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TEXT:鈴木雅暢 |
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CPUクーラーのファンのみを交換する |
予算:1,200円~ |
効果 【静音化】 【冷却】 |
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冷却性能の強化や静音化という目的に対し、CPUクーラーの交換は非常に効果が高いが、より手軽で低コストな方法として、ファンのみを交換するという手がある。AMDのAthlon 64/Athlon 64 X2用のリテールクーラーの一部は、70mm角ファンがネジ止めされているので、市販されている同サイズのファンと交換できる。IntelのLGA775用やSocket478用のリテールクーラーのファンは特殊な形状をしているが、Socket478に関しては変換キットが市販されており、それを使うことで対応することが可能だ。

市販のクーラーを利用している場合でも、さらなる静音性や冷却能力を求めてファンを交換してみるのも悪くない。80mmや70mm角ファン用のネジ穴に、90mmや120mm角といったより大きな口径のファンを装着するための口径変換アダプタも市販されているので、スペースが許せばそういうものを使ってみるのもよいだろう。なお、ファンの口径は大きいほうがフィンも大きくできるため風量が大きく、比較的低速な回転でも一定の風量を得られる点から静音化には有利とされている。 |
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SS-P4UGK-U40を利用すればSocket478対応Pentium 4用リテールクーラーに80mm角ファンを装着することが可能 |
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80mmファンを採用するクーラー「侍Z」に口径変換アダプタを使い120mmファンを装着。さらなる静音化を狙える |
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親和産業 |
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SS-P4UGK-U40 |
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オススメ度 ★★★☆☆ |
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実売価格:1,200円前後 |
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E-mail:shinwa-sangyo@nifty.com
URL:http://www.shinwa-sangyo.jp/
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Socket478用のリテールクーラーに市販の80mm角ファンを装着するための変換キット。リテンションクリップと一体化した標準ファンを外して使う |
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アイネックス |
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FA-8912S-BL |
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オススメ度 ★★★★☆ |
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実売価格:1,500円前後 |
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TEL:0424-67-7676
URL:http://www.ainex.jp/
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ファン口径変換アダプタを使えば、現在使用しているファンより大きなファンを使うこともできる。本製品は80/90mm角を120mm角に変換するもの |
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メモリクーラーを取り付ける |
予算:1,000円~3,000円 |
効果 【静音化】 【冷却】 |
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メモリクーラーは、文字どおり(メイン)メモリを冷却するアイテムだ。CPUに比べれば、ずいぶんと穏やかなものだが、メモリも半導体部品であり、モジュール1本あたり数Wのエネルギーを消費する。たくさんの容量を積めば、その分電力消費/発熱は上昇するし、クロックが上がっても、やはりその分電力消費や発熱は上昇する。半導体部品だけに熱にも弱い。もちろん、定格で動作させている限り、クーラーを付けたからと言って動作が高速になるといったことがあるわけではないが、密集して配置されているメモリソケットすべてにメモリを挿す場合などに、メモリクーラーを使うことで、安定動作や長寿命といった面でのメリットが期待できるのは間違いない。なお、メモリクーラーにはメモリモジュールをサンドイッチするヒートスプレッダタイプとファンタイプの両方がある。当然後者のほうが効果は高いが、少なからず騒音源になることは覚悟しなければならない。鮮やかなカラーリングやLED埋め込みといったギミックもあり、ビジュアル面でのイメージアップ効果も狙える。 |
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カニを意識させるデザインに加えて、LEDにより発光するNeon Crab。写真では青く見えるが、実際にはさまざまな色に輝く。二つのファンにより冷却能力も高くなっている |
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アイネックス |
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メモリ用ヒートシンク(ブルー) |
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オススメ度 ★★☆☆☆ |
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実売価格:1,100円前後 |
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TEL:0424-67-7676
URL:http://www.ainex.jp/
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メモリモジュールをサンドイッチするタイプのアルミ製ヒートシンク。基板裏側に熱伝導シールが貼り付けられている。モジュール両面にチップを搭載した両面実装用だが、片面実装用のシリコンスペーサも付属 |
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EVERCOOL Thermal |
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Neon Crab |
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オススメ度 ★★☆☆☆ |
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実売価格:2,000円前後 |
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問い合わせ先:http://www.taoenter.com/(タオ エンタープライズ)
URL:http://www.evercool.com.tw/
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1本のメモリソケットを挟むように装着し、その様子はカニのハサミがメモリソケットを挟むよう。動作時には、2基の40mmファンが青く光るほか、上部にある目(にあたる部分)が点滅するギミックも |
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高性能グリスでチョイアップグレード |
予算:200円~3,000円 |
効果 【冷却】 |
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CPUの消費電力、そしてそれに伴う発熱が上昇するにつれて、CPUの放熱をになうCPUクーラーの性能に注目が集まってきた。そして、CPUの発熱をスムーズにCPUクーラーに伝える役割を果たすシリコングリスも今や必須のアイテムとなり、シリコングリスなしではまともに動作しない場合も多い。最近のパーツショップ店頭では、高性能、高熱伝導率をうたうグリス、あるいはそれに代わるアイテムも多数売られるようになっている。これらを使うことでどのくらいCPU温度は下がるのか、実際に試してみた。

用意したのは、一般的なシリコングリスを2種類と、銀入りの高級シルバーグリス、そしてグロウアップ・ジャパンが発売した液体金属の4種類。CPUクーラーはIntelのリテールボックスに付属する純正クーラーで、中央に銅芯が埋め込まれたタイプを利用した。CPUにはPentium 4 660を使い、アイドル時(起動後2分経過時)と、CPUをフルパワーで稼働させるWindows Media Encoder 9によるエンコード作業を3分間続けた後の温度をASUSTeKのハードウェアモニタユーティリティ「PCProbeII」で測定している。結果は別掲のグラフのとおりだが、液体金属のCoolLaboratory Liquid PROは非常に優秀。取り扱いに注意が必要な特殊な製品のため、上級者向けではあるが、CPU温度が下がることは製品寿命にも好影響であるし、これだけの効果があれば、静音化にも有利になるだろう。 |
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液体金属を注射器からCPUの中央部に出す。多過ぎるとハミ出してやっかいなことになるので、グリスを塗る感覚よりは少なめがよい |
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グロウアップ・ジャパン |
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CoolLaboratory Liquid PRO |
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オススメ度 ★★★☆☆ |
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実売価格:2,300円前後(0.3ml) |
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TEL:03-5295-1033
URL:http://www.gup.co.jp/
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82W/m・Kという驚異の熱伝導率を誇る液体金属。このスペックはダテではなかった。ただし、CPU接触面が銅または銀製のクーラー専用で、アルミ製のヒートシンクは浸食してしまう。また、導電性もあり、接点などに流れ込んでしまうとショートの危険性もあり、取り扱いには注意が必要である |
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アイネックス |
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Arctic Silver 5 |
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オススメ度 ★★☆☆☆ |
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実売価格:1,800円前後(3.5g) |
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TEL:0424-67-7676
URL:http://www.ainex.jp/ |
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純度99.9%の超微粒子純銀を含有し、標準的なシリコングリスの約15倍にあたる9W/m・Kという高熱伝導率がウリの高級シルバーグリス |
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アイネックス |
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シリコングリス 1.5g(GS-01) |
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オススメ度 ★★☆☆☆ |
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実売価格:200円前後(1.5g) |
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TEL:0424-67-7676
URL:http://www.ainex.jp/
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白色で適度な粘度があるごく一般的なシリコングリス。熱伝導率は0.62W/m・K。1.5gの1回使い切りサイズで200円前後(税込)とお手頃 |
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あすか電子サービス |
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ASK-746-100(上)/ASK-746-50(下) |
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オススメ度 ★★★☆☆ |
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実売価格:3,200円前後(100g)/1,800円前後(50g) |
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TEL:03-3839-0977
URL:http://www.aska-elt.jp/
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信越化学工業製の半導体用グリス。熱伝導率は0.92W/m・Kと、一般的なシリコングリスの中ではかなり高い。100gの大型チューブ入りがオススメ |
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明らかに効果が高いのは、Liquid PRO。とくに負荷時ではノーマルなシリコングリスより12℃、シルバーグリスと比べても8℃も温度が低かった。Arctic Silver 5は価格やスペックのわりにはあまり目立った効果は見られなかった。ちなみに、ASUSTeKマザーボードでは、ほかのメーカーの製品よりも温度が10℃ほど高く表示される傾向がある。その点は考慮して見てほしい |
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【ベンチ環境】
CPU:Pentium 4 660(3.6GHz)
マザーボード:ASUSTeK P5WD2 Premium
メモリ:PC2-4200 DDR2 SDRAM 512MB×2
ビデオカード:AOpen Aeolus FX5200
HDD:Western Digital WD Raptor WD740GD
OS:Windows XP Professional(SP2) |
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