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TEXT:橋本新義 |
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メモリ編 |
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PCの快適さを左右する重要なパーツであるメインメモリ。最近では、DDR3への移行の本格化、オーバークロックの盛り上がり、さらに64bit版OSの浸透など、さまざまな動きがあり、製品選びのポイントもこれまでとはやや異なったものとなりつつある。 |
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歴史的な低価格で4GBが標準にDDR3へのシフトは急速に進む? |
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メモリ市場は、ここ1年ほどは大きく反発することなく低価格な時期が続いている。とくに、DDR3 SDRAMは低価格化が顕著で、すでに安価な製品の価格はDDR2の1.5倍程度にまで接近している。DDR3が必要となる環境は着実に増えてきており、現在人気のCore i7やAMDのSocket AM3版CPUに加え、近い将来にはCore i5なども控えている。すでに、DDR2は比較的手頃なCPUに向けたメモリという位置付けへと移行しつつある。
実際の製品レベルでは、Core i7向けの3枚セット製品を中心に、オーバークロックメモリが人気だ。CPUのOCに注目が集まっていることに加え、近年のマザーボードはチップセットの定格以上のメモリクロックに独自対応するものが多いことから、ユーザーの間でメモリのOCへの抵抗感が小さくなってきているのも一因だろう。また、低価格OCメモリは平均価格をさらに下げ、定格クロックの製品との垣根がなくなりつつある。
なお、クロックとチャンネル数による帯域幅の違いは上に示したが、アプリケーションレベルでの性能差はここまで大きくないので注意してほしい。 |
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【検証環境】
<DDR3環境>
CPU:Intel Core i7-920
マザーボード:ASUSTeK P6T Deluxe V2(Intel X58+ICH10R)
<DDR2環境>
CPU:Intel Core 2 Quad Q9550
マザーボード:ASUSTeK P5Q-E(Intel P45+ICH9R)
<共通環境>
ビデオカード:NVIDIA GeForce GTX 280リファレンスカード
HDD:Seagate Barracuda 7200.11 STT3320613AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、320GB)
OS:Windows Vista Ultimate SP1
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高クロック動作と強力な冷却機構に注目
このクラスは各社とも実質的にオーバークロック向け製品のみをラインナップしている。DDR3への移行はほとんど終わり、高クロック動作チップの選別と、冷却機構の強化が差別化のポイントになっている |
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ミドルレンジ |
1GBあたり5,000円未満~2,500円以上 |
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現在増加中の「手頃なOCメモリ」がポイント
ここ1、2年ほどでOCメモリの製品数が増加し、価格が下落したため、比較的低クロックの製品はこのクラスに降りてきている。DDR2のOCメモリは大部分がこのクラス |
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低価格製品でもDDR3がじわじわと増加
このクラスはノーブランド品とのわずかな価格差で永久保証やヒートスプレッダ付きのブランド品が手に入るのが魅力。ここ半年でDDR3製品が増加し、OCタイプのモデルも徐々に数を増やしつつある |
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Corsair Memory |
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DOMINATOR GT TR3X6G1866C7GTF |
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問い合わせ先:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)
URL:http://www.corsairmemory.com/ |
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PC3-15000(DDR3-1866) |
CL=7 |
XMP |
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大型ファンが付属する超高速DDR3
オーバークロックメモリメーカーの雄、Corsair Memoryの最高級シリーズ「DOMINATOR GT」の主力モデル。Core i7との組み合わせを前提とした2GBモジュール×3枚セット品だ。両面に装着された大型ヒートシンクと、それ自体が冷却効果を持つ基板で構成される冷却機構「DHX」に加え、メモリクーラーの「Airflowファン」までも付属させるという徹底的な熱対策により、1,866MHz動作時の高い安定性を実現。Intelの拡張メモリ仕様XMP 1.2に準拠しているため、同規格に対応するマザーボードと組み合わせれば、1,866MHz動作設定を自動的に適用することができる。2,000MHz動作(CL=8)をうたう上位モデルTR3X6G2000C8GTFもラインナップされている。 |
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6cmファンを2基搭載する「Airflowファン」が付属する。固定用のツメはスライドするので、使用するマザーボードのメモリスロットの間隔に合わせて風を当てる位置を微調整することができる |
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LINEUP |
TR3X6G1866C7GTF |
2GB×3 |
34,000円前後 |
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G.Skill |
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F3-16000CL8T-6GBPS |
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問い合わせ先:03-5298-3880(ディラック)
URL:http://www.gskill.com/ |
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PC3-16000(DDR3-2000) |
CL=8 |
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最速を狙う自作派に向けたDDR3-2000モデル
DDR3でも最高の2,000MHz動作をうたう製品。付属の大型ファンによる冷却を前提としているため、このクラスの製品としては比較的ヒートシンクが小さい。公式資料ではXMPに準拠するとの記述はないが、今回使用したP6T Deluxe V2(DDR3-2000対応)では、XMPにより2,000MHz動作設定を取得できた。ただし、安定動作させるためにはメモリ電圧を手動で1.84Vまで高める必要があった。 |
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LINEUP |
F3-16000CL8T-6GBPS |
2GB×3 |
38,000円前後 |
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OCZ Technology |
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OCZ3RPR1866C9LV3GK |
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問い合わせ先:03-5215-5650(アスク)
URL:http://www.ocztechnology.com/jp/ |
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PC3-15000(DDR3-1866) |
CL=9 |
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ヒートパイプで高効率冷却
オーバークロックメモリを主力とするOCZ Technologyの最高級シリーズ「Reaper HPC」のトリプルチャンネルセットモデル(1GB×3枚)。基板から切り離されたヒートシンクをヒートパイプを使って接続することで、効率よく放熱する。動作電圧は1.65Vと、Core i7の推奨値を守っており、安心して使うことができる仕様だ。 |
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LINEUP |
OCZ3RPR1866C9LV3GK |
1GB×3 |
31,000円前後 |
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