2TBも1万円で買える時代 667GBプラッタの製品も登場
速度面ではSSDに大きく離されてしまったHDDだが、実は地道に高速化は進んでいる。3.5インチの7,200rpmの製品では、140MB/sを超えるシーケンシャル速度を実現した製品が複数登場し、5,400rpmの製品でも120MB/s前後まで進化した。インターフェースにも変化が起きた。ハイエンド向けの製品では、Serial ATA 3.0(6Gbps、600MB/s)を採用した製品も出始めている。
特筆しておきたいのは、2TBのHDDが1万円を割り込むなど低価格化の波が止まっていないことに加え、いよいよ667GBプラッタを採用したHDDが登場したことだ。667GBプラッタを使用すると2TBのHDDが、プラッタ3枚で製造でき、4枚使用すると2.5TBを超えるHDDを製造できる。つまり、より大容量のHDDの製造が、より安価に行なえるようになってきたわけだ。
HDDは今後も大容量化、高性能化、低価格化が進んでいくことだろう。システムドライブとしても、データドライブとしても、そのうまみを十分に活かしたいところだ。ここでは今回の特集で紹介するHDDから主だったものを選び、旧世代の2製品も含めて検証を行なっている。自分の用途に合った製品をぜひとも見付けてほしい。

容量、速度ともに進化を続けるHDD
プラッタ容量667GBを備えた、大容量HDDが登場した。しかも実売は2TBで1万円前後という抜群のコストパフォーマンスを誇る。また、Serial ATA 3.0に対応した製品も増えてきている
【このページと26.htmの検証環境】CPU:Intel Core i7-940(2.93GHz)、マザーボード:GIGABYTE GA-X58A-UD7(rev. 1.0)(Intel X58+ ICH10R)、メモリ:Corsair Memory XMS3 CMX6GX3M3A1333C9(PC3-10600 DDR3 SDRAM、2GB×3、CL=9)、ビデオカード:NVIDIA GeForce 8600 GTリファレンスカード、システムSSD:東芝 THNS512GG8BBAA(Serial ATA 2.5、MLC、512GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版