その他の特集(2011年) | |||
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TEXT:Ta 152H-1 | ||||||||||||||
旧プラットフォームを再評価する(1) | ||||||||||||||
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これまで非対応とされてきたi865チップセットでデュアルコアCPUが動くのはなぜか。その背景から、i865マザーボードの選び方までを解説しよう。 | ||||||||||||||
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これまでIntelは、デュアルコアのPentium Dに対応しているチップセットとしてIntel 945シリーズ、i955Xそしてi975Xを指定してきた。Pentium Dの物理的、電気的な信号接続は、LGA775のPentium 4となんら変わらない。にもかかわらず、LGA775対応の旧チップセット(i915シリーズ)はPentium Dをサポートしなかった。 Pentium Dは実質、マルチCPUと同等の構成だから、マルチプロセッサをサポートする仕組をCPUおよびチップセットが持たないと動作させることはできない。だが、Intelのマルチプロセッサシステム仕様(Intel Multiprocessor Specification)はかなり古くに制定され(現行のVersion1.4は1997年5月)、現在のチップセットには内蔵されている。つまり最近のチップセットなら、シングルコア用とされていても、原理的にはデュアルコアCPUを動作させられるだけの機能を持っているのだ。 しかし、シングルCPU用に開発されたチップセットのファームウェアはマルチプロセッサシステムを正しく認識できない。また古いチップセット用に供給されるファームウェアは、新しいCPUを正しく認識できない場合が多い。IntelがサポートしないCPU(システム)をマザーボードベンダーがサポートするには、こうした問題を独自に調査して対応しなければいけない。実際、廉価で高性能なシステムを実現する手段としてそうしたことを行なって、本来サポート外であるXeon用のデュアルCPUシステムにIntel 875チップセットを適用するマザーボードも開発されている。しかしIntelとしては、そうしたイレギュラーなシステムは推奨しない。 新しいCPUを古いチップセットでサポートするのが難しい理由の一つに、新しいCPUでの動作検証以前に製品化されたマザーボードについては保証できないことがある。チップセット開発とCPU開発のサイクルの都合もあり、そういう事例は少なくないが、原理的に可能であっても、先に述べたファームウェアの対応、CPU用電源部の対応、そのほかハードウェア実装上の問題から、製品化の時点で動作検証を行なえなかった組み合わせに対してIntelが保証を付与することは難しい。そうしたケアをするより、新しいCPUと新しいチップセットの組み合わせのほうがより望ましい形態を実現できるためでもある。 |
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Socket478のデュアルコアCPUはないため、デュアルコアを使いたければLGA775マザーボードなどへの交換は必須となる | ||||||||||||||
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新製品こそ数えるほどになったが、過去の資産の流用という意味では必須と言えるAGPスロット。性能的にも一般的な用途ならなんら問題ない | ||||||||||||||
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メモリは速度よりも容量が使い勝手を左右する。すでに1GB以上のDDRメモリを持っているなら、こうしたマザーボードを選択するのも手だ | ||||||||||||||
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そんな中、3世代前のチップセットであるIntel 865シリーズを使ってPentium Dに対応したマザーボードの製品化が相次いでいる。その中にはIntelブランドの製品もある。これまでにもi865シリーズを使ったLGA775対応マザーボードは製品化されたが、Pentium 4およびCeleron、Celeron D対応だった。しかし、現在IntelのWebサイトではi865G/GVのみだが、対応CPUとしてPentium Dがうたわれている。 すでに述べたとおり、i865とPentium Dの組み合わせは、信号接続や機能面では可能な“はず”であり、Intelがi865でもPentium D対応は可能と認めたというだけでなく、i865を使ったシステムでPentium Dを動作させるための要件をマザーボードベンダーに開示したことで、こうした製品の開発が容易になったのだろう。もちろん、すべてのLGA775対応のi865マザーボードがPentium Dに対応しているわけではない。あくまでマザーボード製品個別での対応と考えたほうがよいだろう。 また、旧世代チップセットながらPentium Dに対応するのはi865マザーボードだけではない。VIAのP4M800 PROなどを使ったシステムもある。 |
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Intel製品の登場もあり、Intel 865G搭載LGA775マザーボードは変則的な構成とは言えなくなってきた。安心感も増し、安価なのも魅力だ | ||||||||||||||
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Pentium D対応のi865マザーボードはこれまでになかったおもしろいアップグレードパスとなっている。と言うのも、現在のIntelのデスクトップPC用、つまりLGA775プラットフォームの主流であるi945は、メモリインターフェースにDDR2 SDRAM、ビデオカードインターフェースにPCI Express x16、拡張インターフェースにPCI ExpressとPCI、HDDインターフェースにはSerial ATAを用いている。Socket478などの古いプラットフォームからLGA775へのアップグレードをi945マザーボードで行なうとなると、CPUとマザーボードだけでなく、メモリ、ビデオカード、HDDも新調することになる。HDDに関しては、オンボードでIDE RAIDコントローラを搭載するマザーボードも多いが、チップセットはすでにHDDのIDE接続を考慮していない(1チャンネルのみサポート)。 その点、LGA775をサポートするi865マザーボードであれば、CPUとマザーボード以外はこれまでのリソースを引き継ぐことができる。これまではi865マザーボードを選んだ時点でシングルコアCPUしか選択できなかったが、Pentium D対応のマザーボードであればCPU選択の幅が広がる。現在流通しているi865マザーボードは廉価版の位置付けにあり、おおむね1万円以下で販売されている。このマザーボードとデュアルコアCPUとしては断トツのコストパフォーマンスを誇るPentium D 805との組み合わせは、ちょうど2万5,000円程度になる。これまで使っていたのがSocket478、あるいはそれと同世代のシステムであれば、CPUとマザーボード以外はすべてを引き継いで使うことができる。つまり、2万5,000円のみの投資で大幅なアップグレードを実現することが可能なのだ。 |
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今回の特集では主にPentium D 805をターゲットとしているが、もっと上位のPentium Dをこれらのi865搭載マザーボードで使う場合は注意が必要だ。と言うのも、Pentium D対応のi865マザーボードの多くはPentium Dの上位グレードに正式対応していない。これが何の制約によるのかは分からないし、サポート外のCPUだからと言って動作しないというわけでもない。しかしVRMの作りもTDPの大きな上位CPUで使うにはちょっと不安なものが多いのも事実であり、そうしたCPUを使いたいと考えているユーザーは、対応CPUを確認してからにしたほうがよいだろう。 また、廉価版という位置付けにあるため、ICH5RでRAIDをサポートするといった製品はない。もとより安くアップグレードすることを目的に選ぶマザーボードであり、こうした高機能なオンボードI/Oが欲しければ、現行世代のプラットフォームを選べばよいということなのだろう。 |
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i865搭載、LGA775対応でも、デュアルコア非対応なものもあることに注意。ASUSTeKのP5P800は非対応、後継のP5P800 SEが対応モデルとなる | ||||||||||||||
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Intelのサイトのi865G/GVの紹介ページでは、対応CPUに「Pentium D」の文字がある。i865G/GVマザーの発売が相次いでいるのはこのためか | ||||||||||||||
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発売日:12月28日
特別定価:2,310円
発売日:2022/11/29
販売価格:1,800円+税
発売日:2019/05/29
販売価格:1,780円+税
発売日:2019/03/25
販売価格:1,380円+税
発売日:2018/02/28
販売価格:980円+税
発売日:2017/03/17
販売価格:1,680円+税
発売日:2016/09/23
販売価格:2,400円+税
発売日:2016/03/29
販売価格:1,480円+税
発売日:2015/12/10
販売価格:1,280円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/02/27
販売価格:980円+税
発売日:2014/12/05
販売価格:1,280円+税
発売日:2011/12/22
販売価格:980円+税
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