信頼性重視の設計で機能も充実
- Socket AM3
- AMD 880G+SB850
- microATX
- USB 3.0
- SATA 3.0
- MSI
- 880GMA-E45
- 実売価格:9,500円前後
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チップセットに「AMD 880G+SB850」を採用し、Serial ATA 3.0に対応。またルネサス エレクトロニクスのUSB 3.0コントローラも搭載するなど、インターフェース機能が充実している。電源回路はMSI独自の「ミリタリークラスコンセプト」に準拠したもので、発熱を減らし信頼性が高いという。自作PCをより長く、安全に使いたいユーザーにお勧めしたい製品だ。オーバークロック(OC)に関する設定は、BIOSの「Cell Menu」やWindows上で動作するOCツール「Control Center」から行なう。ベースクロックは190〜690MHz(Control Centerでは上限600MHz)まで1MHzきざみで調整でき、GPUクロックやメモリクロック、各種電圧の調整にも対応。無効化されたCPUコアを復活させる「Unlock CPU Core」や最適なOC状態を自動で調べてOCできる「OC Genie Lite」も利用可能と、かなり充実した内容。
同梱品はシンプルOCツールのマニュアル付き
IDE/Serial ATAケーブルなど内容物は最小限だが、OCで使用するControl Centerの使用法を解説する詳細なマニュアルが付属する
ルネサス エレクトロニクスの「μPD720200F1」を搭載しており、二つのUSB 3.0ポートが利用できる
ディスプレイ端子は一通り搭載しており、液晶テレビなどにも手軽に接続できる。二つの青いUSBポートはUSB 3.0対応だ
Specification
対応CPU:PhenomII(TDP 95Wまで)、AthlonII
メモリスロット:PC3-10600 DDR3 SDRAM×4(最大16GB)
グラフィックス機能:AMD Radeon HD 4250
ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1
拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×1、PCI Express 2.0 x1×2、PCI×1
インターフェース:Serial ATA 3.0×6、Ultra ATA/133×1、USB 3.0×2、USB 2.0×4
LAN:1000BASE-T×1
ベースクロックを最大20%アップ
二つのディップスイッチの組み合わせで、ベースクロックを10、15、20%に引き上げた設定にできる「Easy OC Switch」を装備。あくまで簡易的なOC機能であり、供給電圧の調整などは行なわないので注意が必要
USBメモリからBIOS起動!?
「M-Flash」機能を使うと、BIOS画面からUSBメモリを使ってBIOSデータを読み出し、アップデート作業が行なえる。それだけでなく、何とUSBメモリに保存しておいたBIOSファイルから起動することも可能だ
付属ユーティリティの「Control Center」。自動で最適なOC状態を探して調整してくれる「OC Genie Lite」はこのユーティリティ上から有効化する
MSIのWebサイトと連係し、最新のBIOSやデバイスドライバを自動で検索してダウンロードしてくれる「MSI Live Update 4」も便利る
ミリタリークラスは信頼性の証明
MSIでは最新製品として、信頼性に関する独自の品質基準「ミリタリークラス」、「ミリタリークラスコンセプト」に準拠するマザーボードをいくつか発売している。ここで紹介する「880GMA-E45」は後者に準拠しており、アルミ固体コンデンサとSSC固体チョークコイルを採用し、発熱や経年劣化に強いと言う。マザーボード自体が軍の調達規格に準拠するというわけではないので過信は禁物だが、信頼性を重視するなら注目したいポイントだ。
880GMA-E45では、CPUまわりに実装している電源回路がミリタリークラスコンセプトに準拠している。寿命が長く信頼性が高いアルミの固体コンデンサとノイズが発生しない固体チョークを搭載
ライター 竹内亮介
汎用性の高さを評価 SATA横向きは……
サイズがmicroATXなのでビデオカード2枚挿し!といったよくばった構成はムリだが、おおむねどんな用途にも対応できる汎用性がある。チップセットのヒートシンクがやや小さめだが、少しでもCPUクーラーからの風がきちんと当たっている状況なら十分冷えていた。一点気になったのは一部のSerial ATAポートが横向きであること。microATXケースに設置した場合、ポートに挿したSerial ATAコネクタがシャドーベイのフレームに干渉する可能性がある。
ライター 鈴木雅暢
洗練された仕様が魅力
South BridgeにSB850を採用し、USB 3.0にも対応。PCI Express x1スロットを2本搭載する拡張スロットの構成、デュアル/トリプルコアのクアッド化を試みるコアアンロック機能の装備などAMDユーザーのニーズを的確に満たす洗練された仕様が魅力。電源部の構成はそれなりだが、コンデンサは全体を固体コンデンサで統一するなど品質面もワンクラス上の内容だ。
ライター 滝 伸次
初心者から上級者まで満足できる1枚
低価格帯の製品ながら、低発熱な固体チョークコイルや長寿命の固体コンデンサを採用することによりMSIの品質基準「ミリタリークラスコンセプト」に準拠、安定性や耐久性が重視された堅牢な作りとなっていることが本機の最大の魅力。製品としての完成度も高く、USB 3.0、Serial ATA 3.0といった最新機能にもきっちり対応しているなど、これといった欠点はない。ローエンドの中では個人的にイチオシの製品だ。
【問い合わせ先】 MSI:web@msi-computer.co.jp(エムエスアイコンピュータージャパン)/http://www.msi-computer.co.jp/