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XPマシンをVistaマシンにアップグレードする方法 |
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TEXT:鈴木雅暢 |
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代表的なチップセット Intel 915P/G NVIDIA nForce4 |
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Intelプラットフォームでは、2004年半ばに登場した915系チップセットが相当する。Intel 915P/915Gは、DDR2 SDRAMもサポートしていたが、当時のDDR2 SDRAMはDDR SDRAMよりも格段に割高な状況であった上、Pentium 4のシステムバス帯域の問題もあり、有意な性能差が確認できなかったため、DDR2 SDRAMではなく、DDR SDRAMが使われていた。AMDはこの世代でSocket939プラットフォームの全盛期を迎え、2003年後半から2006年の前半まで長く活躍した。チップセットは初期の頃はVIA K8T890もあったが、NVIDIAのnForce4シリーズが独占的存在だった。 |
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この世代では現行の主力であるPCI Express x16に対応しているので、グラフィックスパフォーマンスの高速化は容易だ。アップグレードならではの制限は何もなく、予算の範囲内で好きなカードを選ぶことができる。今買い換えるのであれば、当然新しい世代の製品がよい。また、Windows Aeroが快適に動くだけではなく、将来的なWPFアプリケーションの快適さ、HDコンテンツの再生支援機能、静音性といった部分も考慮に入れて選びたいところだ。3Dゲームをプレイするのであれば、当然その性能も重要だろう。PCI Express x16対応ビデオカード選びの詳細な内容に関しては、こちらを参照してもらいたい。 |
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玄人志向 |
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GF7300GT-E128H/EX |
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実売価格:10,000円前後 |
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エントリーGPUの定番的存在がGeForce 7300 GT。Aeroが問題なく動作し、手頃な価格で購入できるのが魅力 |
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ASUSTeK |
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EN7600GT/2DHT/256MB |
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実売価格:22,000円前後 |
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定番のミドルレンジGPU、GeForce 7600 GT。3DゲームやHD再生支援などまで考慮に入れるとこのクラスのカードが欲しい |
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AMDのSocket939プラットフォームの場合は、CPU交換は比較的容易。マザーボードの対応状況の確認は必要だが、多くのnForce4系チップセット搭載マザーボードは、BIOSアップデートのみでAthlon 64 X2が利用できる。ただ、Socket939のAthlon 64 X2は2006年半ばに大幅な値下げが断行されたこともあり、すでにAthlon 64 X2を利用しているというユーザーも多いかもしれない。その場合はもうアップグレードの余地は残されていないが、Vista環境であっても、現時点でCPUに問題はないはずである。

一方、Intelプラットフォームの915世代はかなりつらい。すでにPentium 4の高クロック版は入手できないし、CPUソケットこそLGA775であるが、電源仕様などの違いにより、デュアルコアのPentium DにもCore 2 Duoにも非対応。比較的最近の世代ながら、デュアルコアCPUの利用のためにはマザーボード交換が必須だ。さらに、915系の次世代の945系からはDDR SRAMのサポートが打ち切られているため、DDR SDRAMを流用できるマザーボードはほとんどない。マザーボードメーカー独自対応のイレギュラーな製品に頼るしかない状況だ。とはいえ、メモリ資産を流用したままデュアルコアCPUを利用したければ、そうしたマザーボードを活用しよう。 |
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ASRock |
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939SLI32-eSATA2 |
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実売価格:11,000円前後 |
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NVIDIA M1695搭載Socket939マザーボード。独自スロットに別売りのカードを挿すことで、AM2版CPUが使用可能に |
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ASRock |
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4CoreDual-VSTA |
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実売価格:10,000円前後 |
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PT880 Ultra搭載。DDR(DDR2との排他利用)、PCI Express x16(4レーン)、AGP 8Xが利用可能。クアッドコアCPUにも対応 |
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ASRock |
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775Dual-VSTA |
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実売価格:8,500円前後 |
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Core 2 Duo対応ながら、DDR2とDDRの両メモリ規格に対応(排他利用)。PCI Express x16だけでなく、AGP 8Xスロットも装備 |
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ECS |
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P4M890T-M2(V1.0B) |
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実売価格:7,000円前後 |
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チップセットにP4M890を採用することでDDR/DDR2両対応(排他利用)。PCI Express x16を備え、Core 2 Duoにも対応している |
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この世代ならすでに高クロックのCPUを利用していることが多いだろう。それらを交換するのならば、かなり高性能な新CPUを選びたいところだ。とくにマザーボード交換が必要なIntelプラットフォームならば、ぜひともCore 2 Duoを選びたい。一方、Socket939版のAthlon 64 X2は徐々にフェードアウトしつつある。できるだけ高速な製品を選んでおきたい。 |
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Intel |
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Core 2 Duo E6600 |
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実売価格:40,000円前後 |
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最高クラスの性能と低消費電力を両立したCore 2 Duo。2次キャッシュ4MBのハイエンドモデルでワンクラス上の優越感に浸れる |
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AMD |
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Athlon 64 X2 4600+ |
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実売価格:30,000円前後 |
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Socket939対応Athlon 64 X2は徐々に購入しにくくなっている。入手できる中からできるだけ上位の製品を選びたい |
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2004年~後半の構成ということで、Pentium 4 541、メモリ512MB、GeForce PCX 5750搭載ビデオカードといった構成をデフォルトの想定環境とした。エクスペリエンスインデックスでは、やはりメモリとグラフィックスの弱さを感じる結果となった。メモリを1GB増量し、ビデオカードはGeForce 7600 GT搭載カードへの交換を行なってみたところ、画面のとおりの大幅な向上を見せ、スコア上は弱点のない構成となった。課題と言えばCPUだが、これまでの投資額は3万6000円前後で、そこまでするならば総入れ換えのほうが効率がよいかもしれない。 |
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価格表 |
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種別 |
換装前 |
換装後 |
実売価格 |
CPU |
Intel Pentium 4 541(LGA775) |
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マザーボード |
Intel D915PGN(Intel 915P) |
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メモリ |
DDR SDRAM 256MB×2 |
DDR SDRAM 512MB×2を追加(合計1.5GB) |
14,000円前後 |
ビデオカード |
Albatron PC5750Q(GeForce PCX 5750) |
ASUSTeK EN7600GT/2DHT/256MB(GeForce 7600 GT) |
22,000円前後 |
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