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"Yonah"を緊急入手
TEXT:鈴木雅暢
本誌の締め切り直前、Intelの次世代モバイルデュアルコアCPU「Yonah」(コードネーム)と見られるプロセッサ、さらに、これに対応する新チップセットIntel 945GMを搭載するECS製ベアボーンPCの入手に成功した。
パフォーマンスと省電力(およびそれに伴う静音性)を両立可能なCPUとして期待されるYonahの全貌は、2006年1月にも明らかにされると見られているが、ここでは一足早く、その性能をレポートする。
デュアルコアに最適化した共有キャッシュを装備
 Yonahは、IntelのCPUとしては、設計当初からデュアルコアを念頭に置いて開発された、初のコアである。Banias/Dothanのコアをベースとして継承しつつ、デュアルコア化したものだが、これまでのデュアルコアCPUとの最大の違いは、デュアルコアに最適化されたキャッシュメモリのデザイン。Pentium DやAthlon 64 X2ではコアごとに2次キャッシュを独立して持っていたが、Yonahでは2MBの2次キャッシュを二つのコアで共有する。それぞれのコアに対する容量の割り当ては動的に変化し、それぞれのキャッシュの整合性を保つ作業は不要となる。また、SSEデコーダの改良や、SSE系命令の最適化、浮動小数点演算性能の向上といった改良も加えられている。65nmプロセスルールで製造され、システムバスが667MHzに高速化されているのもポイントだ。

 今回入手したYonahと見られるCPUの情報を、CPUインフォメーションツール「CPU-Z 1.31」(このバージョンよりYonahのサポートをうたっている)で参照してみたところ、動作クロックは2GHz、2次キャッシュ容量は2MB、システムバスは667MHzと表示された。さらに“Name(CPU名)”は、「Intel Pentium M T1500」とある。“T1500”とは新たなモデルナンバーであるようだ。

 一方、今回入手したベアボーンに採用されている新チップセットのIntel 945GMはi945Gのモバイル向けバージョンで、DDR2-667/533のデュアルチャンネル駆動に対応する。South BridgeにあたるICHは、ICH7-Mだ。
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左が編集部が入手したYonahと見られるCPU。65nmプロセスを採用しながら、90nmプロセスのDothanコア版Pentium M 760(右)とダイサイズがほぼ同等であるのは、デュアルコア化によりトランジスタ数が増えたためではないかと予想される。ピン数は変わっていないが、ピン配置に若干の違いがあるため、Yonahは従来のSocket479には装着できない
imageYonahコアに対応したCPU情報ツール「CPU-Z 1.31」でCPU情報を表示させたところ。コアやプロセスルール、システムバスなどはきちんと認識されている。また、コア電圧は1.4Vと表示されている
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Yonahシステム上で動作させたWindows XPのタスクマネージャの画面。デュアルコアを正常に認識していることが分かる
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新CPUのパフォーマンスと電力効率を実証
 さて、もっとも注目されるベンチマークテストの結果を見てみよう。締め切り直前のテストとなったため、テスト環境を統一できていない部分がある点はご了承いただきたい。また、Yonahのシステムは試作品である上に、機材の都合上、PC2-5300の512MBモジュール1枚をシングルチャンネルで動作させているため、パフォーマンスを完全に発揮できていないことをお断わりしておく。

 まずはSandra 2005.SR2aの結果である。このCPUテストはプラットフォームの性能をほとんど反映せず、CPUの純粋な性能を計測するものだ。一見して分かるとおり、どの項目も、同じ2GHzのPentium M 760の2倍前後のスコアをマーク。項目によってはPentium D 840以上のスコアとなっており、高性能なPentium M系コアのデュアルコア化の威力をまざまざと見せ付けた。メモリ帯域は、シングルチャンネルのDDR2-667となっているため実力をフルに発揮できていないはずなのだが、それでもデュアルチャンネルDDR2-533のPentium M 760以上のスコアをマークした。これはシステムバスの高速化効果だろう。

 TMPGEnc 3.0 Xpressのエンコードテストの結果も優秀だ。ここではPentium Dにはおよばなかったものの、Pentium 4 XE 3.73GHzよりも高速で、Pentium M 760と比べれば約2.4倍もの速度だ。2倍よりも上回ったのは、SSE関連のデコーダ改良や最適化が活きているとも考えられる。

 さらに驚くべきは消費電力だ。これだけのパフォーマンスを発揮しながら、システム全体の消費電力は、アイドル時35W、ピーク時でも45Wと、50Wを下回った。経験上、Dothanシステムはピーク時で50~60Wであることが多いが、2倍以上の性能でこの低消費電力は驚異というほかはない。また、電源オプションのプロパティで「ポータブル/ラップトップ」を選択すると、SpeedStepが有効になるようで、アイドル時はクロックが1GHzに下がるが、このときの消費電力は23Wにまで下がる。この効率も明らかにDothan以上、素晴らしいの一語だ。動作音に関してもP60付属のファンはとても静かなもので、アイドル時はもちろん、高負荷時であっても騒音が増加して耳に付くということはなかった。この辺りは従来のPentium Mに近い感覚だ。

 このクールさとハイパフォーマンス、Yonahの実力は前評判どおり、いや、それ以上と言えよう。PCコンピューティングのスタイルを劇的に変えるポテンシャルを持っているのは間違いない。正式デビューが今から楽しみだ。
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image電源のオプションのプロパティで「ポータブル/ラップトップ」を選択すると、SpeedStepが有効になるのか、アイドル時のクロックが1GHz前後に、電圧は1.0V程度に下がった
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これが“Viiv”なのか?
Intel 945GM搭載ベアボーンPC、「ECS P60」
今回入手したECSのベアボーンPCの仕様を見ていこう。筐体サイズは42×230×197.5mm、容積2リットル以下のランチボックススタイルで、65WのACアダプタで動作する。IDFなどで展示されたViivプラットフォームのコンセプトPC「GoldenGate」を彷彿させるスタイルだ。スペック的にもテレビチューナーをオンボード搭載し、Intel製のギガビットLANコントローラとトリプルバンドの無線LANアダプタを標準で装備しており、OSにはWindows XP MCE2005がインストールされていたことからも、Viivプラットフォームを意識したものであることがうかがえる。価格や登場時期は未定だが、Yonahとの組み合わせで、ハイパフォーマンスな省スペースPCの実現が期待される。
imageMCEの標準リモコンと比較するとそのコンパクトさが分かる。このサイズでPentium Dデスクトップマシンクラスのパフォーマンスを実現する
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DVD-I端子やUSB 2.0、ギガビットLANポートなど、既存のPCと比較しても遜色ないインターフェースを搭載している
imageP60に搭載されていたCPUクーラー。銅製だが、あまり大きなものではない
imageYonahをサポートするIntel 945GMのMCH
imageCPU-Zの情報でもIntel 945GMと認識された
ベンチマーク環境
<Yonah環境>
マザーボード:ECS P60内蔵(i945GM+ICH7-M)
メモリ:PC2-5300 DDR2 SDRAM 512MB×1
グラフィックス:i945GM内蔵
<Pentium M環境>
マザーボード:AOpen i915Ga-HFS
メモリ:PC2-4200 DDR2 SDRAM 512MB×2
ビデオカード:ASUSTeK EAX700PRO
<Pentium XE/D/4 XE/4環境>
マザーボード:Intel D955XBK(i955X+ICH7R)
メモリ:PC2-5300 DDR2 SDRAM 512MB×2
ビデオカード:MSI NX6800GT-T2D256E
<Athlon 64 FX/64 X2/64環境>
マザーボード:ASUSTeK A8N-SLI Deluxe(nForce4 SLI)
メモリ:PC3200 DDR SDRAM 512MB×2
ビデオカード:MSI NX6800GT-T2D256E
<共通>
HDD:日立GST Deskstar 7K250(Serial ATA、7,200rpm、160GB)
OS:Windows XP Professional SP2
 
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