DOS/V POWER REPORT | Impress Japan

トップ
> その他の特集
> 最新HDDのカシコイ買い方使い方

その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

＊ユーザー登録からアンケートページへ進んでください。

＊プレゼントの対象は「最新号購入者」のみとなります。

環境をまるごと移行する

TEXT：山本倫弘

新しいHDDを導入する際に問題になるのが環境移行だ。HDDを新しくしたのだから、いっそのことシステムディスクに利用したいと思うのは当然だ。しかし、それまでに作り上げた環境を一から構築し直すのは手間がかかる。そんなときに役に立つのが環境移行用のユーティリティソフトだ。

　ある程度、PCの知識がある人なら、お気に入りやメールなどのデータをバックアップするのはそれほど難しいことではないだろう。そうは言っても、OSの再インストールとなると、アプリケーションなどを含めた環境の再構築が必要となってしまう。新しいHDDを購入した場合でも、これまでの環境でトラブルが起きていないのなら、その環境をそのまま移行できるに越したことはないだろう。

　ここでは、Windows XPにあらかじめ用意されているソフトを使って環境移行を楽に行なう方法や、従来使っていたHDDの中身を新しいHDDにコピーして使う方法を紹介してゆくことにしよう。

Windows XPのファイル設定の転送ウィザードを利用する

旧PCでの作業

スタート－すべてのプログラム－アクセサリ－システムツールの中にあるファイルと設定の転送ウィザードを起動する

上の画面が表示されたら、転送元の古いコンピュータを選択し、次へのボタンをクリックする

その他を選び、移行用ファイルを保存する場所を指定する。ファイルサイズが大きくなる場合もあるので、余裕のあるドライブを選択しよう

新PCでの作業

新しいHDDにOSをインストールしたら、移行用データの入ったHDDを接続して、ファイルと設定の転送ウィザードを起動する

前の画面で「転送先の新しいコンピュータ」を選び、上の画面が表示されたら、「既にウィザードディスクがあります」を選択して次へ

「その他」を選んで、移行用のデータが入っているフォルダを指定する。これで次へをクリックすれば移行用のデータの転送が始まる

　Windows XPにはデータや設定などを別のPCに移動するツールが用意されている。ただ、このツールにはインストールされているアプリケーションなどを移動する機能はなく、Internet ExplorerやOutlook Expressなどの設定や、拡張子を指定したデータファイルのバックアップのみの移行となる点に注意したい。

　手順としては上にあるように、旧PCでファイルを保存しておき、新PCに保存しておいたファイルを読み込むというもの。新しくWindows XPをインストールした環境で保存しておいたデータを読み込み、従来の環境を再構築することができる。

　OSの再インストールでは、システムファイルやレジストリなどを一新できるし、必要のない、いわゆるゴミファイルもきれいに掃除することができる。アプリケーションと一緒に再インストールする手間と時間を惜しまないのならば、逆にお勧めの移行方法と言えるだろう。

コピーコマンダーでHDDをコピーする

　LB コピーコマンダー8は、ブート領域も含め、HDDを丸ごとコピーすることができるユーティリティソフトだ。この手のユーティリティの中では古参で、ノウハウを活かした安全で簡単な操作がウリとなっている。しかも、CDブートが可能なので、Windowsを起動しなくても使えるようになっている。

　Windows Meや98では、OSがインストールされたHDDのすべてのファイルを、別のHDDにコピーすることで、環境の移行を行なうことができたが、Windows XPや2000ではNTFSのアクセス権の設定などが要因となり、単純なファイルコピーでは環境を移行することができない。こうした問題を解決し、異なるHDD間での環境移行を実現するのが本ソフトだ。
　Ultra ATAやSerial ATAのほか、USB、IEEE1394といった各種インターフェースにも対応しているのもうれしいところだ。

CD-ROMから起動すると、写真のような画面が表示される。ここでは「LB コピーコマンダー8」を選択してダブルクリック

コピー先のHDDにパーティションが作成されている場合は、コピー先のHDDを右クリックして、削除を選択。パーティションを削除しておこう

コピー元のパーティションを選択してから、画面左上のパーティションのコピーをダブルクリックする

コピーできるHDDの一覧が表示される。リストから選択し、OKボタンをクリック。コピー先のHDDサイズがコピー元より小さいと、コピーできないので注意しよう

コピー先でパーティションサイズの変更をしたい場合にはここで行なう。システムディスクの容量が少ないようなら、ここで増やしておこう

一通り操作を終えたら、左下の適用ボタンをクリック。適用ボタンを押すまでは、今まで行なった操作が反映されないようになっている

適用ボタンをクリックすると、作業が始まる。作業状況は画面に表示され、現在どれくらいまで進んでいるのかが分かるようになっている

ライフボート
LB コピーコマンダー8
標準価格：6,300円

TEL：03-3265-1250
URL：http://www.lifeboat.jp/
対応OS：Windows XP/2000/2003 Server
対応インターフェース：Ultra/ATA、Serial ATA、USB、IEEE1394、SCSI
対応ファイルフォーマット：FAT16/32、NTFS、HPFS、ext2、ext3、ReiserFS、Linux Swap

こんな製品も・・・HDDコピー用ハードウェア、これdo台TWIN

　少し変り種の製品だが、PCレスでHDDを丸ごとコピーしてしまおうという製品もある。それがセンチュリーの「これdo台TWIN（直販価格1万2,800円）」だ。もともとはUltra ATA HDD用のコピー機能付きUSB変換アダプタであるが、別売りの専用アダプタ（実売5,000円前後）を接続することで、Serial ATA HDDも使うことができる。アダプタを2個用意すれば、Serial ATA HDD同士のコピーも可能だ。

　使用用途は限られるだろうが、緊急時のためにシステムドライブのバックアップを取っておいたり、データドライブをバックアップしたりするなどよくよく考えると用途はいろいろとありそうだ。

　またUSBでPCに接続してHDDのコントローラとして使うことも可能だ。二つのHDDを一つのボリュームとして使ったり、RAIDではないがミラーリングをしたりすることができるようになっている。