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全面リニューアルしたCore 2シリーズの全貌
TEXT:鈴木雅暢
マザーボードは買い換えが必要?
チップセットの対応状況は?
Intel 3シリーズが1,333MHzに正式対応
 システムバスが高速化されると、それだけバスのタイミングがシビアになり、その分ICにも負担がかかる。そして、メモリなどシステムバスのクロックと連動して変化するパーツの同期調整も、システムバスが変われば変わってくる。前のページでも少し触れたが、システムバス1,333MHzのCPUを利用するためには、基本的に同じくシステムバス1,333MHzのCPUに対応したチップセットを搭載したマザーボードが必要になる。現状、システムバス1,333MHzに対応したチップセットとしては、6月から市場に流通しているP35、G33などIntel 3シリーズのチップセットのほか、NVIDIAのフラグシップであるnForce 680i SLI/nForce 680i LT SLIに限られる。

 Intel 3シリーズの主力であるP35チップセットは、従来のP965チップセットの後継となる存在。メインメモリとしてはDDR2のほか、より高速なDDR3-1066もサポートする(利用できるメモリの種類はマザーボードの仕様による)。そして、USB 2.0のサポートポート数の増加、eSATAポートマルチプライヤー機能への対応(ICH9R/ICH9DHのみ)など、組み合わされるICHの機能も強化されている。

 また、G33はP35のグラフィックスコア統合版で、グラフィックスコア以外の仕様はP35と共通だ。内蔵グラフィックスコアのGMA 3100は、G965内蔵のGMA X3000をマイナーチェンジしたもので、DirectX 9世代のコアとなっている。
1,333MHz正式対応チップセット
Intel Intel NVIDIA
P35
G33
nForce 680i
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Intelの新しい主力と位置付けられているチップセット。DDR2-800のほかにDDR3 SDRAMをサポートし、対応するICH(ICH9シリーズ)の機能も強化された P35のグラフィックスコア統合版。内蔵コアのGMA 3100は、G965内蔵のGMA X3000をマイナーチェンジしたDirectX 9世代のコアとなっている NVIDIAのフラグシップチップセット。2006年に発表されたチップセットだが、早々にシステムバス1,333MHzへの対応をうたっていた
興味深い仕様を持つX38、G35チップセットも
 さて、P35/G33チップセットの上位には、それぞれX38/G35という、よりハイエンド向けのチップセットがまもなく加わることが分かっている。X38は、エンスージアスト向けという位置付けで、DDR3-1066よりもさらに高速なDDR3-1333をサポートするほか、ビデオカードのインターフェースとして、従来のPCI Express x16(8GB/s)の2倍の帯域を持つPCI Express 2.0 x16(16GB/s)を2系統サポートすることが分かっている。これらの新規格にどこまで実用面のアドバンテージがあるかは不明だが、システムバスの高速化に合わせた興味深い仕様と言える。

 また、G35チップセットは、グラフィックスコアがDirectX 10に対応したものへと強化されたチップセット。ただし、DDR3 SDRAMのサポートはなく、また、組み合わされるICHは、ほかのIntel 3シリーズが使うICH9シリーズではなく、1世代前となる965チップセットが採用するICH8シリーズとなるなど、微妙な仕様となっている。
各社の主要チップセット
NorthBridge名 Intel X38(推定) Intel P35 Intel G33 Intel G35(推定)
対応CPUソケット LGA775 LGA775 LGA775 LGA775
システムバス(最大) 1,333MHz 1,333MHz 1,333MHz 1,333MHz
メモリインターフェース(最大) DDR3-1333
DDR2-800
DDR3-1066
DDR2-800
DDR3-1066
DDR2-800
DDR2-800
メモリ容量 (最大) 8GB 8GB 8GB 8GB
グラフィックスインターフェース PCI Express2.0 x16×2 PCI Expressx16 PCI Expressx16 PCI Expressx16
内蔵グラフィックス機能 - - GMA 3100(DirectX 9) 拡張版GMA(DirectX 10)
対応するSouth Bridge ICH9シリーズ ICH9シリーズ ICH9シリーズ ICH8シリーズ
NorthBridge名 Intel P965 Intel G965 Intel 945P
対応CPUソケット LGA775 LGA775 LGA775
システムバス(最大) 1,066MHz 1,066MHz 1,066MHz
メモリインターフェース(最大) DDR2-800 DDR2-800 DDR2-667
メモリ容量 (最大) 8GB 8GB 4GB
グラフィックスインターフェース PCI Expressx16 PCI Expressx16 PCI Expressx16
内蔵グラフィックス機能 - GMA X3000(DirectX 9) -
対応するSouth Bridge ICH8シリーズ ICH8シリーズ ICH7シリーズ
NorthBridge名 NVIDIA nForce 680i SLI NVIDIA nForce 650i Ultra VIA P4M900
対応CPUソケット LGA775 LGA775 LGA775
システムバス(最大) 1,333MHz 1,066MHz 1,066MHz
メモリインターフェース(最大) DDR2-800 DDR2-800 DDR2-667DDR400
メモリ容量 (最大) 8GB 8GB 4GB
グラフィックスインターフェース PCI Express2.0 x16×2 PCI Expressx16 PCI Expressx16
内蔵グラフィックス機能 - - Chrome9 HC IGP(DirectX 9)
対応するSouth Bridge nForce 680i SLI MCP nForce 650i Ultra MCP VT8237A
メーカー独自対応の旧世代マザーボードも
 前述したように、システムバス1,333MHzのCPUを利用するには、基本的には1,333MHzに正式対応したチップセットを搭載したマザーボードが必要だ。しかし、チップセットレベルでは対応していなくとも、マザーボードレベルでシステムバス1,333MHzへの対応をうたっている製品は少なくない。とくに今回のシステムバス拡張にあたっては、電気的に大きな仕様変更があったわけではないし、P965など旧世代のチップセットでもオーバークロックによるシステムバス1,333MHzでの稼働実績は多数あったので、独自対応のハードルはあまり高くないようだ。

 P965をはじめとする旧世代のチップセットを搭載しながら、早い時期からシステムバス1,333MHzへの対応をうたっている製品は少なくない。メーカーの独自対応とはいえ、正式対応チップセットでもIntelがユーザーサポートをしてくれるわけではない。これらの製品は販売価格が正式対応チップセットに比べ安価な傾向にあるので、悪くない選択だと言えるだろう。
マザーボードメーカー独自対応となる主なチップセット
Intel Intel Intel
P965
G965
945G
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Intelの前世代のメインストリームチップセット。DDR3 SDRAMを利用しないのであればP35とあまり機能の差はない P965のグラフィックスコア内蔵版。内蔵コアはDirectX 9世代のGMA X3000でWindows Aeroにも対応している Pentium D世代のチップセット。メモリはDDR2-667までの対応にとどまる。組み合わされるICHはICH7/ICH7R
imageASUSTeKのサイトでは、1,333MHz対応可能マザーボードと対応BIOSのバージョンが一覧できる
DDR2以上の高速転送を実現も価格はまだ割高なDDR3
 Intelの最新チップセットP35やG33などでは、DDR3 SDRAMがサポートされているのが大きな特徴の一つとなっている。DDR3 SDRAMとは、現在主流のDDR2 SDRAMを改良し、より高速なデータ転送を可能にした新しいメモリ規格である。DDR2の最高データ転送スピードが800MHz(帯域6.4GB/s)であるのに対し、DDR3では、最大で1,333MHz(同10.6GB/s)までの高速化が可能。P35/G33チップセットではDDR3-1066(8.5GB/s)までのサポートだが、それでも十分に高速だ。

 DDR3 SDRAMはDDR2以上の高速化のために、8bitプリフェッチを採用している。SDRAMでは出力するデータをあらかじめ決めてDRAMセルからI/Oバッファへ取り込んでおく仕組を採用しているが、DDR3ではDDR2の2倍の8n bit(nはI/O幅で4~8が一般的)ずつデータをプリフェッチする。このほか、メモリチップのピン配置の見直し、コマンド/アドレスバスの配線変更などが行なわれている。

 また、DDR3では信号電圧も1.5Vと、DDR2の1.8Vよりも低くなっており、速度と容量が同じであれば、DDR3のほうが低消費電力だ。

 IntelのプラットフォームアーキテクチャではCPU←→メモリ間の速度を上げるためには、システムバスとメモリバスの両方を高速化することが必要で、システムバス1,333MHzのCPUであれば高速メモリのメリットが活きることが期待できる。ただし、DDR3 SDRAMの市場価格はDDR2 SDRAMの4、5倍とあまりに高価。実際の高速化効果は次ページからのベンチマークテストの結果で明らかにするが、とてもその価格差を埋めるほどのメリットが期待できるはずもなく、予算に糸目を付けないユーザーを除き、しばらくは様子見が賢明だろう。
DDR3
imageDDR3-1066対応チップを搭載した「PC3-8500 DDR3 SDRAM DIMM」。コマンドアドレスバスの配線が基板上で分岐しないため、DDR2に比べると配線がよりシンプルだ。ピン数はDDR2と同じ240ピンだが、切り欠きの位置が異なる。レイテンシは7-7-7-21
DDR2
imageDDR2-800対応チップを搭載した「PC2-6400 DDR2 SDRAM DIMM」。レイテンシは5-5-5-18。コマンド/アドレスバスがモジュール上で各チップに分岐するため配線数が多い。ピン数は240ピンで、モジュールの中央近くに切り欠きがある
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