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TEXT:シバタススム |
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液晶ディスプレイ編 |
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低価格化によりフルHDモデルが身近に |
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24型ワイドクラスの大型モデルへのシフト、2万円前後で買える低価格化が進む液晶ディスプレイ。Windows 7発売に伴い、その製品仕様にも変化が出てきている。液晶ディスプレイはどこへ行くのか。その最新トレンドを紹介する。 |
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Windows 7の強化点の一つがHigh Colorのサポートだ。これにより従来のRGB各色8bit(1,677万色)からRGB各色最大16bit(281兆色)のカラー表示が行なえるようになる。とはいえ、既存の機器がそのまま対応できるわけではない。既存のDVIポートとディスプレイは、ハードウェアとして8bitまでしかサポートされていない。そこでWindows 7時代に鍵となるのが、DisplayPort搭載のビデオカードと、10bit対応ディスプレイだ。16bitには達していないとは言え、10bitでも表示できる色数は10億7,374万色。8bitと比べると64倍の発色が可能だ。もちろん、1,677万色で十分だという声もあるだろう。しかし、医療や映像製作などの現場では、データが本来持つ微妙な色表現や階調表現が8bitでは再現できていない。たとえばAdobe Photoshop CS4では16bit編集に対応しているものの、表示は8bit止まりのため、本来の性能が活かし切れていない。プロの現場ではまだまだ色数が足りていないのだ。ソフトウェアが対応するためには、OSと、さらに連係するハードウェアのサポートが必要になるため、これでようやく10bit対応のソフトウェアを登場させるための土壌が整ったと言える。 |
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液晶ディスプレイ全体が低価格化
フルHD対応ディスプレイが2万円以下という価格で販売されるようになったのに加え、IPSパネル採用の高級機さえ10万円以下で購入できるように |
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DisplayPort搭載モデルが増加
最新のディスプレイ用インターフェースであるDisplayPortを搭載する製品が増加。ビデオカード側の搭載も進んでいる |
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液晶パネルの方式
液晶ディスプレイで利用されている各種のパネルの特徴をまとめてみた。ただし、あくまでパネル性能についての一般論であり、メーカーによっては、応答速度を補助する「オーバードライブ」など、これを補う画像補整回路を搭載している場合もある。 |
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EIZO |
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FlexScan SX2462W |
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実売価格:100,000円前後 |
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問い合わせ先:0120-956-812
URL:http://www.eizo.co.jp/ |
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10bit入力対応/IPS採用の高級機
10bit、10億7,374万色の表示が可能な24.1型ディスプレイ。16bitの内部演算により、細かくなめらかな階調表現が可能になっている。 |
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Specification
最大解像度:1,920×1,200ドット
応答速度:13ms
映像入力端子:DVI-I×2、DisplayPort×1
サイズ(W×D×H):566×230×456~538mm
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Windows 7に合わせてマルチタッチディスプレイが登場 |
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iPhoneの登場で一躍有名になった、画面を複数の指で操作する「マルチタッチ」。指の動きに合わせて画面がスクロールしたり、指を開いたり閉じたりする動作でズームイン・ズームアウトができたりと、直感的に操作しやすい。従来もタッチパネル液晶は存在したが、液晶ディスプレイ側でOSに対してマウスとして認識させており、複数の指で操作するマルチタッチには対応していなかった。これがWindows 7で初めてOSレベルでサポートされる。ミニノートPCなどの小型端末でキーボードレスの操作を行なうなど、さまざまな応用が可能な機能だ。 |
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マルチタッチで快適操作
画面上で指をタッチしたまま動かすと、マウスカーソルが動く。2本指を広げる動作でズームイン。そのほかにもさまざまな動作が行なえる |
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タブレット的な使い方も
LCD-AD221FB-Tには、タッチペンも付属している。「ペイント」で絵を描いたり、写真のレタッチをしたりといったこともできる |
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アイ・オー・データ機器 |
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LCD-AD221FB-T |
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実売価格:50,000円前後 |
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問い合わせ先:03-3254-1076/076-260-3643
URL:http://www.iodata.jp/ |
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初のマルチタッチ対応モデル
光学式のマルチタッチセンサーを搭載した液晶ディスプレイ。2ポイントのマルチタッチに対応する。 |
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Specification
最大解像度:1,920×1,080ドット
応答速度:5ms
映像入力端子:DVI-I×1、Dsub 15ピン×1
サイズ(W×D×H):513×228×393mm
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地デジ放送の2011年完全移行、HD DVDとの規格競争の終結によるBlu-rayコンテンツの普及、低価格ながらも手のひらサイズでフルHD動画が撮れるAVCHDカメラの普及と、世の中の動画コンテンツはフルHDに移行しつつある。登場当初は高嶺の花だったフルHD対応液晶ディスプレイも、パネル需要の増加と、フルHD対応のスケーラー(デジタル映像の信号処理を行なう回路)の進化により、プライスダウンが可能になった。現在では安いもので2万円以下にまで下落しており、手の届きやすい価格になっている。また、HDMIやDVIの普及により、デジタル信号をそのまま変換しないで処理できるため、高額なアナログ系の高画質化回路を省略することができるのも低価格化につながっている。TNパネルを搭載した普及モデルは現在の2万円程度で下げ止まりそうだが、今度はIPSパネルを搭載し、WUXGA以上の解像度を持つ、24型以上の大型モデルの価格が徐々に下がりつつある。 |
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IPSパネルを搭載した低価格モデルも
高級機種の代名詞と言えるIPSパネルだが、低コストのe-IPSパネルが登場。これを採用するデルの2209WAは、直販で2万7,800円という価格だ |
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三菱電機 |
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Diamondcrysta WIDE RDT231WM-S |
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実売価格:33,000円前後 |
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問い合わせ先:03-3424-9298
URL:http://www.mitsubishielectric.co.jp/ |
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「超解像」搭載の低価格フルHDモデル
低解像度のソース映像で発生する、拡大表示によるぼけを低減し、シャープな映像に補正する「超解像技術」を搭載する液晶ディスプレイ。 |
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Specification
最大解像度:1,920×1,080ドット
応答速度:5ms
映像入力端子:DVI-D×1、Dsub 15ピン×1、HDMI×2
サイズ(W×D×H):606×143×407mm
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