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CPUクーラーの構造を知る 1/2

CPUクーラー使いこなしワンポイントガイド 1/2

その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

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空冷CPUクーラーカタログ

TEXT：長畑利博

サイズ

峰COOLER

実売価格：4,000円前後

問い合わせ先：support@scythe.co.jp（サイズ）
URL：http://www.scythe.co.jp/

　ヒートパイプでつながった左右の大型ヒートシンクでファンを挟み込むという、ミッドシップマウント構造を採用したCPUクーラー。同社の10cm角ファン「風拾 SY1025SL12M」を採用していることもあり、全高は150mmと、ほぼ同じ構造を採用したSilent Squareよりも高さがある。標準のものと厚みが同じ25mmタイプの6～14cm角ファンであれば内蔵ファンの交換が可能なのも特徴。フィンには風切り音を最小限に抑えつつも、熱伝導率を高めるAWSF（Advanced Wave Stack Fin）と呼ばれる構造を採用。また、独自のクリップを採用することにより、各種CPUソケットに対応しながら、バックプレートなしで装着できる。LGA775の場合はリテールクーラーと同じピンによる固定となる。この独自クリップは取り付けが堅めにセッティングされているため、CPUクーラーに一旦取り付けてしまうと非常に外しにくい点が残念。

対応ソケット：LGA775、Socket478/754/939/940
ファンサイズ：10cm角
回転数：1,500rpm
サイズ（W×D×H）：109×105×150mm
重量：560g

取り付けやすさ ★★★★☆

LGA775ではリテールクーラーと同じピンによる固定方式。取り付けはしやすいが、大型のヒートシンクがじゃまになるため、リテールクーラーよりも取り外しは難しい

標準装備されている10cm角ファンは取り外して市販の別のものと交換することが可能となっている

サイズ

刀775

実売価格：2,800円前後

問い合わせ先：support@scythe.co.jp（サイズ）
URL：http://www.scythe.co.jp/

　刀775はヒートシンクが斜めに傾いて取り付けられた変わった形状のCPUクーラーだ。製品名のとおりLGA775専用版として販売されている。ファンの方向は4方向いずれにも選択が可能であるため、ケース内のエアフローを考慮して配置を選ぶことができる。マザーボードへの固定はリテールクーラーと同じピンによる固定方式を採用している。全高は138mmと高めだが、奥行きが96mmと最近のクーラーとしては小さめであるため、スペックの数値で見るよりもコンパクトに感じる。ヒートシンク部分は銅製ベースとヒートパイプ、アルミ製フィンによる組み合わせ。一方、冷却用のフィンの数と表面積はほかのハイエンドモデルより少なめだ。ただ、実売価格は3,000円を切り、非常に入手しやすくなっている。また、AMD系ソケットにも対応し、ヒートシンクを総銅製とした「刀Cu」（実売価格：3,500円前後）も販売されている。

対応ソケット：LGA775
ファンサイズ：9cm角
回転数：500～2,500rpm（PWM制御）
サイズ（W×D×H）：96×96×138mm
重量：315g

取り付けやすさ ★★★★★

本体への取り付けや取り外しはリテールクーラーと同じピンによる固定式。ほかの大型ヒートシンクを持つ製品と比較すると、ヒートシンク部がコンパクトで、取り付けも取り外しも行ないやすい

取り付け自体は4方向いずれにも取り付け可能だが、ヒートパイプが上方向を向くように取り付けることで冷却性能を最大限に発揮できる

ザワード

Quattro dimoda

実売価格：5,000円前後

問い合わせ先：support@zaward.co.jp（ザワード）
URL：http://zaward.co.jp/

　赤いファンと黒いボディのコントラストが映えるスクエア形状のCPUクーラー。製品に付属するファンは9cm角ファンが一つだが、黒いカバーの前後両方に、ファンを取り付け可能なマウンタを備えている。ファンは付属の9cm角タイプのほか、8cm角タイプも取り付け可能だ。

　黒いカバーの部分を外すとアルミ製フィンとヒートパイプが現われる構造となっている。黒いカバーの4辺は同じ長さとなっているため、カバーの向きを変えることでファンの方向をケースのエアフローに合わせて変更できる。

　取り付け可能なCPUソケットはSocketAにも対応しており、現在市場に出回っているCPUのほとんどに対応可能となっている。ファンは1,200～3,400rpmの可変式で、付属のボリューム式コントローラにより、任意の速度に調整できる。取り付けに関しては、ほかのクーラーと比べると複雑で部品数も多い。

対応ソケット：LGA775、SocketA/478/754/939/940
ファンサイズ：9cm角
回転数：1,200～3,400rpm
サイズ（W×D×H）：94×115×123mm
重量：769g

取り付けやすさ ★☆☆☆☆

マザーボードへの固定は12個のナットと4本のネジで行なう。一度取り付けるとファンが大きいためナット部分に手が届きにくく、取り付けも取り外しも行ないにくい

付属の9cm角ファンのほか、反対側にもう一つファンを取り付けることが可能。8cm角ファンにも対応している

ワイドワーク

ZERO-COOL-1

実売価格：5,000円前後

問い合わせ先：03-5256-5021
URL：http://www.widework.jp/

　本製品は縦横の位置を変えても冷却効果を維持できるヒートパイプ「パウダーヒートパイプ」を採用したCPUクーラー。ヒートパイプは通常、内部の冷却液をCPUの熱で蒸発させ循環を行なうものだが、重力の影響を受けやすく、縦横の配置を変えると冷却性能に差が出てしまう。このパウダーヒートパイプでは内部構造を工夫することにより、取り付け向きによる冷却性能に差が出にくい構造になっている。ヒートシンク部分はアルミ製のフィンと銅製ヒートパイプの組み合わせによるスタンダードなもので、ファンは日本電産製の9cm角、2,000rpm固定タイプ。取り付け方式はリテールクーラーと同じようにピンによる固定式になっている。ファンが一方向に飛び出しているため、ピンのうち2本を回しにくいのがやや難点。また本体の高さも115.5mmとやや大きめなので、ケースの仕様を事前にチェックしておく必要がある。