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TEXT:保坂陽一 |
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組み立て前の予習&再確認!
LGA1156マシン自作解説 |
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このコーナーではLGA1156対応のCPU&マザーボードを使用し、実際のPC組み立て方法を解説していこう。LGA775やLGA1366の環境を組み立てたことがある人にとっては、目新しい部分は多くないかもしれないが、上級者でもうっかりミスは少なくないはず。組み立てた際に初めて分かるパーツ選びの注意点なども紹介しているので、チェックしておいて損はないはずだ。 |
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これからの主流になっていく最新のLGA1156環境。Windows 7の発売も間近で、これを機に自作にチャレンジしてみようという人や、Pentium 4などから久々に乗り換えようという人もいるだろう。そういう人にとっては、技術解説にサッと目を通したら、実際にパーツを揃えて組み立ててみるのが、現在の自作PCそのものの理解を深める一番の近道である。このコーナーで組み立てに使用しているパーツは、ちょっと品質にこだわったミドルレンジ構成といったところ。ケースも含めて、現在の定番的なものを使用しているので、ほかのパーツを使用した組み立てを行なう際にも参考になるはずだ。
使用したパーツ構成は下の表を見ていただきたいが、必要な工具としては、プラスドライバー1本があればOKだ。なるべくしっかりとした長さがあり、磁石付きのものがあるとなにかと便利なので、手持ちがないという人は、これを機に購入するのもよいだろう。ほかには細かな作業をするのにピンセットやラジオペンチなどもあればよいが、必須というわけではない。作業のしやすさという点では、内部空間に余裕のある大きめのケースを選んでおくのもお勧めだ。
最近自作したことがあるから大丈夫、という人も、慣れゆえの落とし穴も少なくない。ここで組み立ての流れを再確認して、新マシンに挑んでいただきたい。 |
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組み立てに必要な工具
今回の組み立てに必須なのはプラスドライバー1本。尖ったパーツも多いので、ケガをしないように薄手の手袋などもあるとよい。ネジやケーブルなどは各パーツに標準で付属しているものを使用 |
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CPU |
Intel Core i7-860(2.8GHz) |
30,000円前後 |
CPUクーラー |
CPU付属品 |
- |
マザーボード |
MSI P55-GD65(Intel P55) |
19,000円前後 |
メモリ |
Corsair Memory TW3X4G1333C9A(PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×2) |
10,000円前後 |
ビデオカード |
MSI N275GTX Twin Frozr(GeForce GTX 275) |
28,000円前後 |
HDD |
Western Digital WD Caviar Green WD10EADS(Serial ATA 2.5、5,400rpm、1TB) |
8,000円前後 |
光学ドライブ |
LITE-On IT IHAS324-32(Serial ATA 2.5) |
4,000円前後 |
電源 |
Corsair Memory CMPSU-750HXJP(750W) |
22,000円前後 |
PCケース |
Antec Nine Hundred Two |
18,000円前後 |
合計 |
139,000円前後 |
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STEP
1 |
構造が少し変わった最新CPUソケット「LGA1156」
CPU&CPUクーラーを取り付ける
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まずはマザーボード上にCPUとCPUクーラーを取り付けるところから始めよう。メモリもそうだが、ケース内にマザーボードを固定してしまうと、なにかと作業がしにくいからだ。とくにCPU付属のCPUクーラーは、力を入れてピンを押し込む必要があり、マザーボードなどの保護や安全性を考えてもこのタイミングがベストである。 |
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CPUのパッケージから、CPUとCPUクーラーを取り出そう。CPUクーラーの裏面には熱伝導グリスが塗られているので、触れないようにしよう |
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LGA1156のCPUソケットの脇にあるレバー(ストッパー)を外して持ち上げ、内側の金属カバーも一緒に引き上げておく |
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樹脂製のソケットカバーには左右にツメがあるので、単純にまっすぐ引き上げられない。写真のように片側からそっと起こすようにするとよい |
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CPUの左右にある切り欠きの位置を確認し、ソケット側と向きを合わせてCPUをソケットに乗せる。静電気を逃がしてから作業しよう |
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金属のカバーをかぶせた後、レバーを右下の突起に引っかけるように下ろして固定する。写真の○の部分がしっかりとハマっているか確認しよう |
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CPUクーラーの四つの固定ピンは、時計まわりに回して、上に引き上げておく。このとき先端側は右上の写真のようになっていればOK |
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CPUソケットの周囲にある固定穴にピンを合わせ、対角線上にある2ピンずつ均等に力をかけて押し込む。下に厚めの布や雑誌などを敷いておこう |
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ファンの電源ケーブルをマザーボード上の「CPU FAN」コネクタに接続する。CPUクーラーはこのコネクタが届く向きに取り付ける必要がある |
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STEP
2 |
デュアルチャンネルの制限に注意
メモリをマザーボードに取り付ける |
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メモリは向きさえ間違えなければ問題なく取り付けられると思われるが、P55チップセットの環境では、高速なデュアルチャンネル動作を行なうために、メモリを挿す位置が決められている。メモリスロットを4スロット備えているマザーボードでは、マニュアルなどをよく確認しておこう。もちろん、全部のスロットを同じメモリで埋める場合はとくに悩む必要はない。 |
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今回のマザーは4本のスロットを備えているが、CPU側から2、1、4、3という順番になっている。マザーボードごとに異なるので確認しよう |
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2枚でデュアルチャンネル動作をさせるためには、1、3番に挿さなくてはならない(マニュアルに記載)。ただし、間違えても動作しないわけではない |
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取り付けるメモリスロットの左右にあるハッチをしっかりと開いておく。取り付け位置以外は従来のものとなんら変わりはない |
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メモリとスロットの切り欠きを確認すれば、メモリの向きが分かるはず。上からまっすぐ、左右均等に力をかけて押し込もう |
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2枚挿し込んでこの形になっていれば正解。左右のハッチがしっかり閉じて、メモリがスロットに正しく挿さっているか確認しておこう |
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