12スレッド同時処理が可能なフラグシップモデル
- 6コア
- LGA1336
- 32nm
- TDP 130W
★
- Intel
- Core i7-980X Extreme Edition
コンシューマ向けとしては初の6コアCPUとして投入されたIntelのフラグシップモデル。動作クロックは3.33GHz。高負荷時に、温度、消費電力量などに余裕があれば自動的に動作クロックを引き上げるTurbo Boostに対応しており、最大3.6GHzで動作する。最大の特徴は、Hyper-Threadingに対応しており、12スレッド同時処理が可能なこと。マルチスレッド対応アプリケーションではその効果は絶大となる。TDPは130Wと高めで消費電力量もそれなりに大きく、実売価格も10万円前後と高めだが、PCMark Vantageの数値を見てもその性能の高さは魅力。何よりも性能を求める人には最適なCPUだ。
Core i7-870(2.93GHz)と比べても、その性能差は歴然。PCMarkスコアも圧倒的な数値となっている
低価格が魅力の6コアCPU 新機能「Turbo CORE」を搭載
- 6コア
- Socket AM3
- 45nm
- TDP 125W
★★
- AMD
- PhenomII X6シリーズ
AMD初の6コアCPUとなるPhenomII X6。6コアCPUながら実売で2万円台前半から入手できるリーズナブルさで人気を集めている。ラインナップされているのは、現在のところ、「1090T Black Edition(3.2GHz)」と「1055T(2.8GHz)」の2製品。アーキテクチャ的には従来のPhenomII X4と変わりないが、新機能として「Turbo CORE」が搭載されている点がポイント。これはIntelの「Turbo Boost」のような機能で、負荷のかかっているコアが3コア以下の場合、負荷がかかっているコアを自動的にオーバークロックさせるというもの。1090T Black Editionで最大3.6GHz、1055Tで最大3.3GHzにクロックが上昇するようになっている。
Core i7-870(2.93GHz)と比べても、性能的に見劣りしないので、実売価格を考えるとかなりお買得感が高いと言える
Intelのハイエンドユーザー向けCPU
- 4コア
- LGA1336
- 45nm
- TDP 130W
- Intel
- LGA1366版Core i7シリーズ
DDR3メモリコントローラの内蔵、3次キャッシュの搭載、Turbo Boostなど、数々の新機能で脚光を浴びたLGA1366版Core i7だが、LGA1156 版Core iシリーズ登場後はその影をすっかり潜めつつある。しかし、対応チップセットなどの周辺環境はハイエンドPCを構築するのに適しているため、性能を求めるユーザーにはいまだに根強い人気がある。
市場の人気を一手に集めるIntelのメインストリームCPU
- 4コア
- LGA1156
- 45nm
- TDP 95W
★★★
- Intel
- LGA1156版Core i7/Core i5シリーズ
Intelにおける現在のメインストリーム向けCPUとなるのが、このLGA1156版Core i7シリーズ。LGA1366版Core i7をベースに改良が加えられており、LGA1366 版Core i7で搭載されたメモリコントローラに加え、本シリーズではグラフィックスインターフェース(PCI Express 2.0)が追加されている。最大の特徴は、Turbo Boostによるクロックの上昇幅が拡大しており、使用状況によってはLGA1366版Core i7をしのぐ性能が出ること。この性能の高さこそがLGA1156版Core i7の人気の要因となっている。メモリコントローラは、トリプルチャンネルからデュアルチャンネルに簡素化されているものの、対応メモリはDDR3-1066からDDR3-1333に高速化。省電力機能(EIST)が強化され消費電力量も抑えられているなど、全体的にLGA1366版Core i7のウイークポイントが改良されており、メインストリーム向けにバランスよく仕上げられている。
Core i7、Core i5の違いはHyper-Threading機能の有無。Core i5は、Hyper-Threadingに対応しないため、Core i7が8スレッド同時処理が可能なのに対して、同時処理できるスレッド数は4スレッドまでとなる。なお、現在、倍率固定が解除されたオーバークロックモデルとTDPが引き下げられた省電力モデルが追加されており、Core i7-875Kのように製品名の末尾にKの文字が付くものがオーバークロックモデル。Core i7-860Sのように末尾にSが付くものが省電力モデルとなる。
Core i7とCore i5の違いは、Hyper-Threading機能の有無。Core i7(上)が8スレッド同時処理が可能なのに対しCore i5(下)が同時処理できるのは4スレッドまでとなる
【検証環境】マザーボード:FOXCONN Bloodrage(Intel X58+ ICH10R)、MSI 890FXA-GD70(AMD 890FX+SB850)、MSI P55-GD85(Intel P55)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、CL=9、2GB×4 ※Core i7-980Xでは3枚、そのほかは2枚のみ使用)、ビデオカード:NVIDIA GeForce 8800 GTリファレンスカード、HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST3500320AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、OS:Windows 7 Ultimate64bit版