USB 3.0もSATA 3.0 RAIDもmicroATXで全部入り
- Socket AM3
- AMD 880G+SB850
- microATX
- GIGABYTE
- GA-880GMA-UD2H (rev. 2.0)
- 実売価格:14,000円前後
DirectX 10.1対応のGPUコア「Radeon HD 4250」を内蔵するAMD 880Gチップセットを搭載したmicroATXの多機能マザーボード。South BridgeにはSB850を採用しており、Serial ATA 3.0の6Gbpsをフル帯域で利用でき、RAID機能も利用可能だ。さらにルネサスのUSB 3.0コントローラも搭載し、バックパネルは8チャンネル出力対応のサウンド端子のほか、映像出力として、DVI-D、HDMI、Dsub 15ピンを備え、2基のUSB 3.0ポート、6Gbps対応eSATAポートも装備する充実の内容。USB 2.0ポートはすべて給電能力が3倍に強化されており、AppleのiPhoneやiPadを高速に充電できるほか、電源OFFからでも充電が可能なOn/Off Charge機能も装備する。低価格ながら機能が充実しており、高コストパフォーマンスのAMD CPUと組み合わせれば、魅力的な実用PCが作れる。
【1】バックパネル
映像出力はHDMI、DVI-D、Dsub 15ピンと3系統を装備。2基のUSB 3.0に加え、4基のUSB 2.0、eSATA(6Gbps対応)など充実した内容だ。なお、すべてのUSB 2.0ポートは通常の3倍の給電能力を持つ
【2】USB 3.0をフル性能で利用
ルネサスのUSB 3.0コントローラ「μD720200F1」を搭載。North Bridge側のPCI Express 2.0 x1(5GT/s)に接続されており、コントローラ本来の性能を発揮できる
【3】隠れたコアを復活可能
デュアル/トリプルコアのクアッド化など、隠されたコアの復活を試みるCore Boost機能を搭載している。成功する保証はないが、試してみる価値はあるだろう
【4】電源OFFでも充電可能
赤地で白の囲みのあるUSBピンヘッダは「On/Off Charge」機能に対応しており、システムの電源がOFFの状態から接続してもiPhoneなどを充電できる
【5】SB850を搭載
South BridgeにはSB850を採用している。Serial ATA 6Gbpsに標準対応しており、ボード上の5基のSerial ATAポートもバックパネルのeSATAポートも6Gbpsに対応
ココが最強!
・USB 3.0やHDMIなどインターフェースが充実
・高速SSDの性能を100%活かせるSB850搭載
・iPadやiPhoneを高速に充電できる
Specification
対応CPU:Phenom II 、Athlon II●メモリスロット:PC3-14400 DDR3 SDRAM×4(最大16GB)●グラフィックス機能:AMD Radeon HD 4250●ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1●拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×1、PCI Express 2.0 x4(x16形状)×1、PCI Express 2.0 x1×1、PCI×1●インターフェース:Serial ATA 3.0×5、eSATA(Serial ATA 3.0)×1、Ultra ATA/133×1、USB 3.0×2、USB 2.0×4●LAN:1000BASE-T×1
【問い合わせ先】
GIGABYTE:052-619-1560(CFD販売)/ URL:http://club.gigabyte.co.jp/
SB850なら6GbpsでのRAIDも高速
AMD 880Gを搭載した低価格microATXマザーではSouth BridgeにSB710が組み合わせられていることもあるが、本製品ではSerial ATA 6GbpsでのRAID機能に標準対応したSB850を採用している。下のグラフでは6Gbps転送に対応した高速SSD利用時の速度を比較しているが、6Gbps対応のSB850では3Gbpsの理論上最大データ帯域(300MB/s)を超える値を出している。さらにRAID 0でのリード576.9MB/sという値は、PCI Express 2.0 x1接続の外部コントローラではブリッジチップなどを利用したとしても出せない値であり、チップセットレベルでSerial ATAの6Gbps転送に対応したSB850ならではの結果と言える。
充実のRAIDユーティリティが付属
WebブラウザベースのAMD RAIDの管理ユーティリティ「RAID Xpert」。システムドライブを含まない構成であれば、RAIDボリュームの作成/削除もここから行なえる
付いててよかったUVD2
Radeon HD 4250が搭載する動画再生支援機能「UVD2(Unified Video Decoder 2)は、MPEG2、H.264、VC-1といったHD動画でよく使われるコーデックのハードウェアデコードに対応しており、UVD2対応ソフトではHD動画を低CPU負荷かつ高画質で再生することができる。Windows Media Player 12やサードパーティ製のメジャーな再生ソフトのほか、Adobe Flash Player 10.1などもUVD2に対応している。あえて無効にする必要もない機能だが、具体的にどれくらい効いているのか試してみたのが下のグラフである。CPUの高性能化によりCPU使用率の差はそう大きくはないものの確実に効果は出ているし、消費電力面でのメリットが意外と大きい。改めて付いていてよかったと言える機能ではないだろうか。
880Gが内蔵するRadeon HD 4250には動画再生支援機能としてUVD2が搭載されている
ライター鈴木雅暢の評価:
低価格AMD CPUとの相性は抜群
- 全部入り度:★★★★☆
- コストパフォーマンス:★★★★☆
- iPad/iPhoneとの相性:★★★★★
電源回路は4+1フェーズとハイエンド向きではないものの、iPad/iPhoneを強く意識したUSBまわりも含め、この価格でこれだけ充実した機能を備えているのは大きな魅力。2オンス銅箔層や日本製固体コンデンサの採用などGIGABYTEらしい高品質設計も健在だ。低価格帯のモデルが充実しているAMD CPUのメリットを活かせる1枚と言える。
【検証環境】
CPU:AMD Athlon II X4 645(3.1GHz)、Intel Core i3-530(2.93GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7H55D-M EVO(Intel H55)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、2GB×4 ※2枚のみ使用)、システムSSD:HANA Micron Forte plus HMSM064G-10(Serial ATA 2.5、MLC、64GB)、検証SSD:Micron Technology Crucial RealSSD C300 CTFDDAC256MAG-1G1(Serial ATA 3.0、MLC、256GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版、【CPU使用率条件】AVCHD動画(ビットレート15,266kbps、60秒)を繰り返し再生した際の平均