冷却性能と静音性を両立したストレスフリーミドルタワー
- ATX
- 底部電源
- 20cmファン
- ブラック
- Corsair Memory
- CC600T
- 実売価格:23,000円前後
同社のケースとしては第3弾となるミドルタワーモデル。どちらかと言うと静音志向のデザインであった前の2台とは異なり、フロントメッシュパネルを採用したイマドキの空冷重視型デザインとなっている。
従来モデルの広い内部空間はそのままに、前面と天板に20cmの大型ファンを装備。天板部に設けられたファンコントローラで背面の12cm角ファンも含めたすべてのケースファンを一元コントロールすることが可能だ。また、6基の3.5インチシャドーベイは、それぞれに2.5インチドライブの取り付けが可能となっており、ベイそのものの配置も変更することができるようになっている。
レバーで簡単に取り外せるサイドパネルや、各部のメッシュパネルもワンタッチで着脱可能と、とにかく使っていてストレスを感じさせない作りに好感が持てる。ミドルタワーと言いつつも横幅のある大きめのケースではあるが、その大きさを最大限に活かした、納得のゆく1台に仕上がっていると言えるだろう。
Specification
付属電源:なし●ベイ:5インチ×4、3.5/2.5インチシャドー×6●標準搭載ファン:20cm×1(前面)、12cm角×1(背面)、20cm×1(天板)●追加搭載可能ファン:なし(天板20cmファンを取り外すことで12cm角×2を搭載可能)●本体サイズ(W×D×H):265×592×507mm●重量:約11.3kg
【問い合わせ先】
03-5812-5820(リンクスインターナショナル)/ http://www.corsair.com/
TOP
前方のインターフェースにはUSB 3.0ポートを1基装備。メッシュパネルを取り外すと、水冷用のラジエータの設置が可能となっている
FRONT
サイドパネルも丸みを帯びており、かなり横幅がある。3.5インチのオープンベイは用意されていない
BACK
背面には12cm角ファンを備え、水冷パイプ用のダクトも装備する。すべてのケースファンは3ピンの電源コネクタでマザーと接続することが可能
電源部
電源のサイズに合わせて固定金具が前後に移動できる。底面に吸気ダクトがあるが、ここに付くメッシュパネルはケース背面側から引き抜くことができる
シャドーベイ
シャドーベイはトレイ式で、3.5インチドライブの着脱はドライバーいらず。それぞれ2.5インチドライブも取り付け可能だが、その場合の取り付けにはネジが必要だ
ココが最強!
・非常に余裕のある内部空間
・20cmファンで静かに冷却
・あらゆるケーブルの取り回しが楽
多彩なパーツ構成に対応したマザーボードベース
本製品はATXケースとされているが、マザーボードベースの横幅は約35cmあり、ExtendedATXマザーの取り付けも不可能ではない。拡張カード固定部は8基用意されているので、大型ビデオカードの3枚挿しもOKだ。裏配線用のダクトが、ATXだけでなく、microATXマザーの搭載も考慮されているのがユニークで、横長の大きなメンテナンスホールもCPUクーラー換装時に重宝するはずだ
好みでシャドーベイの配置を変更可能
前面20cmファンでドライブベイ全体を冷却。スペースに余裕があるので、このままでもビデオカードとの干渉はない。なお、前面と天板の20cmファンはホワイトLEDを内蔵している
上部のシャドーベイは取り外して横に設置することが可能。大型ビデオカードに確実に風を送りたい場合はこの形態にすればよいだろう
天板前方にファンコントロールつまみを装備。付属ファンは3基だが、最大で4基のファンを制御することができる
天板20cmファンは12cm角ファン×2に交換が可能。交換してもすべて手動ファンコントロールが可能だ
楽々メンテナンス!
内部が広いのはもちろんこと、作業性を高めるギミックを搭載しているのも本製品の特徴。各部がツールフリーで簡単に取り外せるようになっており、両サイドパネルを取り外しての作業もサクサク行なえる。また、従来のCC700Dなどと違い、サイドパネルが張り出した形状になったことで、閉めるときに裏配線のケーブルがジャマになるようなこともなくなっている。
ワンタッチでサイドパネルを着脱可能。上部にはキーロックも付いているので、勝手に開けられたくないときに使おう
この前面メッシュパネルもワンプッシュで簡単に取り外せる。メンテナンスが楽しくなること請け合いだ
ライター保坂陽一の評価:
広い内部空間にベタぼれ!
- 価格:★★★★☆
- 拡張性:★★★★★
- 冷却性:★★★★☆
ケースファンは少ないが、ゆったりとした内部空間もあって、堅実に冷えるという印象。実際に使ってみると、メッシュパネルを採用しながら、静音性も確保したケースであることが分かる。2万円オーバーという価格も、本製品のドッシリとしたボディに触れれば十分納得できるはずだ。
【検証環境】
CPU:Intel Core i7-860(2.8GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7P55D-E EVO(Intel P55)、メモリ:Corsair Memory XMS3CMX8GX3M4B1333C9(PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×4※2枚のみ使用)、ビデオカード:MSI R5770 Hawk(AMD Radeon HD 5770)、HDD:Seagate Barracuda 7200.12 ST3500418AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、電源:Corsair Memory CMPSU-850HXJP(850W)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版
【検証内容】
検証環境に示したパーツを各ケースに組み込み、HWMonitor 1.15にて各部の温度を測定。動作音はそれぞれケース正面から約20cmの距離で計測。ファンの回転数を調整できる製品は、回転速度を最小と最大に設定し、それぞれ計測。アイドル時はOS起動から10分後の値、高負荷時は3DMark Vantageを動作させた際の最高値。暗騒音は30dB以下(30dB以下は計測不能)。室温25℃。
[各部の値]
CPU:もっとも値の大きいCoreの値、チップセット:SYSTEMの値、ビデオカード:GPU Coreの値、HDD:HDDの値