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TEXT:保坂陽一 |
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あとはストレージとビデオカードの選択だが、SST-SG05はシャドーベイ1基に加え、2.5インチドライブとスリム光学ドライブが搭載可能だ。速さを求めてSSDを使うなら、うってつけと言えるだろう。しかし、前ページで述べたとおり、ZOTACのGeForce 9300-ITX WiFiには、内部Serial ATAポートが二つしかないので、そのまま使うなら三つのドライブのうち、二つしか使用できないことになる。外部にはeSATAポートを備えているので、そちらを引き込むという手はあるが、少々不格好だ。筆者的にはデジカメ写真保存用に大容量ストレージが欲しいので、光学ドライブはUSB接続の外付けタイプで必要なときだけ接続しよう、と思ったのだが……。
一方、ビデオカードは、拡張スロット2本分のスペースが使えるので、電源出力が許す限り、ハイエンドビデオカードでも行けるのかと思えばそうではなく、このケースの奥行きは25cm程度で、26cmクラスの大型ビデオカードは取り付け不能。付属電源にビデオカード用のPCI Express 6ピン電源コネクタが1本だけ用意されていることからも、想定されるビデオカードはミドルレンジか、ややハイエンド寄りのビデオカードまでと言えそうだ。その辺りを考慮すると、ATI系では最新のRadeon HD 4770搭載ビデオカードはぴったり当てはまる。コストパフォーマンス的にも申し分ないだろう。NVIDIA系ではGeForce GTS 250クラスがカードサイズ的に限界となりそうだが、電源には変換コネクタが必要となるものが多そうだ。ちなみに、完成後にシステム全体の消費電力を計測したところ、Radeon HD 4770ビデオカード搭載で最大130W台。CPUの選択しだいかもしれないが、このケースに装着できるビデオカードなら、まず電力不足はないと思われる。
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PhotoFast |
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G-Monster V3 PF25S128GSSDV3 |
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実売価格:45,000円前後 |
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問い合わせ先:052-846-9500(モバイルモード)
URL:http://www.photofast.tw/ |
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最新コントローラ搭載の高速MLCタイプ
最強を目指すなら高速なSSDは欠かせない。値段は高く、容量は少ないが、ゲーム専用で考えるなら足りないということはないはず |
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Western Digital |
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WD Caviar Green WD20EADS |
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実売価格:31,000円前後 |
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問い合わせ先:なし
URL:http://www.wdc.com/jp/ |
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1ドライブで2TBの大容量HDD
容量の少ないSSDを補うべく、データドライブに大容量HDDを搭載。もちろん、SSDなしでHDD+光学ドライブの構成も可能である |
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HDDと光学ドライブは排他?
GeForce 9300-ITX WiFiにはSerial ATAポートが二つしかないので、SSD+HDDかSSD+光学ドライブの2択に。ストレージ重視なら、ビデオカードなしでSerial ATAインターフェースカードを増設というのもありだろう |
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XFX |
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HD-477A-YDFC |
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予想実売価格:13,000円前後 |
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問い合わせ先:info@synnex.co.jp(シネックス)
URL:http://www.xfxforce.jp/
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独自クーラー搭載のハイバリューモデル
上位モデルに匹敵する性能を備えた最新ミドルクラス。クーラーは大型で2スロット分を占有する。電源にはPCI Express 6ピンコネクタが1本必要だ |
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エルザ ジャパン |
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GLADIAC GTS 250 1GB |
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実売価格:21,000円前後 |
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問い合わせ先:03-5765-7615
URL:http://www.elsa-jp.co.jp/ |
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1GBメモリ搭載のアッパーミドル
GeForce系でなるべく上位のものを選ぶと、この辺り。カード長は約23cmでSST-SG05に収納は可能だ。ただ、電源コネクタには注意が必要 |
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コンパクトに高性能を凝縮!
というわけで、ここまで選んだパーツで組み立ててみたのだが、コンパクトなだけに内部のケーブルは混乱気味。ビデオカード装着の際は、HDDに接続するSerial ATAコネクタにL字形のものを使用しないと干渉してしまうことが分かり、どうせならとSSD+スリム光学ドライブの構成に決定。シャドーベイを取り除くと、内部にかなりの余裕ができた。ついでに、CPUクーラーにはCPU付属品に換えて、サイズの薄型クーラーを付けてみたのだが、ケース付属のフロント12cm角ファンから強力なエアフローが得られるので、CPU付属品のままでも十分だったかもしれない。
完成したこのマシンは非常に快適。足りないストレージはeSATAポートなどを活用すればよいだろう。その分、よいお値段になっているが、CPUとSSDのグレードを調整すれば、お手頃なマシンも組めそうだ。ビデオカードを取り外して、オンボードグラフィックス機能でも試してみたが、ゲーム用途を考えないなら、これももちろんアリ。小型マシンだからこそ、CPUくらいは奮発してクアッドコアにしたいところである。 |
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CPUクーラーにはサイズの薄型クーラー「Shuriken リビジョンB」を採用した。10cmの大型ファンでとことん安定動作を狙う |
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Radeon HD 4770ビデオカードを搭載。PCI Express 6ピンコネクタも含め、奥行きに問題なし |
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HDDはビデオカードと干渉しがち(使用は可能)なので、SSD+光学ドライブの構成を採用。内部のエアフローは強力だ |
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最終パーツリスト |
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CPU |
Intel Core 2 Quad Q9550S |
35,000円前後 |
CPUクーラー |
サイズ Shuriken リビジョンB |
3,500円前後 |
メモリ |
UMAX Pulsar DCDDR2-4GB-800(PC2-6400 DDR2 SDRAM、CL=5、2GB×2) |
6,000円前後 |
マザーボード |
ZOTAC GeForce 9300-ITX WiFi(GeForce 9300) |
20,000円前後 |
ビデオカード |
XFX HD-477A-YDFC(Radeon HD 4770) |
13,000円前後 |
SSD |
PhotoFast G-Monster V3 PF25S128GSSDV3(Serial ATA 2.5、MLC、128GB) |
45,000円前後 |
スリムBD-ROMドライブ |
パナソニック UJ-120 |
7,000円前後 |
ケース |
SilverStone SST-SG05B |
10,000円前後 |
電源 |
ケース付属(300W) |
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合計141,000円前後 |
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【検証内容】
上記のパーツ構成にて計測。OSは32bit版Windows Vista Ultimate SP1。消費電力測定はOS起動から10分後の状態をアイドル時とし、高負荷時は3DMark06を動作させた際の最高値。 |
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