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TEXT:清水理史 | ||||||||||||||
マルチコアCPUに対応した2007 Office system | ||||||||||||||
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シングルからデュアル、そしてクアッドへ。ここ数年のCPUの進化は目覚ましく、あっという間にマルチコアCPU主流の時代へと移り変わってしまった。 こうした背景から、OSやアプリケーションでマルチコア対応が急速に進んでいるが、2007 Office systemも、そんなマルチコアCPUへの対応が行なわれているアプリケーションの一つとなっている。 具体的には、Excel 2007のマルチスレッド計算が、マルチコアCPU対応の機能に相当する。Excel 2007でブックを読み込むと、いくつのプロセッサが利用可能かが自動的に判断され、各プロセッサごとに計算スレッドを分散して並列実行することができる。これにより、今まで計算に時間がかかっていたExcelの重い処理を、短時間で実行することが可能となっている。 もちろん、マルチコアの性能を真に活かすには、ブック内の計算が連続しておらず、独立した計算で構成されている必要がある。また、単純なデータでは効果が現われにくく、数万単位の計算式で構成されるような広大なブックでこそ、その威力が発揮される。 そういった意味では、一般的なデータの集計と言うよりは、統計や解析などといった分野での利用が想定されていると思ってよいだろう。 なお、マルチスレッド計算の設定は、Excel 2007のオプション設定にある詳細設定で行なえる。有効・無効に加えて、利用するプロセッサの数なども指定可能だ。 |
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マルチコアCPU環境で、計算スレッドをプロセッサごとに並列実行できるExcel 2007。時間のかかる計算が必要な場合に有利だ | ||||||||||||||
マルチスレッド計算が実行されると、画面下に利用しているCPUの数が表示される。再計算のときなどに確認してみよう | ||||||||||||||
マルチスレッド計算中のCPU負荷の様子。計算を実行すると各CPUの負荷が上昇し、それぞれに負荷が分散されていることが分かる | ||||||||||||||
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Outlook 2007のような日常的によく使うアプリケーションだけでなく、文書の作成や資料の確認などでOfficeアプリケーションをよく起動するのなら、2007 Office systemとWindows Vistaの組み合わせを検討してほしい。なぜなら、Windows Vistaには、「スーパーフェッチ」と呼ばれる新機能が搭載されており、よく使うアプリケーションの起動やレスポンスを高速化できるようになっているからだ。 スーパーフェッチとは、キャッシュメモリの管理技術の1種だ。従来のWindows XPなどでもプログラムをHDDからメモリにキャッシュすることでアプリケーションの起動を高速化することが可能だったが、スーパーフェッチではこのアルゴリズムが大幅に変更されている。 具体的には、ユーザーのアプリケーションの利用パターンをOSが分析し、データベース化。よく使うファイルやプログラムをあらかじめメモリに読み込むことができるようになっている。 このため、たとえば文書をよく作成するならWord 2007が、集計や計算をよくするならExcel 2007が、という具合に使用頻度の高いアプリケーションが優先的にメモリにプリロードさせるようになり、必要なときに素早く起動することができるのである。 起動だけでなく、動作中の操作感の改善も期待できるため、まさに「サクサク」といった印象で2007 Office systemを利用することができるだろう。 そしてこの利用パターンのデータベースは、Windows Vistaからサポートされるようになった「Windows ReadyBoost」でも使われている。ReadyBoostはUSBメモリやフラッシュメモリをキャッシュメモリとして利用することでPCのパフォーマンスを向上させる技術だが、この機能を利用することで、2007 Office systemの操作感をより快適にできる場合がある。 ReadyBoostを利用すると、頻繁に利用するプログラムの一部をUSBメモリへとキャッシュすることができる。USBメモリはHDDよりも高速に読み出しが行なえるため、アプリケーションのレスポンスが改善されるというわけだ。 ReadyBoostの利用には一定の条件(容量256MB以上、一定の転送速度)を満たしたUSBメモリなどが必要だが、最近のUSBメモリは数GBクラスの容量がある上、速度の条件もほとんどの場合は満たしている。 ただし、実際にどれくらいパフォーマンスが改善されるかは環境しだいだ。少々古めのノートPCのように、搭載されているHDDが遅く、メモリ搭載量も少ないといったケースであれば、よりその効果を期待できるだろう。 |
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一定条件を満たしたUSBメモリやSDメモリーカードなどを装着すると、Windows ReadyBoostを有効にするための画面が表示される | ||||||||||||||
USBメモリのプロパティ画面。Windows ReadyBoostの有効/無効、高速化のために利用する容量などを設定することができる | ||||||||||||||
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