特集
LGA1156版Core i7/i5で自作PCが変わる 1/2
LGA1156版Core i7/i5で自作PCが変わる 2/2
LGA1156版Core i7/i5の新機能に迫る 1/2
LGA1156版Core i7/i5の新機能に迫る 2/2
Intel P55で変わったチップセットとCPUの関係
パフォーマンス多角分析 1/3
パフォーマンス多角分析 2/3
パフォーマンス多角分析 3/3
LGA1156版Core i7/i5を使いこなすBIOS設定法
Lynnfieldでオーバークロックする 1/2
Lynnfieldでオーバークロックする 2/2
P55搭載マザーボードカタログ 1/6
P55搭載マザーボードカタログ 2/6
P55搭載マザーボードカタログ 3/6
P55搭載マザーボードカタログ 4/6
P55搭載マザーボードカタログ 5/6
P55搭載マザーボードカタログ 6/6
LGA1156版Core i7/i5対応DDR3 SDRAMカタログ
LGA1156対応CPUクーラーカタログ
LGA1156マシン自作解説 1/4
LGA1156マシン自作解説 2/4
LGA1156マシン自作解説 3/4
LGA1156マシン自作解説 4/4
その他の特集(2011年)
激突!Bulldozer vs. Sandy Bridge
達人に学ぶPCパーツ使いこなし術
超本命パーツ35傑
独占!PCパーツなんでもランキング
PCパーツセレクション300
Sandy Bridge 自作超大全
PC自作スタートアップ講座2011
Sandy Bridge再始動
“後乗せサクサク”アップグレード術
震撼性能! Sandy Bridgeに死角なし!!
PCパーツ100選2011
マザーボード100選2011
過去のその他の特集(2010年)
過去のその他の特集(2009年)
過去のその他の特集(2008年)
過去のその他の特集(2007年)
過去のその他の特集(2006年)
読者プレゼント
プレゼント申し込みへ
ユーザー登録からアンケートページへ進んでください。
CLUB IMPRESS会員登録
プレゼントの対象は「最新号購入者」のみとなります。
アンケートにお答え頂くにはCLUB IMPRESSへの登録が必要です
Core i7/i5全貌解明
TEXT:鈴木雅暢
LGA1156版Core i7/i5の新機能に迫る
imageLGA1156版Core i7/i5には、さまざまな興味深い新機能が導入されている。ここではその新機能の詳細を解説しつつ、ベンチマークで効果を確認していこう。
1 大幅に強化されたTurbo Boost
上昇クロックが大幅アップ 冷却の重要性も高まる
 LGA1156版のCore i7/Core i5には、LGA1366版Core i7から導入された「Intel Turbo Boost Technology(以下、Turbo Boost)」が大幅に強化されて実装されている。このTurbo Boostを有効にすると、CPUの動作状況(電流、電力、温度)とアクティブなコアの数に応じて、動作状況の余裕の範囲内で動作クロックを上昇させる。動作クロックの上昇はベースクロック(133MHz)単位で行なわれ、上限はモデルごとに決められている。上の表に主なモデルの上限をまとめたが、LGA1366版では1~2段階の上昇にとどまるのに対し、LGA1156版では最大5段階と大幅に上昇するように強化された。とくにCore i7-870では、3~4コアがアクティブな場合でも、最大2段階=3.2GHzでの動作が可能になっており、冷却さえ十分であれば実質的にワンクラス上の性能が得られることになる。もっとも、電流、電力、温度のどれか一つで条件を満たせなければTurbo Boostによるクロック上昇は機能しない。電流や電力はユーザー側ではどうにもならないが、温度に関してはユーザーのシステム構成、利用環境が大きく影響してくる。そのため、LGA1156ではこれまで以上に冷却に気を使う必要があるとも言えるだろう。

 Core i7-870を使い、Turbo Boostの効果を視覚的に確認しようと試みたのが、下の画面だ。CPUIDが配布している「TMonitor」というツールでは、Turbo Boostがどのように機能するのかをモニタすることができ、Turbo Boostによるクロック上昇部分は黄色で表示される。Windows Vistaは各コアにランダムにスレッドを振り分けてしまうため1コアのみがアクティブになる状況はまれだが、それだけに2コアアクティブ時の上限が拡張されたことは大きい。
Turbo Boost時の動作クロック一覧
モデル名
(開発コードネーム)
基本クロック Turbo Boostクロック
(ベースクロック=133MHzの上昇幅)
最低クロック
3~4コア 2コア 1コア
Core i7-870
(Lynnfield)
2.93GHz 3.2GHz
(2)
3.46GHz
(4)
3.6GHz
(5)
1.2GHz
Core i7-860
(Lynnfield)
2.8GHz 2.93GHz
(1)
3.33GHz
(4)
3.46GHz
(5)
1.2GHz
Core i5-750
(Lynnfield)
2.66GHz 2.8GHz
(1)
3.2GHz
(4)
3.2GHz
(4)
1.2GHz
Core i7-940
(Bloomfield)
2.93GHz 3.06GHz
(1)
3.06GHz
(1)
3.2GHz
(2)
1.6GHz
Core i7-920
(Bloomfield)
2.66GHz 2.8GHz
(1)
2.8GHz
(1)
2.93GHz
(2)
1.6GHz
TMonitorでTurbo Boostの効き具合を視覚的に確認
imageCINEBENCH R10の場合
4コア8スレッドをフルに使えるCINEBENCH R10のレンダリング(x CPU)では3.2GHzで動作した。1CPUでは3.46GHz前後だった
imageThe Last Remnantの場合
どちらかと言えば古典的なエンジンを採用した「The Last Remnant ベンチマーク」でもTurbo Boostは有効で、3.2~3.46GHzの間で動作した
imageSuper PIの場合
典型的なシングルスレッドアプリケーションのSuperPI mod1.5では3.46GHz前後。ごくまれに3.6GHzに上昇することもあった
Turbo Boostの効果をベンチマークで確認
 Turbo BoostのONとOFFでパフォーマンスを比較してみたのが、下のグラフだ。Core i7-870と動作クロックが同じLGA1366版Core i7-940を比較対象にしているので、それぞれの性能アップ率に注目したい。まずはSandra 2009 SP4によるCPUの基本性能テスト。Turbo Boost OFF時には誤差程度の違いしかない両者だが、Turbo Boostを有効にすると平均4.2%のアップにとどまる940に対し、平均7.6%アップを見せる870のほうがはっきりよいスコアとなっている。

 CINEBENCH R10は、1 CPUでは1コア(1スレッド)、x CPUでは4コア(8スレッド)を使ってレンダリングを行なう。Turbo Boostの有効時と無効時の差は940の1 CPUで7.4%、x CPUで4.7%。870の1 CPUで18%、x CPUで11%。1 CPUで大きくアップするのは当然として、8スレッドを使うx CPUでもこれだけアップするのは大きい。

 Super PIのスコアも象徴的だ。400万桁(4M)でTurbo Boostの効果を比較すると、940では7.1%、870では20%も計算時間が短縮した。Turbo Boost OFFではメモリアクセス性能の差で940のほうが若干高速なのだが、Turbo BoostをONにすると870が逆転し、逆に10%の差を付けるのだからかなり強力だ。

 「The Last Remnant ベンチマーク」はCPUへの負荷がそれほど高くなく、あまりマルチスレッドへ最適化されていない古典的なゲームタイトルの代表として実行してみたが、940では1.7%、870では3.9%、Turbo Boostによる性能向上が確認できた。

 LGA1366版では今一つ効果が微妙だったTurbo Boostだが、上限幅が大幅にアップしたことで効果はよりはっきりと現われるようになった。とくにマルチスレッドに最適化されていないアプリケーションでの効果は劇的に向上しており、こういったアプリケーションにおいてもクアッドコアCPUより格下のデュアルコアCPUのほうが性能が高いといった逆転現象も過去のものとなりそうだ。
image
image
image
image
【検証環境】
[LGA1366環境]
マザーボード:Intel DX58SO(Intel X58+ICH10R)
メモリ:OCZ Technology OCZ3P1333LV3GK(PC3-10600 DDR3 SDRAM、1GB×3)

[LGA1156環境]
マザーボード:GIGABYTE GA-P55-UD3R(rev. 1.0)(Intel P55)
メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、2GB×4 ※2枚のみ使用)

[LGA775環境]
マザーボード:Intel DP45SG(Intel P45+ICH10R)
メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、2GB×4 ※2枚のみ使用)

[共通環境]
ビデオカード:MSI N285GTX-T2D1G-OC(NVIDIA GeForce GTX 285)
HDD:Western Digital WD Caviar Black WD1001FALS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、1TB)
OS:Windows Vista Ultimate SP2
CPUクーラー:すべてリテールクーラーを使用
Back
Page Top
Next

サイト内検索

DOS/V POWER REPORT 最新号

DOS/V POWER REPORT 最新号表紙

DOS/V POWER REPORT
2024年冬号

発売日:12月28日
特別定価:2,310円

書籍(ムック)

PC自作・チューンナップ虎の巻 2023【DOS/V POWER REPORT特別編集】

発売日:2022/11/29
販売価格:1,800円+税


このレトロゲームを遊べ!

発売日:2019/05/29
販売価格:1,780円+税


特濃!あなたの知らない秋葉原オタクスポットガイド

発売日:2019/03/25
販売価格:1,380円+税


わがままDIY 3

発売日:2018/02/28
販売価格:980円+税


忍者増田のレトロゲーム忍法帖

発売日:2017/03/17
販売価格:1,680円+税


楽しいガジェットを作る いちばんかんたんなラズベリーパイの本

発売日:2016/09/23
販売価格:2,400円+税


DVDで分かる! 初めてのパソコン自作

発売日:2016/03/29
販売価格:1,480円+税


ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』2

発売日:2015/12/10
販売価格:1,280円+税


髙橋敏也の改造バカ一台&動く改造バカ超大全 風雲編

発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税


髙橋敏也の改造バカ一台&動く改造バカ超大全 怒濤編

発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税


わがままDIY 2

発売日:2015/02/27
販売価格:980円+税


ちょび&姉ちゃんの『アキバでごはん食べたいな。』

発売日:2014/12/05
販売価格:1,280円+税


わがままDIY 1

わがままDIY 1

発売日:2011/12/22
販売価格:980円+税

読者プレゼント

アンケートにお答え頂くには「CLUB IMPRESS」への登録が必要です。

本誌最新号・プレゼント申し込み

*プレゼントの対象は「DOS/V POWER REPORT最新号購入者」のみとなります。

ユーザー登録から アンケートページへ進んでください