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眠れるCPUを覚醒させろ! オーバークロックの神髄

要となるパーツの特性を理解せよ!

TEXT:鈴木雅暢

CPUクーラー

CPUの冷却の強化は
OCの限界を上げる特効薬

 CPUを冷却するCPUクーラーは、OCにおいては非常に重要なパーツだ。CPUに使われている半導体は、その性質上、温度が上昇すればするほど反応速度が遅くなり、高いクロックでは動作できなくなる。最近のCPUは保護回路を搭載しており、限界近くまで温度が上昇すると熱暴走を避けるため強制的に動作を停止させ、PCがシャットダウンされる。逆に言えば、温度を十分に下げることができれば、より高いクロックで動作させることができる可能性も出てくるわけだ。半導体を高速動作させるには電圧を上げるという方法もあり、よく電圧を上げてのOCが行なわれるが、電圧を上げた場合はさらに発熱が上昇することになるので、十分な冷却ができない場合は逆効果にもなる。

 Intel、AMDともにCPUに付属するリテールクーラーは定格動作を前提に設計されているため、冷却性能はあまり高くない。CPUクーラーをサードパーティ製の強力な製品に交換することは、OCの限界を上げるたにも、そしてOC状態での安定性を高めるためにも効果的だ。

 実際どれくらいの効果があるのか? ここではIntelのリテールクーラーとサイズのグランド鎌クロスを使って簡単に比較してみた。グラフのように、定格動作時の温度でもアイドル時3℃、高負荷時には17℃と大きな差が出た。OC動作を試してみたところ、リテールクーラーでは3.56GHzにとどまり、アイドル時の温度も50℃と高かったのに対し、グランド鎌クロスでは3.63GHzでの動作が可能で、アイドル時も40℃と低かった。

リテールクーラーと サードパーティ製クーラーの違い
定格動作を前提として設計されているリテールクーラーの冷却性能は高くない。OCをするならサードパーティ製の強力なクーラーを利用したい
CPU温度

CPUクーラーによるCore i7-870の伸びの違い

リテールクーラー OC最大:3.56GHz

Core i7-870のリテールクーラーを使用し、コア電圧を0.1V上げてOCを行なった。すると、ベースクロックは162MHzまで上昇させることができ、動作クロックは3.56GHzに。アイドル時の温度も50℃と大きく上昇した

グランド鎌クロス OC最大:3.63GHz

グランド鎌クロスの場合は、リテールクーラーよりも良好な結果に。同じく0.1Vコア電圧を上げているが、ベースクロックが165MHzまで伸び、動作クロックは3.63GHzとなった。アイドル時の温度は40℃で定格より少し上昇

サイズ グランド鎌クロス

  • LGA775/1156/1366
  • Socket AM2/AM3
トップフロー設計で
CPU用電源回路も効果的に冷却

4本のヒートパイプをクロスさせた形状と14cm角の大口径ファンの搭載を特徴とする大型CPUクーラー。上から下へ吹き付けるトップフロー型なのでマザーボードのCPU用電源回路やチップセットも効果的に冷却できる。

実売価格:3,500円前後
問い合わせ先:support@scythe.co.jp
URL:http://www.scythe.co.jp/

オーバークロッカーduckさんのアドバイス

オーバークロックをするなら、とにかくCPUを冷やさないとダメ。冷却性重視で強力な冷却能力を持つものだと、クロックの伸びと安定性が大きく変わってきますよ。

【検証環境】CPU:Intel Core i7-870(2.93GHz)、マザーボード:ASUSTeK P7P55-M(Intel P55)、メモリ:Corsair Memory CMX8GX3M4A 1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM、2GB×4 ※2枚のみ使用)、ビデオカード:MSI R5770 Hawk(ATI Radeon HD 5770)、HDD:Seagate Barracuda 7200.12 ST31000528AS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、1TB)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版、アイドル時の温度:PC起動から15分後の温度、高負荷時の温度:OCCT Perestroikaで10分間負荷をかけた後の温度

マザーボード

OCで使うなら電源回路の品質が重要
使い勝手のよさも検討したい

 マザーボードの種類もOCにおいては大きなポイントの一つ。CPUクロックや内部倍率の基本的な変更機能はほとんどのマザーボードに搭載されているが、格安のものだと設定がない場合もあるので注意したい。Windows上から操作できるユーティリティなどもあると便利だ。

ハイエンドマザーのCPU用電源部
OCはマザーボードの電源部への負担が大きい。フェーズ数が多めのしっかりした設計の製品のほうがクロックも伸ばしやすいし、常用でも安心だ

 また、OC動作時は当然定格動作時よりも大電流がシビアなタイミングで要求されるため、電源部に大きな負担がかかる。そのため、電源部の品質も定格動作時以上に重要になってくる。負荷を分散できる多フェーズの電源回路や性能のよいコンデンサを搭載しているほうが、OCの伸びもOC状態での安定度でも有利だ。とくにOC状態での常用を考えているならこだわるべき。ただ、電源部の設計がよいマザーは価格が高く、低価格CPUで下克上を狙うようなOCの場合はあまりこだわり過ぎるのも本末転倒だが、右のテストのように、マザーの品質によってOCの伸び率は違ってくる。ミドルレンジ以上の製品のほうがBIOS設定やユーティリティなどが充実しており、OCを楽しみやすいだろう。

 また、BIOS設定をリセットするCMOSクリアボタンや起動に失敗した際に原因が特定できるようPOSTコードを表示するLEDなどが付いていると意外に便利だったりする。

マザーボードのクラスによるクロックの伸びの違い

ローエンドマザーボード
ASUSTeK P7P55-M

実売価格:12,000円前後

チップセットを搭載した廉価なmicroATXマザー。固体電解コンデンサを全域に配しているが、電源部はCPUコア部4フェーズ+アンコア部1フェーズとシンプルな設計

BIOS画面

マニアックな項目まではないものの、クロックや電圧の設定など、一般のユーザーがOCを楽しむために必須と言える項目は一通り備える

■Core i7-870使用時

これはグランド鎌クロスを使用したときの値。動作クロックは最大3.63GHzに上昇(ベースクロック165MHz)。動作を安定させるためにCPUコア電圧を0.1V上げている

OC最大3.63GHz
ハイエンドマザーボード
ASUSTeK MaximusIIIExtreme

実売価格:42,000円前後

OC用途を強く意識したP55搭載ハイエンドマザー。電源部は8+3フェーズで積層ポリマーの高級コンデンサを搭載。CMOSクリアボタンをバックパネルに装備するなどOC作業もしやすい

BIOS画面

電圧の設定だけを取っても実に細部までマニアックな調整ができるようになっている。上級者向けではあるが初期設定のままでも十分いける

■Core i7-870使用時

P7P55-Mと同環境で、電圧を上げなくても動作クロックが約130MHz高い3.76GHz(ベースクロック171MHz)で動作。ハイエンドマザーボードの優秀さを実証する結果だ

OC最大3.76GHz

オーバークロッカーduckさんのアドバイス

ローエンドマザーボードは、オーバークロック常用だと電源回路部分がすぐにへたってきます。そのため、価格は少々高くても作りのしっかりしたミドルレンジ以上のマザーボードを選びたいところです。

【検証環境】CPUクーラー:サイズ グランド鎌クロス、それ以外はCPUクーラーの項と共通

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