基本スペックに不満はない?
Sandy Bridgeが登場しても、ハイエンド環境であることに変わりのないLGA1366ユーザーは、まだあまりアップグレードの必要性を感じていないかもしれない。しかし、それでも1年前からパーツ事情は変化している。とくにメモリやSSDの値下がりは見逃せないところだ。CPUの交換はコストパフォーマンス的に微妙なところ。今回はメンテナンスも兼ねて、今後も安心して使うためのポイントを押さえておこう。
2009年末作成のLGA1366マシン
[強化ポイント1] メモリ増量
LGA1366マザーの最大のメリットは、メモリスロットが6本使えること。1年前は2GB×3本でも大容量だったが、今や4GB×2枚も標準的になってしまった。ほかにはマネのできないアドバンテージを活かすなら今だ。重い高解像度画像を扱うデジカメユーザーなら、メモリが多くて困ることはない!
1GBモジュールが6本挿さっているようなユーザーは交換するしかないが、3スロット空きがあるなら増設すべし!
[強化ポイント2] CPU、メモリの冷却改善
各パーツの冷却が重要であるのは言うまでもないが、LGA1366環境で、とくにチェックしておきたいのがメモリの冷却だ。奥行きが狭いケースなどでは想像以上に熱がこもってしまい、メモリの寿命を縮める原因になりやすい。CPUクーラーとともに、こちらの冷却も考えよう。
CPUやチップセットに比べると、軽視されがちなメモリの発熱。6枚挿し環境に限ったことではないが、狭いケースなどでは要注意だ
強化ポイント1 | 予算12,000円 |
低価格になった4GBモジュールを活用してメモリ容量を一気に増量
■ここを事前にチェック
- マザーボードの最大搭載メモリ容量を確認
- 3枚増設でトリプルチャンネル動作を活かす
- 高解像度画像などを扱う際に快適度がアップ!
- オーバークロックしないなら低価格なメモリで十分
夢のメモリ10GBオーバー!
そんな大容量メモリは必要ない、と断言できる人はさておき、2,000万画素や4,000万画素といったハイエンドデジカメのユーザーにとっては、今は夢のような状況である。4GBモジュールの安い今なら、3枚セットで一気に12GB増設するのも簡単だ。購入時はトリプルチャンネルを活用するため、3枚セットが基本。好みのメモリに3枚セット品がない場合は、2枚セットを三つ買って総入れ換えという手もある。
ただ、同じX58チップセット搭載マザーボードでも、四つしかメモリスロットがなかったり、最大メモリが12GBとなっていたりするものも存在する。購入前にはマニュアルなどをよく確認するようにしよう。
3枚セットで増設する
アップグレードとしてもお手軽。既存のメモリと違うメモリでも、3枚ずつ対応したメモリスロットに挿せば、トリプルチャンネル動作が活用できる
2GB×3+4GB×3=18GB!
6枚でメモリ18GB環境が完成。一般的にはここまでのメモリは必要ないかもしれないが、用途によっては快適度が大幅アップ!
[オススメのメモリ]
低価格な4GBモジュール3枚セット!
- PC3-10600
- 4GB×3
- CFD販売
- CFD Elixir T3U1333Q-4G
(PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB×3) - 実売価格:12,000円前後
最安クラスの4GB DDR3 SDRAM 3枚セット。ヒートスプレッダなどは付いていないので、冷却面は気になるところだが、12GBの大容量がこの値段で手に入るのだから、増設しない手はないだろう。ちなみに、現在メモリは緩やかな値上がり傾向。
1年前はまだ憧れでしかなかった4GBモジュールも、今や当たり前。6GB程度で満足している場合じゃない!
大容量メモリはこんなところで効く!!
Photoshop CS5でのパノラマ合成。1万ドットオーバーの超高解像度画像も、LGA1366 CPUにとってはたいした問題ではないが……
そんな使い方をしていると、6GBメモリなんてあっというまに使ってしまう。余裕があって困ることはないのだ
【検証環境】
上記の環境に、CFD販売 CFD Elixir T3U1333Q-4G(PC3-10600 DDR3 SDRAM 4GB×3)を増設。
【検証内容】
Adobe Photoshop CS5のPhotomerge(パノラマ合成機能)を使用し、7,264×5,440ドットのTIFF画像8枚をパノラマ合成。開始から終了までの時間をストップウォッチで計測した。
【問い合わせ先】
CFD販売:052-619-1560/ http://www.cfd.co.jp/