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TEXT:保坂陽一 |
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6年前のミドルレンジPentium 4マシン |
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Before |
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CPU |
Intel Pentium 4 2.8GHz(Northwoodコア) |
マザーボード |
ASUSTeK P4B533(Intel 845E) |
メモリ |
ノーブランド PC3200 DDR SDRAM 512MB×2 |
ビデオカード |
Albatron AGP6600GT(GeForce 6600 GT) |
HDD |
Seagate Barracuda ATA IV ST380021A(Ultra ATA/100、7,200rpm、80GB) |
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現在のエントリークラスPCでもこれよりはマシ? |
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6年前と言うと、ラグナロクオンラインやファイナルファンタジ-XIといったMMORPGが国内で爆発的にはやった時期であり、そのために新マシンを組んだという人も少なくないと思われる。その当時、Pentium 4 2.8GHzにGeForce 6600 GTと言えば、コストパフォーマンス重視ながらも、人気ゲームが快適に遊べる構成であったが、今となってはさすがにパワー不足。ひとまずWindows 7のインストールは可能だが、Socket478のCPUを今さらアップグレードするのは難しく、ビデオカードもAGPスロット版なので選択肢はかなり限られる。一応このGPUにもWDDM(1.0)ドライバが用意されており、サウンドチップ以外のドライバは標準でインストールされたが、エクスペリエンスインデックスの2.1という値を見ても分かるとおり、Aeroを動かすのも厳しいレベル。CPUパワーにも余裕はなさそうだ。正直言って、この際買い換えてしまったほうが、コスト的にも正解と言えるだろう。
とはいえ、そこは自作PC。流用できるだけ流用し、低価格アップグレードでどれくらいになるかを試してみた。流用できるのは電源とHDDくらいだが、オンボードグラフィックス機能を備えたGeForce 9300搭載マザーボードに、Core 2 Duoで最安クラスのE7500を選択。メモリはDDR2 SDRAMで4GBと、イマドキの標準容量になった。これならPCI Express x16スロットでのビデオカード搭載やSerial ATAへのストレージ移行もOKだが、参考までにこれだけでどうなるかを見てみたのが下の結果だ。 |
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旧世代ビデオカードは予想以上に苦しい……
それなりのビデオカードだと思っていたら、スコアはまさかの2.1。それ以外は3.0以上なので動かすのに不自由はないものの、想像以上に厳しい値だ。メモリも今なら2GB以上は欲しい |
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Socket478対応CPUはアップグレードパスがない!
Socket478のCPU交換はコストがかかるだけ。現行のローエンドPentiumでも、これより数段上だ |
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AGPビデオカードの交換は割高
AGPビデオカードの交換を考えるくらいなら、現行のオンボードグラフィックス機能で十分? |
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IDE HDDはとりあえず使い回す
ここではとりあえずIDE HDDを残してみることにしたが、容量的にも80GBはギリギリかもしれない |
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コストを抑えるために、GeForce 9300のmicroATXマザーボードを選択したが、それでももとのビデオカードに比べ格段にパワーアップしている。最新3Dゲームをバリバリ、とはいかないにしても、それ以外の用途でとくに困ることはなさそうだ。ただ、そのまま残したIDEのHDDがボトルネック。素直に予算を追加して、Serial ATA HDDに移行したい。 |
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ストレージを除けば、最近のエントリーマシンに生まれ変わった。電源もPentium 4世代の出力なら足りないということはないだろう |
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【交換パーツ】 |
CPU:Intel Core 2 Duo E7500(2.93GHz) |
12,000円前後 |
マザーボード:MSI P7NGM-Digital |
12,000円前後 |
メモリ:UMAX Pulsar DCDDR2-4GB-800(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2) |
8,000円前後 |
合計 |
32,000円前後 |
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3年前のミドルレンジAthlon 64 X2マシン |
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Before |
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CPU |
AMD Athlon 64 X2 3800+(2GHz、Socket AM2) |
マザーボード |
DFI LANPARTY UT NF590 SLI-M2R/G(nForce 590 SLI) |
メモリ |
KINGBOX KBD2GD2-800S(PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB×2) |
ビデオカード |
GIGABYTE GV-NX7G256D-RH(GeForce 7600 GT) |
HDD |
Seagate Barracuda 7200.9 ST3300622AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、300GB) |
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Windows Vista発売前に、AMDの優秀なデュアルコアCPUとしてAthlon 64 X2が人気を博した時期の構成。NVIDIA SLI対応マザーボードが、Intel版に先駆けてAMDプラットフォームで登場していた頃と言うと、自作ユーザーならピンと来るかもしれない。ここで用意したのはそんな時期のミドルレンジといった構成だが、エクスペリエンスインデックスの値は最低で4.6と、なかなか優秀。絶対的なパフォーマンスはともかく、バランスは取れており、このままでもWindows 7の動作に問題はない。
これをアップグレードするなら、比較的スコアの低いCPUとビデオカードということになるが、このマザーボードでどこまでのCPUに対応しているかを調べてみると……DFIのWebサイトにはすでに情報が見当たらない。NVIDIA 590 SLIチップセット搭載マザーボードでは、初代Phenomに正式対応した製品も少ないようなので、CPUのアップグレードは期待できない。それならいっそ、ということで、ここでは最新かつ安価なAMD 785Gマザーボードで、DDR2 SDRAMが流用可能なものに換装。低価格クアッドコアCPUのAthlon II X4を組み合わせてみた。ビデオカードはそのまま流用も可能だが、GeForce 7600 GTはDirectXも9.0までの対応とさすがに世代を感じる。ここではこちらも省電力版GeForce 9800 GT搭載カードに交換してみることにした。マザーボード交換となるとほとんどイチから組み立て直すようなものだが、その手間に見合うだけのアップグレードにはなっているはずだ。 |
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これならそのままいける?
最低スコア4.6は立派な現役マシン。ドライバなどもWindows 7標準でとくに問題なく使用できている。ただ、アップグレードを考えると、少々やっかいな面が…… |
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マザーボードの対応CPU以外はあまり問題なかった? |
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デュアルコアCPUのまま使うか?
最近のSocket AM2マザーボードならPhenom IIなども搭載可能だが、今回のマザーはそうもいかなかった |
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DDR2 SDRAMは流用可能
DDR2 SDRAMはそのまま流用。今後DDR3 が主流になってくると、こうはいかないかもしれない |
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ちょっともの足りないGeForce 7600 GT
ビデオカードはそのまま流用も可能だが……。換装したECSの「N9800GTE-512MX-F」は、補助電源が不要である |
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予算的には3万円オーバーとなったが、ボトルネックも解消し、かなり快適なマシンとなった。メモリスロットはまだ2スロット空きがあるので、さらなる強化も可能である。なお、785G搭載マザーボードはDDR3 SDRAM版も存在しており、そちらの場合はメモリ交換も必須となる。アップグレードとしてはこの辺りが一つのポイントとなりそうだ。 |
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CPUやグラフィックスの値が7前後と申し分ないスペック。パーツの選択しだいでさらに上も狙える! |
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【交換パーツ】 |
CPU:AMD Athlon II X4 630(2.8GHz) |
12,000円前後 |
マザーボード:ASUSTeK M4A785D-M Pro(AMD 785G) |
10,000円前後 |
ビデオカード:ECS N9800GTE-512MX-F(GeForce 9800 GT) |
10,000円前後 |
合計 |
32,000円前後 |
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