ユーザーフレンドリーな低価格マザーボード
- LGA1156
- Intel H55
- microATX
- GIGABYTE
- GA-H55M-S2V (rev. 1.4)
- 実売価格:8,500円前後
チップセットにIntel H55を採用し、Core i5/i3およびPentium GといったClarkdaleコアのグラフィックス機能を使用できるmicroATXマザーボードだ。実売価格8,500円前後とGIGABYTEのIntel H55マザーボードの中では最安の製品ながら、日本語マニュアルが付属しており、廉価品で削られがちなユーザーフレンドリーな部分を忘れていないところが、細かいながらも喜ばしい点だ。GIGABYTE独自の高品質規格であるUltra Durableに準拠しないなど、品質面は上位機種と比べるとさすがに見劣りする仕様となっているが、それでもVRMといった要所では固体電解コンデンサを使っているほか、DualBIOSを搭載するなどツボを押さえた作り。コストパフォーマンスを求めつつ、安心して使えるLGA1156対応マザーボードを探しているという人にはうってつけの1枚である。
【1】バックパネル
映像出力端子として、DVI-DとDsub 15ピンを装備。8基のUSB 2.0ポートは標準の3倍の電力供給が可能となっており、バスパワー動作デバイスを安定動作させることができる。また、iPadなどといったUSB接続のポータブルデバイスの急速充電も可能としている
【2】PCIスロットを2本装備
PCIスロットの数は2本。最近のマザーボード、とくにmicroATXマザーではPCIスロットの数が削られる傾向にあるので、PCI接続の拡張カード資産を活かしたい人にはうれしいところ
【3】CPU内蔵GPUが使えるH55
Intel H55チップセットは、P55と異なり、Clarkdale内蔵のグラフィックス出力機能を備えている。RAIDには非対応だが、ビデオカードを使わない低価格マシンを作るには最適のチップセットだ
【4】色分けされたピンヘッダ
ピンヘッダは機能ごとにそれぞれ色分けされており、ケーブルの装着が容易だ。このユーザーフレンドリーさこそ、GIGABYTE製品が支持される理由の一つと言える
【5】DualBIOSを搭載
GIGIABYTE製マザーボードの特徴の一つであるDualBIOSを搭載。メインのBIOSの内容が損傷してもバックアップ用のBIOSから復旧可能。物理的損傷は復旧できない
ココが最強!
・廉価品でも日本語マニュアルが付属
・DualBIOSを搭載
・GIGABYTE製品の安心感
Specification
対応CPU:Core i7、Core i5、Core i3、Pentium●メモリスロット:PC3-17600 DDR3 SDRAM×2(最大16GB)●グラフィックス機能:Intel HD Graphics(対応CPUが必要)●ディスプレイ:DVI-D×1、Dsub 15ピン×1●拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×1、PCI Express 2.0 x1(2.5GT/s)×1、PCI×2●主なインターフェース:Serial ATA 2.5×6、USB 2.0×8●LAN:1000BASE-T×1
【問い合わせ先】
GIGABYTE:052-619-1560(CFD販売)/ http://club.gigabyte.co.jp/
リーズナブルにシステムを構築したいなら
Pentium G6950との組み合わせがオススメ
本機を用いてリーズナブルにシステムを構築したいなら、CPUにはPentium G6950をチョイスしたい。Core i5やCore i3と比べると、Hyper-Threadingに非対応で、内蔵グラフィックスコアのクロックが低いなどのマイナス要素はあるものの、実売で8,500円前後のロープライスが大きな魅力。性能に関しては下のグラフのとおり、1世代前のデュアルコアCPU&内蔵グラフィックスシステムを想定した、Core 2 Duo E6700+Intel G41チップセットの組み合わせと比べると、絶対的なグラフィックス性能は低いものの、PCMark Vantageによる総合性能に関しては格段の違いがある。低価格CPUと言えども、1世代前のミドルレンジCPUを大きく上回る性能をゲットできるので、少しでも予算を抑えて旧環境をリプレースしたいという人には最適な組み合わせである。
Intel Pentium G6950
LGA1156では最安のCPUで、動作クロックは2.8GHz。グラフィックス機能を備えており、低予算PCの作成に向いている
Intel 4シリーズ時代のシステムではインターフェースの古さも目立つ
Intel 4シリーズチップセットの登場は2008年6月であり、すでに2年以上も経過している。CPUパワーだけでなく、インターフェースなどといったシステム自体の古くささも目立つため、リプレースに多少予算を割くことになっても使用感は大幅に改善されるはずだ
GIGABYTEならではのユーザーフレンドリーな仕様が◎
低価格なマザーボードながら、ユーザーの使い勝手を忘れていない点が本製品の大きな魅力と言える。日本語マニュアルが付属しているだけでなく、付属ディスクから各種ドライバやユーティリティを一括で自動的にインストールできるなど、PC初心者やしばらく自作から遠ざかっていたというような人にもやさしい仕様となっているからだ。実績のある大手メーカーだけに、BIOSやドライバのアップデートもしっかりと行なわれており、サポート面でも高い安心感を得られるはずだ。
日本語でマニュアルを読める
低価格マザーではコスト削減のために省かれがちな日本語マニュアルだが、本製品ではしっかりと同梱。パッケージにもそのアピールが見られる
ドライバを一括インストールしてくれる
Xpress Installなら、インストールウィザードのボタンを押すだけで、あとは自動的にすべてのドライバをインストールしてくれるのでカンタン
ライター滝 伸次の評価:
安くても安心して使えるマザーボード
- ユーザーフレンドリー:★★★★☆
- コストパフォーマンス:★★★☆☆
- 拡張性:★★☆☆☆
低価格マザーには、不親切な仕様のものが案外多いが、本製品はコストを抑えつつもユーザビリティを重視した作りとなっている点が評価できる。同じH55マザーの中にはもっと安いものも存在するが、本製品のような親切さを備えたものはまずない。初心者にオススメしたい低価格マザーの筆頭株と言える。
【検証環境】
CPU:Intel Pentium G6950( 2.8GHz)、Intel Core 2 Duo E6700(2.66GHz)、マザーボード:ASRock G41MH-GE(Intel G41+ICH7)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM 2GB×4 ※2枚のみ使用)、Patriot Memory PSD24G800KH(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2)、HDD:Seagate Barracuda 7200.11 ST3500320AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版