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グラフィックスもデュアルコアCPUで高速化!
TEXT:多和田新也
最新ForceWareを試す
新機能が追加されたForceWare Release 80シリーズ
image NVIDIAのビデオカードドライバである「ForceWare」は、これまで何度もバージョンアップを繰り返し、パフォーマンスの向上や機能の追加を行なってきている。そして先日、Release 80と呼ばれる、Version 80番台の最新ドライバが公開された(原稿執筆時点では12月9日にリリースされたVersion 81.95が正式版としてダウンロード可能)。このRelease 80は、従来のVersion 7x世代と比べて、大幅な機能強化を狙ったアグレッシブなドライバになっている。

 その大きな変更点の一つがデュアルコアCPUへの対応だ。従来のドライバでは、シングルコアCPUと同クロックのデュアルコアCPUを利用してもスコアが上がらなかったり、場合によっては下がったりするケースも多かった。それは3D描画においてはソフトウェア処理のマルチスレッド化が進んでいないためで、デュアルコアであってもクロックスピードしか性能に反映されないという現状があるからだ。今回のバージョンアップにより、その問題を解決するため、ドライバレベルで改善が始まったことになる。NVIDIAはこのRelease 80からデュアルコアCPUへの対応を打ち出しているし、ATIも12月にリリースしたビデオカードドライバ、CATALYST 5.12で同様のアップデートを行なっている。

 実際に旧バージョンのForceWareと同一クロックのシングル/デュアルコアCPUを交えてテストをしてみると、ForceWare 81.95とPentium Dを使用した環境で性能の向上が見て取れる。現時点では3DMark05のスコアにしてわずか300弱の向上ではあるが、確実にパフォーマンスが向上している。そもそも3DゲームでCPUのデュアルコア化の威力が発揮されない理由は、3DグラフィックスだけでなくAIの処理部などがマルチスレッド化されていないというのも大きな要因であり、3D描画そのものを担当するビデオカードの、しかもドライバレベルで改善できるパフォーマンスの向上としてはまずまずの結果だろう。今後もチューニングが進む可能性もあるし、今はこのデュアルコアCPU対応の動きがスタートしたことを素直に歓迎しておきたい。 
最新版ForceWareでの変更点
・デュアルコアCPUへの対応
・Dynamic SLI機能を搭載
・ビデオカードメーカーを問わないSLIが可能に
・ノート用GPUをサポート
・ディスプレイ出力機能の強化
・PureVideoの画質を向上
imageデュアルコアCPU対応で、Pentium DやAthlon 64 X2搭載マシンでのパフォーマンスが向上
imageビデオカードのSLI動作設定時に、PCの再起動が不要になった
image「Battle Field 2」、「F.E.A.R.」など、最新3Dゲームへの最適化も行なわれている
拡張されたSLI機能
image
GeForce 6600を搭載する3製品。左からMSI NX6600-TD256E、Albatron PC6600、GIGABYTE GV-NX66128DP-SI
 さて、もう一つ、SLIに関連する機能も大幅に強化された。従来、SLIを有効にするには、ForceWareの設定画面から「SLIマルチGPUを有効にする」にチェックを入れた後、システムを再起動する必要があった。しかし、Release 80では、この再起動のプロセスが不要になったのだ。NVIDIAでは、これを「Dynamic SLI」と呼んでいる。ゲームタイトルによってSLIの効果がまちまちであることは、すでに数々のテストで証明されているが、再起動の必要なしにSLIの有効/無効を切り換えて、手軽にさまざまなゲームタイトルでSLIの効果を試すことができるというのは大きなメリットだろう。

 また、SLIが最初に登場したときは、SLIブリッジコネクタを利用可能なビデオカードで、しかも同メーカー・同一型番のビデオカードを2枚使うという非常に限定された組み合わせでしか利用できなかった。しかし、Version 77.72からはSLIブリッジコネクタが必須ではなくなったことで、GeForce 6600などのビデオカードでもSLIが可能になり、前者の制限が解除された。そしてRelease 80では、後者の制限、つまり、同一ビデオカードでなくともSLIを構築可能になったのだ。依然として同一グラフィックスチップのビデオカードという制限は残るが、異なるメーカーの同一スペックカードはもちろんのこと、コアクロックやメモリ容量が異なってもSLIを構築できる。

 そこで、今回はGeForce 6600搭載カードの組み合わせテストを実施した。用意した製品はMSI NX6600-TD256E(コア300MHz/メモリ500MHz、メモリ容量256MB)、Albatron PC6600(コア300MHz/メモリ500MHz、メモリ容量128MB)、GIGABYTE GVNX66128DP-SI(コア450MHz/メモリ500MHz、メモリ容量128MB)の三つだ。

 結論から述べると、ここで試した限りでは、MSIの製品を絡めた場合にはSLIが構築できないという現象が発生した。これはMSI製カードにはRevision.A2、AlbatronとGIGABYTE製カードにはRevision.A4のGPUが利用されていたということが原因と考えられるが、詳細は不明である。ただ、コアクロックが異なるAlbatronとGIGABYTE製カードの組み合わせは動作しているので、組み合わせの幅が広がったことは間違いない。

 さて、最後になるがForceWare Release 80では、3Dパフォーマンス部分以外にも、フルスクリーン出力時のキャリブレーション機能やHD出力機能の拡充といったディスプレイ出力機能の強化、時空間適応インターレース除去を有効にするなどPureVideo関連の品質改善、また、現時点では有効になっていないが、従来のコントロールパネルとは異なる、「ユーザビリティを持ったデザイン」への変更など、さまざまな改良が予定されている。ATIのCATALYSTとともにこれからもその動向には注目していきたい。
image
▲テスト環境~デュアルコアテスト
CPU:Pentium D 820(2.8GHz)、Pentium 4 520J(2.8GHz)
マザーボード:Intel D945GTP(Intel 945G)
メモリ:PC2-5300 DDR2 SDRAM 512MB×2
ビデオカード:GeForce 7800 GTX 256MB(リファレンス)
HDD:Western Digital WD Raptor WD740(Serial ATA、10,000rpm、74GB)
OS:Windows XP Professional SP2
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▲テスト環境~SLIテスト
CPU:Pentium 4 Extreme Edition 3.73GHz
マザーボード:ASUSTeK P5ND2-SLI Deluxe
メモリ:PC2-5300 DDR2 SDRAM 512MB×2
HDD:Western Digital WD Raptor WD740(Serial ATA、10,000rpm、74GB)
OS:Windows XP Professional SP2
ForceWareの隠しオーバークロック機能
image
 ForceWareにはレジストリを操作してオーバークロックできる機能が隠されている。この機能をONにすると、2D描画時、3D描画時それぞれのコアクロック/メモリクロックを変更することができるようになるのだ。この機能をONにするためには、「ファイル名を指定して実行」で“regedit”と入力し実行すると起動するレジストリエディタを使ってレジストリの設定を書き換える必要がある。書き換えるレジストリがある場所は「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\NVIDIA Corporation\Global\NVTweak」で、ここに「coolbits」という名前のDWORD値のキーを作成。この値を「3」に設定すればOKだ。ただ、設定を有効にする前には動作チェックを行なってくれるものの、ムリなオーバークロックはグラフィックスチップやメモリに負担を与え、最悪の場合ビデオカードが壊れてしまうことも考えられる。また、レジストリの設定を誤るとWindows自体の動作が不安定に、もしくは起動しなくなることも考えられるのでくれぐれも自己責任で行なってほしい。なお、NVIDIA製ビデオカード専用のチューンナップツールである「Riva Tuner」を使用したさらに高度なオーバークロック方法もp.179で紹介しているので、そちらも参照してほしい。

 ちなみに、このcoolbitsの値を「8」に設定すると、SLI関連の設定が行なえるようになる。二つのビデオカードにどのように負荷を分散させるかの指定や、16xAA(アンチエイリアス)などの指定が行なえる。
 
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