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TEXT:保坂陽一 |
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コンセプト別要点チェック!! |
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Vista使うならこんなマシン |
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このコーナーではWindows Vistaを使うための自作マシンの構成例を挙げてみよう。Vista環境にはバランスの取れたスペックが求められるが、マシンの用途に応じてさまざまなポイントがある。コスト面も合わせてチェックしてみてもらいたい。 |
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ゲームも、Media Centerも

これがVistaなスタンダードマシン |
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まずはWindows Vistaを使う上で、理想的な環境でありながら、それほど高価なパーツを使わないことを前提として組み立ててみたのがこのマシン(下表参照)。合計金額だけを見ると、最近のPCとしては高価な部類に入ると思われるが、それでも個々のパーツがそれほど特別なものではないことが分かるはずだ。

CPUはCore 2 Duoの人気モデルであるE6600を使用し、マザーボードも定番中の定番をチョイス。はっきり言って、現在の鉄板構成である。CPUは予算に応じてE6300でもよいが、デュアルコアはゆずれないところだ。メモリは1GBを2枚で2GB搭載しているが、これは今後のVistaマシンではオーバースペックとはならないはず。せっかくメモリスロットを4基備えているマザーボードなので、まずは512MBを2枚、のちに512MBを2枚追加するというのもよいだろう。ただ、最近のメモリ価格状況を考えると、1GBを2枚買っても損はないと思われる。

ビデオカードはコストパフォーマンスの高いGeForce 7600 GS搭載カードで、高解像度表示でのAero環境も問題なし。ワンランク上を狙ってもよいが、3Dゲームを遊びたいと言う人でも、このクラスで実質的に不足はないはずだ。

HDDは少し奮発してみた。このマシンではMedia Centerを活用することも考慮して、テレビキャプチャカードを搭載しているので、やはり録画データ用の大容量HDDが欲しい。ただ、少しひねって、システムドライブに高速回転ドライブを採用し、録画用ドライブは別途安価で大容量のものを用意している。合計金額が高いと思ったら、この辺りを引いて計算してみていただきたい。1万円前後で300GBの1ドライブにするだけで、10万円台前半まで降りてくる。一気に現実的な価格になったのではないだろうか?

光学ドライブに関しては、静音性などをとくに考えないのであれば、6,000円前後のスタンダードな記録型DVDドライブで決まり。Vistaでは標準で各種DVDメディアの書き込みに対応しているので、使い勝手も向上している。Blu-ray Discや、HD DVDドライブも登場しているがが、一般的にはまだまだ様子見といったところだ。

PCケースを除けば、あとは最近何かと注目されている電源だが、このクラスの構成であれば400Wで十分。Core 2 Duoの消費電力を考えても、よほどのハイエンドビデオカードを使わない限り、ここで大きな投資の必要はない。

ここで挙げたような構成のマシンであれば、あらゆる面で当分困ることはないはず。予算をいくらと決めてから考えるのもよいが、そこはせっかくの新OS。まずはスタンダードな構成を考えて、そこから自分なりのアレンジを加えてみてはいかがだろうか。 |
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Intel
Core 2 Duo E6600

4MBの2次キャッシュを搭載した、Core 2 Duoの人気モデル。オーバークロックのベースとしても人気だが、定格動作でも十分過ぎる性能を備えている |
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(1)P965搭載マザーボード |
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ASUSTeKの「P5B」は定番P965マザーボードの一つ。スタンダードなモデルのほうが、トラブルも少ないだろう |
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(2)各種DVDメディアに対応 |
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DVD-RAMを含む、ほぼすべてのDVDメディアの書き込み&読み出しに対応した、IDE接続の高速マルチドライブ |
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(3)GeForce 7600 GS搭載 ビデオカード |
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コストと性能のバランスが取れた、GIGABYTEのGeForce 7600 GS搭載カード。このクラスの製品ならWindows Aeroも快適そのもの |
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(4)メモリは2GB |
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奮発して1GBのPC2-6400対応メモリを2枚搭載。Vista時代は2GBでも普通になってくるはずだ |
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(5)Vista対応テレビチューナーカード |
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Media Center機能に標準対応した、テレビチューナーカード。ドライバインストールを考えることなく、すぐに使えるのでとても便利 |
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(6)システムドライブに高速HDD |
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今回はシステムドライブとして、高速な10,000rpmモデルを使用。ウイルスチェックやインデックス作成など、高速HDDの恩恵は大きい |
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ビデオカードのヒートシンクで、PCIスロットが一つ使えなくなっているのは残念だが、サウンドカードなどを追加する余裕はある。対応製品が増えつつあるPCI Express x1スロットも活用したい |
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外部ストレージの接続インターフェースとして普及しつつあるeSATAポート。外付けHDDはこれが主流になってくると思われるので、このポートの存在は今後重要になってくるだろう |
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システムドライブに容量の少ない高速ドライブを使用したが、テレビ録画を行なう以上、それなりの容量は欲しいということで、安価で大容量な2台目を追加。1台で500GBとはよい時代である |
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CPU |
Intel Core 2 Duo E6600 |
38,000円前後 |
CPUクーラー |
CPU付属品 |
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マザーボード |
ASUSTeK P5B |
18,000円前後 |
メモリ |
PC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB(バルク)×2 |
26,000円前後 |
ビデオカード |
GIGABYTE GV-NX76G256D-RH |
14,000円前後 |
HDD1 |
Western Digital WD Raptor WD1500ADFD |
28,000円前後 |
HDD2 |
Western Digital WD Caviar SE16 WD5000KS |
20,000円前後 |
光学ドライブ |
ソニーNECオプティアーク AD-7173A |
6,000円前後 |
テレビチューナー |
カード アイ・オー・データ機器 GV-MC/RX3 |
11,000円前後 |
電源 |
オウルテック スーパーサイクロン SS-410C |
6,000円前後 |
PCケース |
Antec SOLO |
12,000円前後 |
主要パーツの合計 |
179,000円前後 |
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