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CPUクーラーの構造を知る 1/2

CPUクーラー使いこなしワンポイントガイド 1/2

その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

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空冷CPUクーラーカタログ

TEXT：長畑利博

Thermaltake

Mini Typhoon

実売価格：5,300円前後

問い合わせ先：sale-jp@thermaltake.com（日本サーマルティク）
URL：http://www.thermaltake.com/japan/products.htm

　本製品は同社の人気静音クーラー「Big Typhoon」の兄弟製品。大きな違いはファンのサイズが12cm角から9cm角に小型化され、ヒートシンク部分の材質が銅に統一されている点。Big Typhoonよりもヒートシンク全体の高さが約1cm伸び、その一方で取り付け面積が小さくなった。また、ファン口径が小型化した代わりにファンの厚さは38mmと厚くなった。これにより、冷却性能を維持しながら小型化を果たしている。Big Typhoonと同じように、ヒートシンク部分とファンの部分がヒートパイプで接続され空中に浮いたような構造を採用している。

　対応SocketはLGA775、Socket754/939のほか、AMDの次世代ソケットであるAM2にも対応しているのが最大の特徴。取り付け方法はCPUごとに異なっており、LGA775ではリテールと同じピンによる固定式、AM2を含めたAMD系ソケットではクリップ式となっている。

対応ソケット：LGA775、Socket754/939/AM2
ファンサイズ：9cm角
回転数：2,200rpm
サイズ（W×D×H）：112×94×125mm
重量：623g

取り付けやすさ ★★★☆☆

LGA775では付属のマウンタを使ったリテールと同じような取り付け方法になる。本体がソケットに対して斜めに設置されるため、ソケットまわりのコンデンサなどに干渉しやすいのが残念

ヒートシンクは総銅製で、それにヒートパイプが接続されている。ファン厚が38mmというのも特徴だ

Xinruilian

X-Cooler Okapi

実売価格：6,500円前後

問い合わせ先：03-5298-3880（ディラック）
URL：http://www.dirac.co.jp/

　静音ケースファンとして国内で人気の高いXinruilian製ファン。本製品はそのXinruilianが国内向けに発売した汎用CPUクーラーだ。

　ヒートシンクは銅製のものにニッケルメッキ加工を施したもの。ほかの製品と同様にヒートパイプとの組み合わせで冷却効果を高めている。対応CPUが多いほか、銅板などのバッファ板がなくてもTurion 64が使用できるなど汎用性が高い。そのヒートシンクの上にクリップで同社製9.2cmファンであるRDM9025Bが固定されている。国内で販売されている静音タイプと同様、2ボールベアリングファンを搭載しており軸受け音が目立ちにくい。バックプレートとの取り付けはネジを使用し、一度台座を取り付けてしまえば、CPU交換などのメンテナンスが簡単にできるよう工夫されている。4ピンのPWMコネクタに対応しており、負荷に応じたファンコントロールが可能だ。

対応ソケット：LGA775、Socket478/754/939/940
ファンサイズ：9.2cm
回転数：1,050～3,500rpm（PWM制御）
サイズ（W×D×H）：99×110×78mm
重量：680g

取り付けやすさ ★★★☆☆

バックプレートが必要で、設置にはマザーボードをケースから取り外す必要がある。部品点数も多いが、組み立て自体は非常に簡単で迷うことはないだろう。取り外しも簡単だ

ファンはクリップ式で簡単に取り外しが可能となっている。掃除などのメンテナンス時にも便利だ

ZALMAN

CNPS9500AT

実売価格：7,000円前後

問い合わせ先：03-5215-5650（アスク）
URL：http://www.zalman.co.kr/

　同社製品でおなじみの薄く目の細かいヒートシンクフィンを扇状に配置する構造を採用したCPUクーラー。LGA775専用となっている。材質はすべて銅製。この製品ではCPUに対して垂直にファンを設置するタイプとなっており、CPUの冷却効果以外にケース内のエアフローを改善する構造となっている。フィンの内部には3本のヒートパイプが設置されているが、このヒートパイプを8の字のようなねじりを加えた構造にすることで、6本のヒートパイプを備えるのと同等の冷却効果を実現している。従来品のCNPS9500 LEDとの違いはファンがPWMコントロールに対応し、LGA775専用となった点。汎用性ならばSocket478/754/939/940にも対応するCNPS9500 LEDのほうが高い。取り付け自体はLGA775専用ということもあって簡単だ。マザーボードをケースから外さずにCPUを交換することが可能となっている。

対応ソケット：LGA775
ファンサイズ：9.2cm
回転数：1,300～2,650rpm（PWM制御）
サイズ（W×D×H）：112×85×125mm
重量：530g

取り付けやすさ ★★★☆☆

バックプレートと専用リテンションを組み合わせることで、ヒートシンクをネジで固定する方式。専用だけあってCPU周辺などへのパーツ干渉はほぼない

花びら状の銅製フィンと、8の字状にループを描いた3本のヒートパイプが特徴。冷却効率を高めている

クーラーマスター

HYPER 48

実売価格：6,000円前後

問い合わせ先：support@kohryu.com（興隆商事）
URL：http://www.coolermaster.co.jp/

　全銅製のヒートシンクとヒートパイプ、9cm角タイプを使ったCPUクーラー。今回紹介する製品の中では、比較的スタンダードなモデルと言える。高さも70mmと低めに抑えられており、多くのケースで利用できる。ファンの回転数はマザーボードの3ピン端子に接続した場合は1,400rpm固定だが、4ピン端子に接続した場合はPWMコントロールにより最大3,200rpmまで回転数が変化する。

　対応するCPUはLGA775をはじめとして、Socket478/754/939/940と市販の多くのCPUソケットをサポートしている。今回のテスト環境であるLGA775での取り付けの際は、ネジのみで高さを調整するため、CPUとクーラーを均等に密着させるのが意外に難しい。逆にAMD系ソケットはテンションの調整をクリップで行なう方式となっており、こちらのほうが簡単。LGA775よりはAMD系で使ったほうが便利だろう。