その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:長畑利博、芹澤正芳 | ||||||||||||||
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電源ユニットはハデさこそないものの、PC全体に電力を供給する重要な役割を持つ。最近ではユーザーが電源に要求するものも多様化しており、安定性向上や効率改善、信頼性の向上、静音性など、さまざまな部分で改良が進んでいる。 | ||||||||||||||
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電源をめぐる動きで今もっとも注目を浴びているのは、交流から直流に変換する際のロスを減らす効率の改善だろう。ローエンドクラスでも5,000円以下の超低価格製品でなければ、80PLUS認証を取得済みのものが増えている。また、ハイエンドクラスでは、80PLUSの上位規格である「80PLUS Bronze/Silver/Gold」への対応が進んでいる。通常の80PLUSの取得には負荷率20、50、100%の3段階で効率80%の実現が必要であるのに対し、80PLUS Bronze/Silver/Goldでは負荷率50%時で、それぞれ85/88/90%とさらに高い効率の実現が求められる。 とくに2万円以上の製品では、80PLUS Silver認証を取得した製品が主流になってきている。大出力モデルでは効率の向上が発熱の低減や消費電力などの改善につながりやすいこともあり、効率はさらに向上していくだろう。 この流れを受けて、今年のCOMPUTEX TAIPEI 2009では、EnermaxやSeasonicなど各社から80PLUS Gold認証を受けた製品が展示されており、年末にかけては対応製品のラッシュが期待できる。 また、相変わらず信頼性の向上も続けられており、基板設計技術の蓄積や高品質コンデンサの採用などによる部品単位での細かな改善で、1万円以下のローエンドクラスでも小出力ながら安定性に優れ、信頼性も高い製品が出てきている。 ハイエンドクラスでは1,500Wという大出力電源も登場した。1,500Wは一般的な家庭用コンセントから供給可能な上限。これ以上の出力を求めるのであれば、エアコンと同様に専用の回路やコンセントが必要になるため、これより上は家庭用としては出てこないと思われる。 また、ローエンド・ハイエンドともにケース内の温度管理を意識しつつ静音性を重視するという方向性の製品も増えた。低負荷時には可能な限りファンを低速で回して静音化を行ない、高負荷では周囲の温度状況に合わせて回転数を上げてクーリングを行なうというものだ。効率の改善により、電源の発熱量は改善されており、このことも静音化の向上につながる一因となっている。 |
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出力はついに1,500Wに到達。ただし、これより上の出力は一般家庭で使用するのは難しいため、さらに上がることはしばらくないだろう | ||||||||||||||
ゲーマー向け電源などのハイエンドモデルでは、+12Vを1系統に絞ることで高い安定性を実現している製品も多い | ||||||||||||||
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変換効率の向上が著しい 80PLUS Gold対応モデルも 2万円以上のハイエンドモデルでは80PLUS Silver認証を取得するモデルが急増。今年中には80PLUS Gold対応電源も登場予定だ |
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信頼性や機能性の向上でコストパフォーマンスが改善 1万円以下のモデルでも80PLUS認証の取得が進み、日本メーカー製の高品質コンデンサを搭載するモデルが増えている |
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今回は、掲載製品を価格帯でローエンドクラスとハイエンドクラスに分け、それぞれ見合ったパーツ環境を用意して注目製品を検証した。テスト内容は、出力安定性の目安となる+12Vの電圧の変化、動作音、効率の目安をチェックするための消費電力の3項目。動作音と消費電力の測定はOS起動後、10分ほど放置した「アイドル時」と、負荷テストツール「OCCT Perestroika」に加え、ベンチマークソフト「3DMark06」を同時に動作させ、CPUとビデオカードの両方にできるだけ負荷がかかるようにした「高負荷時」の2パターンで行なった。 カタログ中に記載している+12Vの出力安定性グラフについては、マザーボードのATX24ピン、EPS12V、PCI Expressの各出力線の間にテスターを挟み込むことで計測している。テスト時間はOCCT Perestroika/3DMark06実行開始から約8分間のデータを計測。グラフの縦軸は電圧の変化、横軸は時間の経過だ。 まず電圧の変化(次ページからの製品紹介欄に掲載)から見てみると、「True Power New TP-550AP」と「M12D SS-850EM」の安定度が高い。ローエンドクラスは一長一短があり、ブレ自体の少なさでは「KRPW-J400W」、出力自体の安定度は「ECO 80+ EES400AWT」と「NRP-PC502」が比較的よいと言える。 次に動作音を見てみると、ハイエンドクラスではTP-550APが非常に静かだ。SS-850EMと大出力モデルである「SST-ST1500」はほぼ互角。ローエンドクラスではEES400AWTが際だつ。電源に耳を近付けてもほとんど音が聞こえず、ほぼ無音と言ってもよいレベルだ。 消費電力を見るとハイエンド環境では高負荷時に400Wを超える消費電力になっている。ハイエンドの中ではSS-850EMがもっとも消費電力が小さく、また1,500Wの大出力モデルであるSST-ST1500も高負荷時の数値はかなり抑えられている。ローエンドではAP-650FS/PS3の消費電力が高く出ている以外はほぼ同レベルの結果となった。 今回はハイエンドクラスでは価格を含めた総合的なバランスがよいTP-550APとSS-850EMのどちらが上か悩んだが、静音性、電圧安定性の面からTP-550APをオススメとした。ローエンドクラスについては一長一短があり、AP-650FS/PS3以外の製品では性能面では極端な差が見られない。静音性重視ならEES400AWT、品質面では以前よりもさらに安価になったKRPW-J400Wといったところだが、飛び抜けた製品がなかったため、オススメ製品は選定していない。 |
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【検証環境】 [ハイエンド] CPU:Intel Core i7-965 Extreme Edition(3.2GHz) マザーボード:FOXCONN FlamingBlade(Intel X58+ICH10R) メモリ:OCZ Technology OCZ3G1333LV3GK(PC3-10600 DDR3 SDRAM 1GB×3) ビデオカード:ZOTAC ZT-275E3KB-FCP(NVIDIA GeForce GTX 275) HDD:日立GST Deskstar P7K500 HDP725050GLA360(Serial ATA 2.5、7200rpm、500GB)×2 [ローエンド] CPU:Intel Core 2 Quad Q9550(2.83GHz) マザーボード:ASUSTeK P5K-E(Intel P35+ICH9R) メモリ:Patriot Memory PSD24G800KH(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB)×2 ビデオカード:XFX PV-T94P-YDD4(NVIDIA GeForce 9600 GT) HDD:日立GST Deskstar P7K500 HDP725050GLA360(Serial ATA 2.5、7200rpm、500GB)×1 [共通環境] OS:Windows Vista Ultimate SP1 室温:31℃ 騒音計測距離:ファンから約10cm 暗騒音34.2dB 電圧測定機器:サンワ電気計器 PC20 |
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発売日:12月28日
特別定価:2,310円
発売日:2022/11/29
販売価格:1,800円+税
発売日:2019/05/29
販売価格:1,780円+税
発売日:2019/03/25
販売価格:1,380円+税
発売日:2018/02/28
販売価格:980円+税
発売日:2017/03/17
販売価格:1,680円+税
発売日:2016/09/23
販売価格:2,400円+税
発売日:2016/03/29
販売価格:1,480円+税
発売日:2015/12/10
販売価格:1,280円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/02/27
販売価格:980円+税
発売日:2014/12/05
販売価格:1,280円+税
発売日:2011/12/22
販売価格:980円+税
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