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最新・クアッドコア自作の極意
クアッドコアCPUアップグレード指南
TEXT:目黒廣道
AMD製クアッドコアCPUへのアップグレード
1 CPUのみ交換する
 AMD系のマザーボードは、よほど古いチップセットを搭載したものでなければクアッドコアCPUが動作する可能性は高い。ただし、Phenom II X4はおろか、Phenom X4でも後発の高クロック製品に対応しないことがある。テストで使用したAMD 690G搭載マザーボード「ASUSTeK M2A-VM HDMI」では、Phenom X4 9850は動作しても、9950 Black Editionは動作しなかった。また、Phenom II X4 955 Black Editionは動作はしたが、あきらかに不安定だった。

 このようなことがあるので、メーカーのWebサイトなどで、サポートしているCPUをしっかりと確認しておきたい。また、古いマザーボードではHyperTransportが1.1のままとなり、CPU本来の性能を発揮できない点にも注意したい。
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コスト:~約27,000円
2 CPUとマザーボードを交換
 AM2+プラットフォーム版のPhenom II X4が利用可能になり、Core 2 Quad環境よりもやや低いコストで高性能を期待できるのが特徴。

 AM3版CPU対応マザーボードであればPhenom II X4に対応しているが、そうでない場合はPhenom II X4だけでなく、Phenom X4でも高クロック品に対応していない場合もあり、CPUのみの交換と同様に混乱しやすいので注意。購入するマザーボードがアップグレードしたいCPUをサポートしているかを、しっかりチェックしておこう。

 今回はAMD 790FX搭載のマザーボード「ASUSTeK M4A79 Deluxe」を使用。AM2+とAM3両方のPhenom II X4に対応しており、柔軟なアップグレードに対応できる。
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コスト:約25,000~50,000円
3 CPUとマザーボード、メモリを交換
 DDR3 SDRAMへの移行まで考えるならAM3プラットフォームに対応した最新のマザーボードを選択することになる。すべての製品がAM3版Phenom II X4を正式にサポートしているので、CPUはこれを選ぶのが妥当だろう。

 AM3プラットフォームのマザーボードである「MSI 790FX-GD70」とPhenom II X4 955 Black Editionを使ったテストでは、上のグラフのAM2+プラットフォームよりも高いスコアを出しており、AM3版Phenom II X4本来の性能を発揮しているのが分かる。

 DDR3 SDRAMの実売価格も下がっている現在、AM2+プラットフォームへのアップグレードよりもこちらのほうがオススメしやすい。
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コスト:約45,000円~
【検証環境】
【AM2環境】
マザーボード:ASUSTeK M2A-VM HDMI(AMD 690G+SB600)
メモリ:ノーブランドPC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB(CL=5)×2

【AM2+環境】
マザーボード:ASUSTeK M4A79 Deluxe(AMD 790FX+SB750)
メモリ:ノーブランドPC2-6400 DDR2 SDRAM 1GB(CL=5)×2

【AM3環境】
マザーボード:MSI 790FX-GD70(AMD 790FX+SB750)
メモリ:OCZ Technology OCZ3SOE13332GK(PC3-10600 CL=9、1GB×2枚のみ使用)

【共通環境】
ビデオカード:NVIDIA GeForce 7600 GTリファレンスカード
HDD:Seagate Barracuda 7200.10 ST3250410AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、250GB)
OS:Windows Vista Ultimate SP1
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