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デュアルコアCPU 自作完全マニュアル
TEXT:鈴木雅暢
 
デュアルコアCPUのパワーを絞りつくせ!
オーバークロック再入門
オーバークロックは少ないコストでパフォーマンスを上げることができるが、CPUの寿命を縮めるリスクも伴う諸刃の剣だ。ここでは基本的なノウハウと、デュアルコアCPUのオーバークロック事例を紹介する。
オーバークロックとは? リスクも伴う諸刃の剣
 CPUは、Pentium D 930なら3GHz、Core Duo T2300なら1.66GHzなど、定格の動作クロックが決まっている。通常はマザーボードがCPUの情報を取得して自動設定されるのだが、市販の多くのマザーボードではその設定を手動で変更できる。こうしてパーツを定格以上のクロックで動作させる行為がオーバークロックである。もっとも、オーバークロックはよいことばかりではない。成功するかどうかは試してみなければ分からないし、失敗して故障するリスクも伴う。あくまでも自己責任での利用が大原則であることは忘れないでいてもらいたい。

 オーバークロックの実際の作業の流れをチャートに示した。CPUには外部から基準となるシステムクロックが供給されており、それをCPU内部で何倍かにして動作させている。たとえば、3GHzのPentium Dならば、200MHzのシステムクロックを内部で15倍にすることで3GHz動作させている。多くのマザーボードではこのクロックを1MHzきざみで調整できるようになっており、これを徐々に上げていくのが基本だ。また、システムクロックにPCIバスやPCI Expressが連動して上昇しないよう、これらのクロックを定格に固定する。この設定をしなくとも連動しないマザーも多いが、もし連動してしまうと拡張パーツへダメージが波及してしまうので、忘れずに行ないたい。

 また、システムクロックを上げるとメモリクロックもそれに比例して上がっていく。この連動は基本的に解除できないが、連動の比率を変更できるマザーボードは多い。たとえば、Pentium DマシンでDDR2-667メモリを使う場合、システム:メモリの比率は3:5になっている。このままシステムを220MHzにするとメモリはDDR2-700相当になってしまうが、DDR2-533用の3:4の設定にすれば、オーバークロックしてもDDR2-600相当で収まるため、DDR2-667メモリの定格は超えない。一度限界に達した場合は、この比率を変えてメモリの負担を下げてやれば、さらに限界が伸びることがある。

 オーバークロックには電圧のアップという方法もある。これは半導体の性質によるもので、電圧を上げるとCPUの反応速度を強制的に速くすることができる。ただ、電圧のアップは発熱の増大を引き起こす。CPUへのダメージも大きいので、あまりお勧めはできない。また、冷却を強化する方法もある。熱は高速な電子移動を妨げるので、より上を目指すなら強力なCPUクーラーは必須と言える。

 今回は、プラットフォーム別にオーバークロックの実例を紹介する。オーバークロックできたかどうかの基準は、デュアルコアがフルに働くWindows Media Encoder 9のエンコード(220MBのAVIファイルをWMVに変換)が最後まで完了すれば成功とした。
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BIOSセットアップでPCI/PCI Expressクロックを定格に固定し、システムクロック(FSBクロック)を上げていくのがオーバークロックの基本
 
image今回は強力CPUクーラーとして、サイズの「NINJA」に、オウルテックの2,850rpmの12cm角ファン「F12-N」を組み合わせて利用した
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Pentium D 805編 オーバークロックに適した廉価版
 Pentium Dの代表としては、激安デュアルコアとして話題のPentium D 805を取り上げる。システムバスを533MHzに制限した廉価版だが、オーバークロックではもっとも注目したい存在だ。と言うのも、ラインナップ下位のCPUは動作マージンに余裕があり、オーバークロックしやすい傾向があるからだ。

 CPUのダイ(半導体部分)は、同じアーキテクチャであれば、グレードが違っても同じウエハーから採られると考えてよい。たとえば800番台のPentium Dなら840/830/820と、それぞれグレードが分けられているが、どれも同じウエハーから採られる。もちろん、上位グレードのCPUとして出荷されるのはその品質検査にパスしたものだけだが、Pentium Dが登場してから1年近く経った今では製造技術もこなれてきているはずであり、下位グレードでも上位グレードに近いポテンシャルを秘めている可能性は大いにある。

 とくにこの805などは、製品展開の差別化の都合上、安価で提供するためにあえてクロックを低く抑えているフシがある。もともとシステムクロックが133MHzと低いだけに、オーバークロックしてもシステムバスにムリがかからないし、価格的にも手頃ということで、万が一のことがあってもあきらめがつく点もメリットと言えるだろう。

 このPentium D 805は、システムクロック133MHzの20倍で動作する。倍率は20倍で固定。133MHzのシステムクロックをどこまで上げられるかがカギだ。最初に限界に到達したのがシステムクロック180MHzのとき(CPUは3.6GHz)。このときメモリはDDR2-720相当で動作しており、メモリの限界であることも大いに考えられた。そこで、メモリの倍率を4倍から3倍に下げ(システム133MHzのとき、メモリがDDR2-400になる設定)、さらに上げられるか試してみた。これなら200MHzまで上げても、DDR2-600相当で、定格のDDR2-667以下だからメモリの心配はないはずである。結果的に185MHzまで伸びた。

 次に電圧アップを試したが、効果なし。そこで、CPUクーラーをリテール品からNINJA+F12-Nに交換してみた。すると上限がまた少し伸び、システムクロック188MHzの20倍、3.76GHzまでの動作が可能だった。その後も再び電圧を上げるなどトライ&エラーを繰り返したが、ここまでが限界だった。
 
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【ベンチマーク環境】
CPU:Pentium D 805(2.66GHz)
マザーボード:GIGABYTE GA-G1975X(i975X)
メモリ:SILICON POWER U34512AJEPN6620 PC2-5300 DDR2 SDRAM 512MB×2(CL=5)
ビデオカード:NVIDIA GeForce 7800 GTX
HDD:Seagate NL35.1(Serial ATA、7,200rpm、250GB)
OS:Windows XP Professional SP2
テストに使用したマザーボード
imageGIGABYTE GA-G1975X
i975Xチップセットを搭載したGIGABYTEのフラグシップモデル。VRMやNorth Bridgeなどを効率よく冷却できるターボジェットテクノロジを搭載
 
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BIOS画面。オーバークロック関連の設定はメニュー画面左下から入る「MB Intelligent Tweaker」にまとめて用意されている
 
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DDRメモリのスピードはシステムクロックの~倍という形で指定するようになっている。デフォルトは4倍(DDR2-667)
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