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TEXT:宇野貴教 |
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静音マシンのポイントは省電力パーツとしっかり冷却 |
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PCの主要パーツであるCPUやビデオカードは、動作時に電力を消費することで発熱し、その熱を逃がすために冷却ファンが必要となる。この冷却ファンこそがPCの主要騒音源だ。ファンのノイズを減らすには回転数を落とすのが基本だが、風量が減るため冷却能力も落ちてしまう。ファンは回転数が同じなら口径が大きいほど風量が大きくなるので、CPUやビデオカードのクーラーは口径の大きいファンを搭載したものを選び、そのほかのパーツも必要な性能を持つ中でなるべく消費電力の小さいものを選ぶのが静音PC作りのポイントだ。内部で発生する音を外に漏らさないよう、密閉性が高いケースを選ぶのもコツと言える。 |
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「1」主なノイズ源は冷却ファン。各種クーラーやケースファンはなるべく大口径、そして低速回転のものを選ぶ |
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「2」CPUやビデオカードは消費電力が低いほど発熱も小さい。つまり冷却ファンの風量を抑え気味にすることができる |
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「3」内部でノイズが発生しても外に漏れなければ聞こえない。静音PCには肉厚で重みのあるがっしりとしたケースが理想だ |
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Intel |
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Core 2 Quad Q9550 |
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実売28,000円前後 |
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あえてコストパフォーマンス重視
静音向けとは言えないが、今1台組むのならこのクラスのパワーは欲しい。発熱はCPUクーラーの性能でカバーする |
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サイズ |
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MUGEN∞2 |
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実売5,000円前後 |
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12cm角の大口径ファンで冷却
サイドフローで大型フィンを搭載する冷却効率の高さでチョイス。低速回転の12cm角ファンで、静音PC向けだ |
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ASUSTeK |
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P5Q-E |
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実売16,000円前後 |
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独自の省電力機能を搭載
P45搭載のLGA775対応ミドルレンジマザー。CPUやチップセット、ケースファンの電力制御を行なう機能を備える |
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UMAX |
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Pulsar DCDDR2-4GB-800 |
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実売5,000円前後 |
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スタンダードな2GB×2枚のDDR2メモリ
静音PCのメモリは、定格動作であればとくに注意点はない。スタンダードなPC2-6400メモリの2枚組をチョイス |
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玄人志向 |
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GF9600GT-E512HW/HD/GE |
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実売12,000円前後 |
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外部電源不要のGeForce 9600 GTカード
59W版のGeForce 9600 GTを採用し、性能と消費電力のバランスがよい。外部補助電源が不要なのも静音PC向け |
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Samsung |
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EcoGreen F2 HD502HI |
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実売5,000円前後 |
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5,400rpmの低騒音HDD
一般的なHDDの回転数は7,200rpmだが、あえて低速モデルを選ぶことで消費電力と騒音を抑えることができる |
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LG Electronics |
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GH22NS40 |
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実売4,000円前後 |
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DVD-VideoやCD再生時は低速回転
DVDや音楽CDの再生時に速度を下げる「SilentPlay」機能を持つ記録型DVDドライブ |
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サイズ |
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超力 SCPCR-500 |
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実売10,000円前後 |
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すべての負荷状態で電源効率80%以上
変換効率80%の500W電源。シリコンラバーと最大800rpmの低速ファンで静音性に優れる |
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CoolerMaster |
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Sileo 500 |
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実売13,000円前後 |
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静音に特化した機能が満載
両サイドパネル、天板、底面の内側に防音シートを貼ることにより静音性を高めている |
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Microsoft |
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Windows Vista Home Premium SP1(DSP版) |
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実売13,000円前後 |
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エディションは家庭向けをチョイス
機能は必要最小限でよいので、OSにはWindows VistaのHome Premiumを選択した |
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背面
静音マシンならリアファンに12cm角以上のものを搭載できるケースが望ましく、今回はこれを満たしている。背面下部に吸気用の穴が見えるが、このサイズで背面なら音漏れの影響は少ないだろう |
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内部
CPUクーラーの熱をリアファンへ誘導することで排熱効率がアップするので、ファンの取り付け位置と風向きには十分注意しよう。効率よくCPUの熱を外に出せばケース内の温度が下がり、その結果CPUクーラーのファン回転速度も落とすことができる |
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CPUまわり
このCPUクーラーは巨大なフィンと12cm角ファンで圧倒的な存在感を示している。静音PCを目指す場合、ミドルレンジのCPUでもこのクラスの高性能CPUクーラーを使うと、高負荷時でもファンノイズが抑えられ、効果的だ |
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光学ドライブ
ムービー再生時は回転速度を落としてノイズを抑える。DVD-Video鑑賞時にありがたい機能だ |
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ストレージ
一般的なHDDは7,200rpmであるが、今回はより低速で静音性に優れる5,400rpmタイプをチョイスしている。かなり静かなHDDだが、これでも動作音が気になるなら、HDD用静音化ケースを使うなどの対策を施そう |
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フロントインターフェース
フロントインターフェースは3.5インチベイ直下にあり、アクセス性は良好だ。USB 2.0ポートとオーディオに加えて、eSATA端子がある |
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吸音材
ケース内部を囲むように防音シートが貼り付けられている。内部の音を吸収することで、外に漏れるノイズを極力少なくする仕組だ |
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より静音性を突き詰める場合、まずはファンの回転数を細かく制御するためにファンコントローラを導入するのが基本だ。とはいえ、CPUクーラーのファンは回転数を絞り過ぎると排熱が追い付かなくなってしまう。これを解決するには、より大型のヒートシンクを持つCPUクーラーの導入や、グリスを熱伝導性の高いものに変えてみるというアプローチが考えられる。
HDDのディスク回転音、シーク音が気になる場合は、5インチベイに取り付けるHDD用の静音化ボックスを使うことで、耳障りな高い周波数のノイズが抑えられ、体感上の効果が大きい。 |
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HDD静音化ボックスは、ドライブを半ば密閉状態にすることでノイズを抑える効果を持つ。振動の抑制なども期待できる |
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大抵のCPUクーラーにはグリスが付属しているが、より熱伝導率の高い市販品を用いることで冷却効率のアップが見込める |
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