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ビデオカードの性能を引き出す 1/2
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最新・クアッドコア自作の極意
TEXT:鈴木雅暢
クアッドコアCPUで
ビデオカードの性能を引き出す
imageここ数年で3Dゲームだけでなく、動画再生支援、エンコードなどにも応用範囲が広がったビデオカード。クアッドコアCPUとビデオカードの微妙な関係を考える。
動画再生、エンコードに広がるGPUの活用範囲
 ビデオカードと言えば、3Dゲームを快適にプレイするために欠かせないパーツだ。3Dゲームで使われるリアルタイムの3D描画処理性能に関しては、ビデオカードに搭載されているGPU(画像処理を担当するマイクロプロセッサ)がCPU以上に重要度が高いことは周知の事実である。GPUの性能向上は目覚ましい一方、CPUと同じく消費電力や冷却の問題を抱えている。さらにビデオカードを複数枚挿すことで3D描画性能をアップさせる「NVIDIA SLI」、「ATI CrossFireX」といったマルチGPU技術もハイエンドマシンではめずらしくなくなっており、どのビデオカードを何枚利用するかは、CPU以上に電源ユニットやPCケース選びに大きな影響を与える。

 また、近年のビデオカードは3Dゲームのためだけのものではない。H.264形式の動画デコードなど、ハイビジョンコンテンツをキレイにかつスムーズに再生するための動画再生支援もすっかりビデオカードの機能として定着した。さらに、数年前から浮上していた「GPGPU(General Purpose GPU)」が実用段階に入っており、大いに注目を集めている。

 GPUはより表現力の高い3D描画品質を求めて進化した結果、プログラマブルなベクトルプロセッサ(複数のデータに対して並列に計算を実行するプロセッサ)の形を採るようになってきた。構造が単純な分、製造技術の向上に伴って性能も向上させやすく、浮動小数点演算のピーク性能ではすでにCPUを大きく超えている。この処理性能をリアルタイム3Dの描画処理以外にも活かそうという取り組みがGPGPUだ。適用分野としては科学技術演算のほか、身近なところでは動画エンコードや写真編集、ビデオ編集の特殊効果などに使われている。

 このようにGPUは目覚ましい速度で進化しており、その向上した性能を有効に活かすべく、もともとCPUで行なっていた部分をGPUが肩代わりするようになってきている。GPUがゲームの3D描画もHD動画のデコードもエンコードもするというのであれば、ゲームやエンコードマシンには高性能なビデオカードを搭載すればよく、CPUにわざわざクアッドコアを使う必要はないのではないか。そういう疑問が出てくるかもしれない。ここではそんなCPUとビデオカードの微妙な関係について考えてみたい。

 ちなみに、どのGPU、どのビデオカードが3D描画性能が高くてゲームに適しているのか、動画再生支援やGPGPUの細かい機能についてなど、ビデオカード単体の比較については、こちらの第2特集でじっくり行なっているのでそちらを参照していただきたい。
image3Dゲームがよりリアルに
ビデオカードの古典的な用途である3Dゲーム。描画品質はさらにリアルに美しく、表現力の向上を続けており、ますます高度な演算が求められる
imageGPUパワーでフォトレタッチが快適に
Adobe Photoshop CS4は、DirectX 9.0cとOpenGL 2.0に対応したビデオカードを使えば、ズームやカラー変換などにGPUパワーを利用できる
ビデオカード選びのポイント
3D描画性能はゲームの快適度を左右する
HDを快適に楽しむには動画再生支援機能に注目
さらに応用範囲が広がるGPGPUの将来性に期待
3DゲームにクアッドコアCPUは必要か
マルチスレッド化が進行“ゲームの常識”に変化が
 3DゲームはクアッドコアCPUのポテンシャルを活かせない分野の一つとして挙げられることが多かった。確かに、かつてはコアの数よりも動作クロックのほうが重要で、クアッドコアCPUよりも動作クロックが高いデュアルコアCPUのほうがベンチマークテストでよいスコアを出すこともあった。プログラムレベルで劇的にマルチスレッドに最適化されたタイトルというのはそれほどなく、「クアッドコア対応」をアピールするタイトルでも技術デモのような実装にとどまっていた。このため、クアッドコアCPUであるかどうかが実際のプレイの快適度を左右することはほとんどなかった。それでも、ドライバレベル、プログラムレベルともにマルチスレッド最適化への取り組みはずっと続けられており、最近では少々事情が異なってきているようだ。

 デュアルコアCPUとクアッドコアCPU、どちらが3Dゲームに向いているのか。ここでは最新のゲームタイトル2種類とパフォーマンスレンジの異なる3種類のビデオカードを用意し、それぞれクアッドコアCPUのCore 2 Quad Q9550と、動作クロックではそれより約300MHz速いデュアルコアCPUのCore 2 Duo E8500との組み合わせでパフォーマンスを比較してみた。

 結果は下のグラフに掲載した。Unreal Engine 3を利用している「The Last Remnant」では、SXGA解像度ではクアッドコアCPU優勢、フルHD解像度ではほぼ互角という傾向が見られる。GPUの性能に比例してスコアが上がっており、高解像度ではGPUがボトルネックとなっているようにも見える。いずれにしてもまずGPUありき、CPUに関してはデュアルコアのほうが速いということはないものの、クアッドであることのはっきりした優位性も見られない。

 一方の「グランド・セフト・オート IV」ではまったく傾向が異なり、クアッドコアCPUがデュアルコアCPUに対してはっきり優位に立っており、最大35%の差を付けている。さらに、GeForce GTX 285とデュアルコアCPUの組み合わせよりも、GeForce GTX 260とクアッドコアCPUの組み合わせのほうが高いスコアをマークするなど、GPUの垣根を跳び越えているのは画期的なことと言えるだろう。

 現時点ではラスト レムナントのような傾向を示すタイトルがほとんどである。しかし、グランド・セフト・オート IVのようなタイトルが実際に出現したことの影響は小さくないだろう。「ゲームはデュアルコアで十分」から「ゲームならクアッドコア」へと変化していく可能性は低くなさそうだ。
imageThe Last Remnant
スクエア・エニックスならではのハイレベルなCGが楽しめるRPG。「Unreal Engine 3」を利用している。公式サイトでベンチマークソフトを配布
imageグランド・セフト・オート IV
北米で爆発的な人気を誇る3Dアクション。マルチスレッドを多用しており、推奨環境はCore 2 Quad 2.4GHz以上とかなりCPUへの要求が高い
【Left 4 Dead】
(C) 2008 Valve Corporation. All rights reserved. Valve, the Valve logo, Left 4 Dead, Source, and the Source logo are trademarks or registered trademarks of Valve Corporation in the United States and / or other countries.

【The Last Remnant】
(C) 2008, 2009 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved. / Unreal(R) Engine, Copyright 1998-2009, Epic Games, Inc. All Rights Reserved.

【グランド・セフト・オート IV】
(C)2006-2009 Rockstar Games, Inc.
image
image
【検証環境】
CPU:Intel Core 2 Quad Q9550(2.83GHz)、Intel Core 2 Duo E8500(3.16GHz)
マザーボード:ASUSTeK P5Q(Intel P45+ICH10R)
メモリ:Team Elite TEDD2048M800HC5(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2、CL=5)
ビデオカード:GIGABYTE GV-N285-1GH-B(NVIDIA GeForce GTX 285)、玄人志向 GF-GTX260-E896G2(NVIDIA GeForce GTX 260)、XFX PV-T94P-YDD4(NVIDIA GeForce 9600 GT)
HDD:Western Digital WD Caviar Green WD20EADS(Serial ATA 2.5、5,400rpm、2TB)
OS:Windows Vista Ultimate SP1
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