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TEXT:目黒廣道 |
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OSD(On Screen Display)メニューは、液晶パネルの各種設定を行なうための操作メニューだ。そして、OSDメニューはメーカー各社の設計思想の違いが分かりやすく出る部分でもある。
OSDメニューで設定できる項目を大別すると、コントラストやブライトネスといった画質に関するものと、電源管理や表示言語といった本体に関するものに分かれるが、重要なのはもちろん前者だ。画質に関する調整項目が多いほど細かい設定が可能で、自分好みの画質を得やすいと言える。
また、OSDメニューの操作方法にも注目したい。とくに動画再生やWebブラウズ、テキスト入力など、用途に合わせて用意されたプリセットモードが利用できると、目にかかる負担を軽減できる。製品によっては、こうしたプリセットをボタン一つで切り換え可能なものもある。ここでは、各製品のOSDメニューの調整項目と操作性を比較してみよう。 |
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ブライトネスは画面全体の明るさ、コントラストは白い部分と黒い部分の明暗の差を調整する。コントラストが高過ぎると白飛びや黒つぶれが起きやすくなる。また、色温度は光に含まれる波長の分布を単位K(ケルビン)で表わすもので、高いほど青白く、低いほど赤みがかって見える。一般的に5,000~6,500Kが適当とされる。 |
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周囲の明るさに応じて輝度を変化させる機能を搭載しているためか、意外にも手動で設定できる項目は少なめ。ただ、画質に深くかかわる項目は必要十分だ。メニューは直感的に操作でき、ボタン配置もよい。 |
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ブライトネス 0~100%
コントラスト なし
色温度 9,300/6,500/5,000K、OFF
プリセット カスタム、テキスト、sRGB
ゲイン RGB各色0~100% |
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ブライトネスとコントラストは128段階、RGB調整は各256段階と、非常に細かい調整が可能。操作系は左右のボタンで各項目の移動を行なうが縦の移動はAUTOボタンを使うため、混乱することがある。 |
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ブライトネス 0~127
コントラスト 0~127
色温度 寒色、標準、暖色、ユーザー(RGB各色0~255)
プリセット 標準、オフィス、sRGB、あざやか
ガンマ -10~10 |
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設定項目は多岐にわたり、画面モードも5種類用意される。本体に各種設定用のボタンがなく、すべての操作は「Magic Tune」を使い、Windows上で行なうようになっているのが特徴。 |
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ブライトネス 0~100
コントラスト 0~100
色温度 暖色1、2、涼色1~7、OFF
プリセット テキスト、インターネット、ゲーム、スポーツ、映画
カラーコントロール RGB各色0~100
ガンマ -0.5~+0.9 |
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三菱電機
Diamondcrysta RDT197S |
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設定項目は非常に多い。また、画面モードをワンタッチで切り換えられるのもグッド。スティックでのメニュー操作はなじみやすいが、メニュー階層によっては左右の移動しかできないのが気になる。 |
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ブライトネス 0~100%
コントラスト 0~100%
色温度 9,300/8,200/7,500/6,500(sRGB)/5,000K、Native、ユーザー(RGB各色0~100%)
プリセット スタンダード、テキスト、ムービー、ゲーム、フォト
シャープネス 0~100% |
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調整項目は標準的だが、シャープネスではなくスムージングを調整できるのが特徴。操作はメニューボタンでOSDの表示と決定、左右ボタンで項目の切り換えという、スタンダードなもので分かりやすい。 |
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ブライトネス 0~100
コントラスト 0~100
色温度 9,300/7,200/6,500K、sRGB、ユーザー(RGB各色0~100)
プリセット 標準、映画、TV、写真、文字
スムージング 0~5
ECOモード ON/OFF |
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設定項目は標準的なものだが、シャープネスの調整が可能。操作系は決定ボタンとセレクトボタンが別になっているため、慣れないと、設定途中にメニューをキャンセルしてしまうことがあった。 |
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ブライトネス 0~100
コントラスト 0~100
色温度 9,300/6,500/5,800K、ユーザー
プリセット なし
シャープネス 1~5
色合い RGB各色0~100 |
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ブライトネスとコントラスト調整は64段階と幅が狭いが、RGB各色は205段階で調整可能。操作性はボタンが右横に集中しており、メニュー項目の配置もあまり直感的とは言えないため、押し間違えも多い。 |
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ブライトネス 64段階(数値表示なし)
コントラスト 64段階(数値表示なし)
色温度 9,300/6,500/5,400K、sRGB、ユーザー(RGB各色205段階)
プリセット なし |
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調整項目は基本的なものしかないので、細かい調整を行なうにはやや不向き。メニュー項目の一部に不自然な日本語が見られるが、操作にはとくに影響しない。 |
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ブライトネス 0~100
コントラスト 0~100
色温度 標準、薄青、赤、ユーザー(RGB各色0~100)
プリセット なし
シャープネス 1~5 |
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三菱電機 |
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Diamondcrysta RDT197S |
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応答速度5ms、中間応答速度2msという、現時点では最高クラスの表示速度を持ち、グレアパネルによる深い黒とキレのよい発色も魅力。ワンタッチで切り換え可能な画面モードなど、あらゆる用途で満足できる製品と言えるだろう。 |
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ベンキュー ジャパン |
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FP92E |
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低価格ながら、発色のよさが際立っていたのがこのFP92E。動画性能とOSDメニューの少なさは改善の余地が残されているが、それでも3万円前後で入手でき、デザインも上品。セカンドディスプレイとしてもオススメできるものだ。 |
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