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対決 PhenomII vs. Core 2 Quad
Phenom IIのパフォーマンスを見る
TEXT:鈴木雅暢
消費電力検証
Cool'n'Quiet 3.0の効果を確認 気になるQ9550sもテスト
 Phenom IIでは、45nmプロセスルールの採用とCool'n'Quiet 3.0の導入により、高負荷時に30~40%、中低負荷時に最大50%、アイドル状態で40~50%と、大幅な消費電力削減に成功したとしている。TDPは125Wだが、実際の消費電力はどれくらい変わっているのだろうか。また、Core 2 Quadの低消費電力版であるTDP 65WのCore 2 Quad Q9550sもいち早く入手してテストを行なった。従来TDP 95WのCore 2 Quad Q9550とどのくらい違うのか、気になる消費電力の比較を行なってみよう。

 実際の計測を行なう前に、Phenom IIとPhenomの挙動を確認してみよう。PhenomのCool'n'Quiet 2.0では動作クロックは2段階の変化で最低1.3GHzであったのに対し、Phenom IIのCool'n'Quiet 3.0は4段階の変化となり、最低クロックも800MHzまで下がり、電圧も1V以下に下がる。なお、TDP 65W版のCore 2 Quad Q9550sも低電圧駆動によって省電力化しており、TDP 95W版に比べてアイドル時/負荷時ともに0.5Vほど駆動電圧が低いことが確認できた。
image低消費電力版Core 2 Quad sシリーズ
従来のCore 2 QuadのTDPは95Wだが、2月に発売予定のCore 2 Quad sシリーズのTDPは65Wに下げられている。価格は通常版より5,000~10,000円ほど高価になる見込みだ
imageTDP 65WのQ9550sは0.5Vダウン
Core 2 Quad Q9550sのアイドル時のCPU-Z 1.49画面。コア電圧の表示はアイドル時1.072V、負荷時は1.152Vだった。いずれもノーマル版のQ9550よりも0.5V程度低くなっている
Phenom
imageアイドル時
Phenom X4 9950 Black Editionのアイドル状態の表示画面。動作クロックは約1,300MHz(CPU倍率6.5倍)、CPUコア電圧は1.040Vを示している
image高負荷時時
Phenom X4 9950 Black Editionの負荷状態。動作クロックが約2.6GHzに上昇(CPU倍率13倍)しており、CPUコア電圧は1.296Vとなっている
Phenom II
imageアイドル時
Phenom II X4 940 Black Editionのアイドル状態の表示画面。動作クロックは約800MHz(CPU倍率4倍)、コア電圧は0.976Vと1Vを切っているのが分かる
image高負荷時時
Phenom II X4 940 Black Editionの負荷状態。動作クロックは約3GHz(CPU倍率15倍)に上昇し、CPUコア電圧も1.328Vまで上昇している
 最初に掲載したPCMark Vantageは、各CPUで省電力機能がONのときとOFFのときにどのくらい性能差があるかを見るために行なったものである。Phenom IIのCool'n'Quiet 3.0は、PhenomのCool'n'Quiet 2.0よりもクロックを下げるが、それによってパフォーマンスが低下してしまうのは歓迎できないからだ。結果はご覧のとおりで、とくにCool'n'Quiet 3.0になったからと言って、パフォーマンスが低下している様子は見られない。むしろ、テストした三つのCPUの中ではもっとも省電力機能をOFFにしたときとの差が少なかった。
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TDP以上に省電力なPhenom II だがCore 2 Quadはさらに低い
 実際の消費電力の計測には、サンワサプライのワットチェッカーを使用。システム全体の消費電力を、アイドル時、中負荷時、高負荷時の3種類に分けて計測した。中負荷時はIE7でAdobe Flash Player 10の紹介ページにアクセスし、ムービーを再生している最中の電力。高負荷時はCINEBENCH R10でマルチコア(x CPU)のレンダリングテスト中のピーク電力である。例によってPhenom IIは2.6GHzで動作させた場合も計測しているが、2.6GHzに設定するとCool'n'Quietが強制的に無効になってしまったので、Phenom X4もCool'n'Quiet有効と無効の両方を測定した。

 まずはアイドル時の電力。800MHzに下がるPhenom II X4 940 BEは103W、Phenom X4 9950 BEよりも13W低くなったことが確認できた。クロックを2.6GHzに設定した場合にも、同クロックのPhenom X4 9950 BEに比べて8W低い。両者ともにCool'n'Quietが無効になっているので、これは純粋にプロセスルール微細化の効果だろう。IntelのCPUではCore i7-940は124Wと高いが、Core 2 Quadのほうはすべて100W以下。Q9550とQ9550sの差は4Wだった。

 中負荷時もアイドル時にほぼ比例した結果。Cool'n'Quiet OFFのPhenom II X4@2.6GHzとPhenom X4 9950 BEの差は11W、Core 2 Quad Q9550とQ9550sの差は4Wだった。高負荷時ではPhenom X4 9950 BEがやはり高く237Wだった。Phenom II X4 940 BEは208W、2.6GHz動作時は201Wで、Phenom X4 9950 BEと比較すると同クロックで36W下がっている。高負荷時でもCore 2 Quadは優秀で、Q9550は173W、Q9550sはそれよりもさらに16W低い157Wと、TDP 65Wはダテではないことを証明している。

 総合的な結果としては、Phenom IIはPhenomに比べて大幅と言ってよい省電力化を果たしている。Cool'n'Quiet 3.0の効果も、プロセスルール微細化による効果もしっかりと確認できた。TDP 130WのCore i7-940と比べてもTDPの数値以上に実測の電力は低く、扱いづらさは完全に解消されたと言ってよいだろう。

 もっとも、省電力という点ではその上をいくのがCore 2 Quadで、同じ3GHzのCore 2 Quad Q9650は、アイドル時/中負荷時/高負荷時のすべてでPhenom II X4の消費電力を下回った。TDP 65WのCore 2 Quad Q9550sも、アイドル時や中負荷時こそもとが低いだけにインパクトが薄いものの、高負荷時ではさすが低消費電力版と言える結果だった。
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