品質、機能ともに充実したIntel P55マザーボード
- LGA1156
- Intel P55
- ATX
- USB 3.0
- SATA 3.0
- ASUSTeK
- P7P55D-E EVO
- 実売価格:19,000円前後
得票数:4
2009年末の発売以来人気の衰えることがないIntel P55チップセット搭載マザーボード。その人気の高さは完成度にある。12+2フェーズ構成のVRMを搭載するなど、安定性や耐久性を大きく左右する基礎的な部分の作りはこのクラスのマザーとしてはトップクラス。各種クロックや電圧を制御するオーバークロック専用チップ「Turbo V EVO」を搭載するなどオーバークロック機能も充実している。P55の帯域不足をカバーするPCI Expressブリッジチップが搭載されており、USB 3.0、Serial ATA 3.0ともにフルスペックに近い性能が出るようになっているなど拡張機能が充実していることも本機の魅力。さらに、OCユーティリティ「Turbo V EVO」やハードウェアモニタリングソフト「PC ProbeII」などASUSTeK独自のユーティリティが充実しており、まさに死角のない構成の1枚と言える。
USB 2.0/eSATA増設ブラケットが付属
マニュアル、ドライバディスク、Serial ATAケーブルといった標準的な付属品に加え、USB 2.0/eSATA増設ブラケットなどが付属している
PCI Expressブリッジチップを搭載
PCI Expressブリッジチップを搭載することで5GT/sの帯域を確保、USB 3.0、Serial ATA 3.0ともにフルスペックに近い性能が出るようになっている
USB 3.0/2.0対応ポートに加えeSATAやIEEE1394ポートも装備するなどインターフェースは充実している
Specification
対応CPU:Core i7/i5/i3、Pentium
メモリスロット:PC3-17600 DDR3 SDRAM×4(最大16GB)
グラフィックス機能:-
ディスプレイ:-
拡張スロット:PCI Express 2.0 x16×2(x16/- またはx8/x8で動作)、PCI Express 2.0 x1(5GT/s)×2、PCI Express 2.0 x1(2.5GT/s)×1、PCI×2
インターフェース:Serial ATA 3.0×2、Serial ATA 2.5×6、eSATA(Serial ATA 2.5)×1、Ultra ATA/133×1、USB 3.0×2、USB 2.0×6、IEEE1394×1
LAN:1000BASE-T×2
問い合わせ先:
ASUSTeK:news@unitycorp.co.jp(ユニティ)/ http://www.asus.co.jp/
12+2フェーズ構成のVRMを搭載
通常の固体コンデンサの約10倍の寿命という高耐久固体コンデンサなどの高性能パーツを採用した12+2フェーズ構成のVRMを搭載。OCなどの高負荷状態においても安定して動作させることが可能となっている
OC専用チップを搭載
各種クロックや電圧を制御するOC専用チップ「Turbo V EVO」を搭載。自動オーバークロック機能にも対応している
電力管理チップを搭載
負荷に応じてCPUへの供給電力量を調節するEPUチップを搭載。OC時の安定動作を実現するとともに省電力化も図ることができるようになっている
自動OC機能Turbo Unlockerを搭載
本機は倍率ロックが解除されたCore i7-875KやCore i5-655Kを用いた場合、独自の自動OC機能「Turbo Unlocker」を使用することができる。Core i5-655K(3.2GHz)で試したところ、1コア動作時で最大28倍(3.74GHz)、2コア動作時で最大27倍(3.61GHz)にOCされ、下のテスト結果のとおりシステム全体のパフォーマンスも向上した。かなり有効な機能と思われるので、対象ユーザーはぜひとも試してみてほしい。
Turbo Unlockerは付属ユーティリティのTurbo V EVOで設定。CPU倍率の変化は、デスクトップに常駐するTurbo Unlockerモニタで確認することができる
ライター 滝 伸次
拡張性に優れる点も本機の魅力だ
ハードウェア構成がほぼ同じで人気を二分するP7P55D-Eとの選択に迷う人もいると思うが、2011年以降はSerial ATA 3.0対応SSDやHDDが主流になると思われるので、今から購入するならPCI Expressブリッジチップが搭載されていることで、USB 3.0とSerial ATA 3.0の両方をほぼフルスペックで使える本機のほうがオススメ。5GT/sのPCI Express x1スロットを2基搭載することで拡張性に勝る点も魅力。
ライター 石川ひさよし
各種発展性を備えたザ・ミドルレンジマザー
USB 3.0やSATA 3などの最新インターフェースを搭載するとともに、Ultra ATA 133ポートも搭載。新旧インターフェースに対応することでアップグレードニーズに応える。また、マルチGPUに対応したx16スロットはパフォーマンス志向のユーザー、16ハイブリットフェーズの安心感あるCPU電源回路はきっちり安定したメインPCの構築を目指すユーザーのニーズにも適す。どの方向にも発展できるまさにミドルレンジ向けのマザーボードだ。
ライター 竹内亮介
総合力に勝る定番 長く安心して使える
2万円近く出すのだから、長く安心して使いたい。またインターフェースを後からいろいろ付け足すようなこともしたくない。もちろん帯域がどうとか不安に感じるような要素も避けたい。P7P55D-E EVOは、こうした安定志向ユーザーのよくばりな要求のすべてに応え得る製品だ。マザーボード自体の機能性はアッパーミドルとほぼ同等であり、ケチの付けようがない。個人的には拡張スロットの配置が好みではない点だけがマイナス。
【検証環境】
CPU:Intel Core i5-655K(3.2GHz)、メモリ:UMAX Cetus DCDDR3-4GB-1333(PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×4)、ビデオカード:InnoVISION GTX 460 OC(NVIDIA GeForce GTX 460)、SSD:Micron Technology Crucial RealSSD C300 CTFDDAC064MAG-1G1(Serial ATA 3.0、MLC、64GB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版