特集
イマドキの静音化は「しっかり冷やす」が当たり前
各CPU静音化の傾向と対策はこれだ 1/3
各CPU静音化の傾向と対策はこれだ 2/3
各CPU静音化の傾向と対策はこれだ 3/3
ビデオカードを静音化する 1/2
ビデオカードを静音化する 2/2
チップセットクーラーを静音化する
ATX電源を静音化する 1/2
ATX電源を静音化する 2/2
HDDを静音化する 1/2
HDDを静音化する 2/2
ファンを活かして静音を目指す 1/2
ファンを活かして静音を目指す 2/2
PCケースの静音効果を活用 1/2
PCケースの静音効果を活用 2/2
応用編 1/3
応用編 2/3
応用編 3/3
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PCパーツ 静音と冷却のカンケイ
各CPU静音化の傾向と対策はこれだ
TEXT:橋本新義
究極の静音=ファンレス環境にチャレンジ
完全ファンレス環境に向けファンレスクーラーを試す
 Core DuoやPentium M、Turion 64といったモバイル向けCPUの発熱は非常に小さいため、静音化が行ないやすい。AOpenのi975Xa-YDGに標準で付属しているクーラーなどは騒音も小さく(騒音計でのテストでは、距離5cmでの測定でLGA775のリテールファンより7.3dB低かった)、これをそのまま使うだけで、十分過ぎるほどの静音効果が得られるが、これだけ発熱が小さいのであれば、夢の完全ファンレス環境も視野に入ってくる。ここではCore Duoを使った完全ファンレス環境にチャレンジしてみたい。

 まずはファンレスCPUクーラーを実際に試して動作を確認するところから始めよう。Socket478用のリテンションを使うAOpenのi975Xa-YDGをマザーボードとして利用する関係上、Socket478に対応したファンレスクーラーを2種類用意してテストしている。テストの結果は、別掲のグラフのとおり。どちらも似たような結果で、i975Xa-YDGの標準クーラーに近いレベルの冷却性能が発揮できており、CPU単体で見た場合は、まったく問題がないことが分かる。しかし、これを実際にケースに内蔵すると、事情は違ってくる。CPU以外にも電源ユニット、ビデオカード、HDDなどの熱源を一つの狭い空間の中に収めなければならず、しかも完全ファンレス環境では、それぞれのパーツが空気への放熱に頼る構造になっている。完全ファンレス環境の構築はそれを前提に考えなければならない。

 完全ファンレス環境構築時の注意点は、左にまとめているとおりだが、いかに熱移動をスムーズに行なわせるかがポイントだ。熱は温度の高いところから低いところへと移動する性質がある。人工的にエアフローを作り出さない完全ファンレス環境では、自然な状態で、CPU→ヒートシンク→ヒートシンクからケース内空気→ケース外空気という順に熱移動ができるよう配慮する必要がある。そのためにはヒートシンクは大きく、ケースは広く、外部からのわずかなエアフローも利用できるようになっていることが望ましい。それでもファンによるエアフローがある環境と比較すると熱移動量はかなり小さいので、CPU以外のパーツもできるだけ発熱の小さいものを使いたい。

 それらを踏まえてチョイスしたのが、下の構成である。PCケースに通気性のよいメッシュパネルを採用したことと、電源ユニットをACアダプタキットとしたことで、ケース内の熱源を削減するとともに、スムーズな熱移動ができるようなスペースを稼ぐことができた。

 結果としては、この完全ファンレス環境は、いともあっさりと動作した。SpeedFan 4.28での計測では、CPU温度は20分ほど連続してエンコード作業をしても50℃と安定動作の許容範囲内。ただ、3カ所表示される温度のうちチップセット付近と思われる部分がずいぶんと高温になる点は気になる。今回テストに利用したi975Xa-YDGはチップセットファンが装着されていたサンプルバージョンなので、ここではこれ以上の追求はしないが、この部分の処理がうまくできれば、完璧になりそうだ。
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ファンレス環境構築時の注意点
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発熱の小さなパーツを選ぶ
ヒートシンクからケース内空気への放熱ステップでは、ヒートシンクとケース内の温度差の確保が重要。ケース内の温度がすぐに上昇しないよう、ケース内の熱源はなるべく減らす
ヒートシンクは大型のものを
CPUからヒートシンクへの最初の熱移動ステップのスムーズさは、重要なポイント。ヒートシンクがなるべく低い温度を保てるよう大型で表面積の大きなものが望ましい
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ケースサイズにも余裕を
ケース内温度をできるだけ低く保ち、ヒートシンクからケース内空気へのスムーズな熱移動をサポートするため、ケースもなるべく大きなものを用意したい
エアフローに気を配る
ファンレス環境での冷却はケース外空気への放熱しか頼るものがない。少しの外気の流れでも利用できるよう、ケース内の通気性、エアフローの確保は非常に重要だ
ファンレスCPUクーラーカタログ
サイズ
NINJA PLUS
実売価格:5,000円前後
問い合わせ先:support@scythe.co.jp
定番的存在のファンレスCPUクーラー。U字形に曲げたヒートパイプ3本に巨大なアルミフィン23枚を重ね合わせている。12cm角ファンが付属するが、今回は利用していない。CPUへの装着は比較的容易だ
image対応ソケット:LGA775、Socket478/754/939/940
サイズ(W×D×H):110×110×150mm
重量:815g
Thermaltake
Sonic Tower
実売価格:5,000円前後
問い合わせ先:sale-jp@thermaltake.com(日本サーマルティク)
銅板の上に広げた3本のヒートパイプの両側に左右合計110枚ものアルミフィンを高密度で重ねた構造。12cm角ファンをマウントできるファンホルダーが付属する。Socket478リテンションへの装着はかなり難しい
image対応ソケット:LGA775、SocketA/478/754/939/940
サイズ(W×D×H):112×112×150mm
重量:692g
Core Duoでファンレスデュアルコアマシンを目指す
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電源
ダイヤテック ACアダプター for デスクトップPC 360W(PLS360)

ケース内から少しでも熱源を排除するため、電源ユニットにはダイヤテックのACアダプタ電源を利用。Core Duoで今回のような構成ならば180W一つで十分
CPUクーラー
サイズ NINJA PLUS

12cm角ファンが付属するNINJA PLUSだが、今回の構成ではファンを使用することなく安定動作させることができた。高負荷時でもCPU温度は50℃までしか上昇しない
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ビデオカード
ASUSTeK EAX1600XT SILENT/TVD/256M

ATI RADEON X1600 XTを搭載したファンレスビデオカード。本来、完全ファンレス環境での利用は想定されていないが安定動作を確認できた
PCケース
ディラック CRYPTO DIR-CAX-B

少しでも放熱効率を上げるため、メッシュパネルを採用したディラックのミドルタワー型ケース「CRYPTO DIR-CAX-B」を利用。ダクトやケースファンは取り外して使う
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あっさり安定動作!!
そのほかの構成
CPU:Core Duo T2500(2GHz)
マザーボード:AOpen i975Xa-YDG
メモリ:SILICON POWER GU34512AGEPN6620(PC2-5300 DDR2 SDRAM 512MB)×2
HDD: 日立GST Deskstar T7K250(Serial ATA 2.5、7,200rpm、80GB)
OS:Windows XP Professional SP2(DirectX 9.0c)
imageSpeedFan 4.28の負荷時の画面。CPU温度(Temp2」は50℃前後で安定するが、チップセット付近と思われる「Temp3」は70℃に達してしまうほどの熱を持ってしまった
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