構築術1 | 屋外だけでなく屋内でもiPhoneで音楽を聴く |
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Dock端子を使って接続
iPhone用スピーカーは、Dock端子にiPhoneをダイレクトに接続して利用する
iPhoneスピーカーのチェックポイント
- 音声の伝送はデジタルとアナログの2方式が存在
- iPhone直挿しタイプが主流だがワイヤレスタイプもある
- iTunesとの同期に対応していればクレイドルとしても使える
iPhone内の音楽をスピーカーで聴くために、わざわざケーブルで接続するのはあまりにも煩わしい。そこで人気を集めているのが、Dock端子を装備したiPhone用スピーカーである。
iPhone用スピーカーの製品選びのポイントとしては、まずデジタル接続かアナログ接続かが挙げられる。iPhoneのDock端子はアナログとデジタルのいずれでも出力可能だが、スピーカー側がデジタル接続に対応し、さらに品質の高いDACを搭載していれば、より高音質で音楽を楽しめる。
iPhoneとの接続形態にも注目したい。現在主流となっているのは直挿しタイプだが、ヤマハの「PDX-W61」のようにワイヤレス接続を可能にした製品も登場している。USBでPCと接続し、iTunesと同期できるかどうかもチェックしておこう。
構築術2 | PC用スピーカーとしても利用できる |
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外部入力端子でPCとつなぐ
多くのiPhone用スピーカーには、LINE IN端子が用意されているので、ケーブルで接続すればP C用スピーカーとしても活用できる
iPhone用スピーカーの多くに共通する特徴として、左右のスピーカーを一つのコンパクトな筐体にまとめた一体型であることが挙げられる。実はこうした特徴は、PCの近くで使う際にもメリットになり得る。液晶ディスプレイにキーボード、マウス、あるいはプリンタなど、PC周りのスペースはさまざまな周辺機器で埋められることが多く、スピーカーのために十分なスペースを確保することは難しい。そこで外部入力端子を備えたコンパクトなiPhone用スピーカーを、PC用スピーカーとしても使うわけだ。PCが立ち上がっていなくてもiPhoneで音楽を再生することが可能で、必要に応じてPCのサウンドも出力できる。まさに一石二鳥だ。
PC周りですでにデジタル入力可能なサウンドデバイスがあるのなら、iPhoneから出力されたデジタル信号を外部機器にパススルーする、トランスポートと呼ばれる製品もお勧め。具体的な製品としては、オンキヨーの「ND-S1」がある。
今後の注目はAirPlay対応!?
Apple TVの新モデルに搭載されたことで、昨今オーディオ業界で注目度が上昇しているのが「AirPlay」と呼ばれる仕組だ。これはネットワーク経由で音楽や映像を再生するというDLNAに似た技術で、iPhone内の音楽を別の機器で再生するといったことが実現できる。
すでにデノンがAVアンプにおいてAirPlay対応を進めているなど、各社が対応に乗り出している。iPhone用スピーカーにおいても、AirPlay対応が今後のトレンドになることは十分考えられるだろう。
本体の小型化と低価格化を実現した「Apple TV」の新モデル。iTunes Storeの映像配信サービスが楽しめるほか、AirPlayを使ってiPhone内のコンテンツを再生するプレイヤーとしても使える
LAN内にAirPlay対応機器があれば、手元で音声の出力先を切り換えられる
iPhoneを中心に音楽再生環境を構築
従来、音楽ソースを保存するメディアと言えばCDが一般的だったが、別のアルバムを聴こうとするたびにメディアを入れ換えるのはめんどう以外の何物でもない。そこでPCを使って音楽CDをリッピングしてHDDに取り込むという手法が広まったが、PCがない場所では聴けないのが不便である。
こうした課題を解決できるデバイスとして、現在注目が集まっているのが実はiPhoneなのだ。気軽に持ち運べる上、大容量のフラッシュメモリを搭載しているため多くの音楽を保存することができる。このiPhoneをダイレクトにオーディオ機器に接続し、保存されている音楽を再生するというわけだ。
この利便性を具体化しているのが、iPhone/iPod用スピーカーである。iPhoneのインターフェースであるDock端子を備えているのが特徴で、ケーブルなどを介さず直接つなげられるため、ケーブルの取り回しも不要である。iPhone、あるいはiPodを持っているのであれば、便利に活用できるだろう。
川添貴生のインプレッション
iPhoneとワイヤレスで接続できる、PDX-W61の使い勝手のよさに感動。音質はクセがなく、幅広いジャンルに対応できる。可能なら外部入力端子の充実を望みたい。
花茂未来の初心者的感想
SC-SP100はとにかくコンパクトで、場所を選ばずに設置できるのが嬉しい。PCを使って再生するよりも手っ取り早いので、一度使い始めると手放せなくなりそう。
小型ボディから発せられる迫力のサウンド
- JBL
- ON STATION IV
- 実売価格:20,000円前後
独特のデザインが印象的なiPhone用スピーカー。デジタルアンプを使って、25mmフルレンジスピーカーユニット2基を駆動する。小型ながらパワーもあり、芯のあるサウンド。背面にはiTunes同期用のUSB端子を備える。
Specification
●音声入力:LINE IN(ミニ)
●音声出力:-
●本体サイズ(W×D×H):203×203×65mm
サブウーファーまで内蔵したアーチ型のiPhone用スピーカー
- パナソニック
- SC-SP100
- 実売価格:13,000円前後
左右のアルミコーンスピーカーに加え、6.5cm径のサブウーファーを内蔵することで重みのあるサウンドを実現した1台。独特のアーチ型のボディはコンパクトで、狭いスペースに設置できるのも魅力。LINE IN端子で外部機器の接続もサポート。
Specification
●音声入力:LINE IN(ミニ)
●音声出力:-
●本体サイズ(W×D×H):175×179×139mm
ワイヤレスで使えることに加えデジタル接続への対応もポイント
- ヤマハ
- PDX-W61
- 実売価格:27,000円前後
専用アダプタを利用し、ワイヤレスでiPhoneとスピーカーを接続できる1台。iPhoneからデジタル信号を取り出し、非圧縮のPCMで伝送することで、高い音質を実現。アダプタを付けたままiPhoneを充電できる専用クレードルも付属する。
Specification
●音声入力:LINE IN(ミニ)
●音声出力:-
●本体サイズ(W×D×H):350×125×109mm
iPod内の音楽をデジタルのまま取り出せる低価格トランスポート
- オンキヨー
- ND-S1
- 実売価格:13,000円前後
iPod内の音楽をデジタルのまま取り出し、アナログに変換せずそのまま外部機器に出力できるトランスポート。iTunesとの同期や充電にも対応する。なお、iPhoneを正式サポートした後継機、「ND-S1000」も発売されている。
Specification
●音声入力:-
●音声出力:S/P DIF OUT(光角型)、S/P DIF OUT(同軸)
●本体サイズ(W×D×H):205×175×34mm
【問い合わせ先】
JBL:050-5561-1560(ハーマンインターナショナル)/ http://www.harman-japan.co.jp/
パナソニック:0120-878-365 / http://panasonic.co.jp/
ヤマハ:0570-011-808 / http://jp.yamaha.com/
オンキヨー:0570-001900 / http://www.jp.onkyo.com/