Fusionの登場で今サブマシンが熱い!!
Intel Atom、AMD Fusionなどをオンボード搭載したマザーボードを使えば、小型の静音マシンが低コストで容易に作れる。とくにAtomよりも高性能・高機能なFusionのシステムは、コンシューマ用途のサブマシンにピッタりハマる。
サブマシンを作るメリットは、タスクを完全に分散できることだ。1台のPCでは、CPUがマルチコアであってもデータバスは1組しかない。テレビ録画やバックアップなど、バスに負荷がかかる用途をサブに任せればグッと快適になる。
また、省電力化や静音化についてもメリットがある。サブマシンはメインマシンほどのパワーはいらない。リモートアクセスで利用したり、ファイルサーバー的な使い方に特化するならば、置き場所も自由に選べる。さらに、メインマシンに多数のHDDを搭載するなどすれば、冷却やそれに伴う騒音、定格出力の増加などよけいな心配が増える。サブマシンに役割を分担させることで、メインマシンをスッキリさせられるはずだ。
サブマシンでできるあんなことやこんなこと
コンパクトサブマシンのこだわりポイント
その1 低消費電力なシステム(CPU+マザーボード)を用意
拡張性の低いMini-ITXマザーでは
搭載インターフェースの豊富さがキモとなる
サブマシンは、メインマシンほどのパワーは必要ない一方、便利に使うにはほぼ常時稼働が前提になる。そのため、静音性なども考慮すれば消費電力は低いほうが都合がよい。Fusion APUやAtomなど省電力CPUをオンボード搭載したMini-ITXおよびmicroATXマザーボードが低価格で手に入るので、それを使うのがスマートだ。PCとして実用的に使うならば、DVI出力(またはHDMI出力)、USB 3.0(またはeSATA)などインターフェースの充実した製品を選びたいところ。
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その2 データ保存用HDDを2台用意してRAID 1でデータを二重化
ファイルサーバー、バックアップ、写真/ビデオといったデジタルデータの長期保存や管理などをするなら、RAID 1(ミラーリング)でのデータ二重化を考えたい。AtomやFusionのシステムはチップセットの仕様上、RAID機能を持つ製品はほとんどないが、データ記録用のドライブを2台用意すれば、マザーボードにRAID機能がなくても、Windows 7のProfessional以上のエディションなら、ソフトウェアによるRAID 1 相当のドライブ(ミラーボリューム)を作成できる。
ハイコストパフォーマンスな2TB HDDを2台ゲットしたい
もはや7,000円台で売られるようになった2TBの大容量HDD。3TBも存在するが、まだ割高なのでここはやはり2TB×2でのRAID 1(ミラーリング)で大切なデータを保存したい
その3 メンテナンス性に優れたベイの多いPCケースが最適
PCケースはメンテナンス性重視で選びたい。小さいマザーボードをギリギリに収めるような小型のタイプではなく、HDDを余裕を持って搭載できるようベイの数の多い製品がお勧めだ。内部スペースに余裕があれば作業もしやすいし、エアフローもよくなって、静音性や安定性にもよい効果が得られる。
ファイルサーバー的に使うならベイの数にこだわりたい
Fractal Designの「Array R2 Mini ITX NAS CASE w/300W SFX PSF」は、Mini-ITXケースながら、3.5インチシャドーベイを6基備えており、300W電源も付属。サーバー用途に最適な作りだ