のKTV-FSUSB2を採用。内蔵のアンテナに加え、アンテナケーブルの接続も可能だ |
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CPUがシングルコアのAtomだと、パフォーマンスが気になるが、そこそこの結果だ。キビキビとはいかないが、イライラとはしない快適度はある。Vistaと比べれば、軽快と感じる人も多いハズ |
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