その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:保坂陽一 | |||||||||||||||||
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冷却面では十分なところまできたと思われるが、CPUクーラーを交換してもまだ気になる動作音。CPUクーラーまわりの狭い空間にファンが3基も存在しているので、これを減らしてみるのはどうだろうか。そこで、これらの三つのファンの有無と、回転数を調節し、静音性と冷却のバランスが取れる状態を探ってみた。 まずは、CPUクーラーのファンのみの状態で、天板、背面のファンをOFFにするところからスタート。静音性は優秀だが、温度はCPUからビデオカードにいたるまで上昇……やはり排気は重要だ。次に背面ファンの速度を「M」(1,600rpm)に上げてみた。冷却効果は上がったものの、動作音はもちろんアップしてしまう。代わって、天板ファンのみ「M」(1,100rpm)に設定してみると、ビデオカードの温度は若干上がったものの、静音性とのバランスはこちらのほうがよさそうである。 では、天板ファンを「L」に戻し、さらにCPUクーラーのファンを取ってみるとどうだろうか? この場合は残念ながら動作音が意外と下がらないわりにチップセットなどに熱がたまるようで、評価は今一つ。 ならばということで、CPUクーラーのファンを戻し、背面ファンを取り去った状態でテスト。動作音はさらに下がり、温度はビデオカードでこそ背面ファンありよりも上がったものの、チップセットなどでは下がっている(エアフローの乱れがなくなったためと思われる)。今回のパーツ構成では、このトップファンへと一直線にエアフローを構成するのがベターといったところだろうか。 |
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CPUクーラーの12cm角ファンを取り外し、天板と背面のファンでCPUの冷却をカバー。悪くはないが、動作音は今一つ | |||||||||||||||||
冷却アップのために、背面と天板のファンのファンコントロール機能を活用。回転を上げるとCPUだけは間違いなく冷えるのだが…… | |||||||||||||||||
CPUクーラー、天板、背面の各ファンを使用した状態から | |||||||||||||||||
※とくに指定がない限り、ケースファンの回転速度は最低の「L」を使用 | |||||||||||||||||
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肝心の動作音を大きく下げることはできなかったが、数値以上に初期状態とは大きくこのマシンが変化しているのを感じる。ただ、動作音のわずかな違いにこだわるなら、もう少し細かいところもチェックしておこう。一つはファンを取り外した背面部のダクト。ここはテストの結果、天板排気を活かしたエアフロー構築が有効ということで、ダクトを防振シートでふさいでおいた。これでより確固たるエアフローが完成するはずだ。 それからファンレスビデオカードのヒートシンクの直後にあるバックベゼル。これを取り外せば、前面のケースファンからの風が直線的に抜けるのではないだろうか。メッシュのベゼルなどを用意できればよかったが、ひとまず外しておくことにする。これらを行なったのが下の最終結果だが、チップセットがさらに冷えるようになったのが興味深い。動作音はともかく、この数値を達成したことで、一つの決着を見たように思う。なお、ここでは使用しなかったが、より細かなファンコントロールやダウンクロックなどを活用すれば、まだまだ詰めることはできるはずだ。 今回はこの構成を完成としたが、こちらのテストを見ると、これ以外にも悪くない設定が存在することに気が付くはずだ。とくに背面ファンの回転速度を上げた際には今回の中でもビデオカードがもっとも冷えるという結果になっている。動作音にさえ目をつぶるなら、この設定はアリだろう。こうした自分の使い方に合った静音と冷却のバランスを考えるというのも、自作ならではの楽しみ。そういう意味でも省電力パーツを積極的に盛り込んでいきたいものだ。 |
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ビデオカードのヒートシンク直後にあるベゼルを取り外して風通しをよくした。背後から手をかざすと、緩やかな風が出ており、効果はありそうだ | |||||||||||||||||
天板排気のエアフローを強化するため、ファンを取り外した後の背面ダクトを塞いでおいた。これはチップセットの温度などで効果を確認 | |||||||||||||||||
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