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その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

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静音と冷却を考える

TEXT：目黒廣道

CPU、ビデオカード、電源などの発熱と、それに伴う冷却系の騒音が問題とされて久しい。そうしたなか、低速回転、低発熱なモデルが市場から姿を消してしまったHDDにおいても、熱や騒音への対策は無視できない問題になったと言える。

■	HDDを熱から守るHDDの騒音を減らす



HDDを2台以上搭載する場合、重ねるように設置すると、下のHDDから発せられた熱が上側のHDDに伝わりやすくなり、故障の原因になりかねない		このようにベイを1段分離して設置することで、熱を逃がす空間を作るとよい。フロントにファンがあるなら、ファンの風が当たるように設置するとなおよい

　「最近のHDDは壊れやすい」。そんなウワサを耳にしたことはないだろうか？　ウワサの真偽はともかく、落として壊したといった物理的な破損は除き、HDDが壊れる原因の一つが「HDD自体の発熱」によるものだと言う。

　HDDは多数の半導体が使われている精密機械である。そして、基本的に半導体は熱に弱いものだ。高性能なCPUを冷却機構なしに使うと自身の発する熱で破損する可能性が高くなるように、CPUほどクリティカルではないにせよ、HDDも熱によって破損する可能性が高まるのは確かだろう。

　近年では省スペースなケースを使ったベアボーンPCや、静音PCの人気が高まっている。しかし、小型のPCケースでは、内部空間が狭くなりがちで、静音PCでは、騒音源となる冷却ファンの数を減らす傾向がある。どちらも熱を逃がしにくい環境と言える。しかも、市場に出回っているHDDのほとんどが発熱の大きい7,200rpm以上の高速回転モデルで、低発熱で静音性にも優れる5,400rpmモデルは入手しづらい状況だ。

　もちろん、だからと言ってすぐに壊れるようなものでもないが、HDDについても冷却に気を配っておきたいところだ。

　もっとも効率よくHDDを冷却したいのであれば、電動ファンを使って常に風を当てて熱を逃がしてやればよい。とくにタワー型のケースでは、HDD用ベイの前にケース内への吸気用の電動ファンが取り付けられるようになっているものが多いし、標準で搭載しているケースもある。そういったケースならば、ファンの風が当たるようにHDDを設置するだけでも、かなりの効果が見込める。
　さらなる冷却性能を求めるのであれば、HDD専用の冷却ファンというものもある。基板面に直接風を送ることができるので、効果は非常に大きい。その代わり、騒音源であるファンも増えるため、騒音の増大という問題も出てくる。

　静音性を求めるなら、「HDD静音ボックス」がオススメだ。HDD静音ボックスは結構古くから存在している、静音PCでは定番のアイテムだ。もともとはHDDを防音材で包み込んで遮音するパーツであり、冷却面では不利になるが、最近では全体をヒートシンク状にしたり、熱伝導素材を使ったり、ファンを組み合わせたりするなど、放熱を考慮した製品も出ている。ただし、この手の製品は5インチベイサイズのため、3.5インチベイに搭載できなくなってしまうといったデメリットもある。