AM3版R.O.G.で6コアのパワーを絞り尽くす
- Socket AM3
- AMD 890FX+SB850
- ATX
- USB 3.0
- SATA 3.0
- ASUSTeK
- Crosshair IV Formula
- 実売価格:27,000円前後
得票数:3
ASUSTeKのR.O.G.シリーズと言えばゲーマーやオーバークロッカーに向けたハイエンドモデル。しかしCrosshair IV Formulaはその究極機能を3万円以下で入手できる魅力的なモデルだ。そもそもAMD系プラットフォームの魅力はコストパフォーマンス。CPUでの王者はIntelに譲るが、安価な6コアCPUをラインナップし、チップセットレベルでSerial ATA 3.0をサポート。さらにマザーボード価格もグッとお得だ。Crosshair IV FormulaはそんなAMDの最新チップセットの魅力を存分に引き出した製品と言える。x16スロットを豊富に備え、R.O.G.シリーズらしい各種OC機能を搭載。なかでもROG Connectは別のPCをリモコン代わりに使いCrosshair IV Formula本体のオーバークロックを細かく制御できる。また、USB 3.0やクリアなサウンドでゲームを楽しめるSupremeFXサウンドなど、充実した機能を搭載している。
R.O.G.専用のケーブルも付属
P7P55D-E Deluxeにも付属するUSB 2.0&eSATA対応ブラケットのほか、白いUSB風ケーブルはROG Connect専用のケーブル
ゲームで定評のあるSupremeFXを搭載。拡張スロットを節約でき、専用のユーティリティも付属する
USB 2.0/3.0、LANなどの端子に加え、ROG Connect/USB兼用ポートやCMOSクリア、ROG Connect用スイッチなどを装備
Specification
対応CPU:Phenom II、Athlon II
メモリスロット:PC3-16000 DDR3 SDRAM×4(最大16GB)
グラフィックス機能:-
ディスプレイ:-
拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×3(x16/x16/-またはx16/x8/x8で動作)、PCI Express 2.0 x4(x16形状)×1、PCI×2
インターフェース:Serial ATA 3.0×6、Serial ATA 2.5×1、eSATA(Serial ATA 2.5)×1、USB 3.0×2、USB 2.0×7(1基はROG Connect兼用)、IEEE1394×1
LAN:1000BASE-T×1
問い合わせ先:
ASUSTeK:news@unitycorp.co.jp(ユニティ)/ http://www.asus.co.jp/
別のPCからOCを制御
別のPC、たとえばノートPCやメインPCなどからCrosshair IV FormulaをOC制御できるのがROG Connect。画面はリモコン側のPCに導入した専用ツールで、クロックや電圧などを細かく設定可能だ
禁断のコア復活機能を搭載
AMDのCPUには一部コアを無効化した下位モデルが存在する。その無効化コアを復活できるのがCore Unlockerだ。4コアCPUの価格で6コアCPUなど、コストパフォーマンスを一気に高めることができる
チップセットレベルでSerial ATA 3.0をサポート
PCのコンポーネントの中でもボトルネックと言われるのがストレージパフォーマンス。AMDのSouth Bridge、SB850はSerial ATA 3.0のネイティブサポートの1番乗り。6ポートすべてがSerial ATA 3.0をサポートするとともにRAIDにも対応している。North Bridgeとの接続も2GB/sと十分な帯域を持つAlink ExpressIIIで、オンボードチップによるサポートとは異なり、パフォーマンスを十分に引き出すことが可能だ。
SB850は標準でSerial ATA 3.0に対応。North Bridgeとの接続もAlink ExpressIIIで、6GbpsのSerial ATA 3.0を余裕を持ってサポートする
追加で2ポートというケチなものではなく、6ポート利用可能。RAIDにも対応し、ストレージ性能を大幅に向上させる
ライター 石川ひさよし
トータルコストで計算してみよう
基本的にR.O.G.シリーズと言えばゲーマーやオーバークロッカー向け。しかしこの価格で入手可能となれば、信頼性が高く高性能な普段使いのPC用としても十分視野に入ってくる。確かにアッパーミドル帯の価格だが、Core Unlocker機能によるコア復活に期待し、CPU価格を抑えた分をマザーボードにあてればトータル価格の上昇を抑えることが可能。それこそが自作PCの醍醐味でもあるわけで、自作中級者にオススメしたい製品だ。
ライター 鈴木雅暢
AMD CPUを遊びつくす
R.O.G.としては少し抑えめの仕様で、OCをきわめたい人にはもの足りないかもしれないが、常用向けハイエンドマザーボードとしては十分。OCギミック豊富でいろいろ遊べるし、USB 3.0などトレンド機能も押さえている。後発のCrosshairIV Extremeのほうは価格のわりにOC以外の汎用的な魅力に欠けるため、常用前提でAMD系ハイエンドマシンをがっつり組みたいならこれがベストバイだろう。
ライター Ta 152H-1
Socket AM3のハイエンドマザーボード
電源の設計を見ると、PWMまわりはシンプルな実装だが、コンデンサなどの部品は高性能なものが選択されていて、オーバークロック機能はiROGチップによって充実している。同じAMD 890FXを使った上位製品であるCrosshairIV Extremeに機能で劣っている部分はあるが、回路設計や実装といったものは遜色なく、性能面では同等であり、AMD CPUを活用するハイエンドマザーボードとしての有力な選択肢となる。
【検証環境】
CPU:Phenom II X6 1075T(3GHz)、Core i7-875K(2.93GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7P55D-E Deluxe(Intel P55)、メモリ:サンマックス・テクノロジーズ SMD-2G88N3P-13H(PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×2)、ビデオカード:MSI R5770 Hawk(AMD Radeon HD 5770)、システムHDD:Seagate Burracuda 7200.11 ST3320613AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、320GB)、テスト用SSD:Micron Technology Crucial RealSSD C300 CTFDDAC064MAG-1G1(Serial ATA 3.0、MLC、64GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版