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19型ディスプレイ、買うなら高級or低価格？ 1/2

19型ディスプレイ、買うなら高級or低価格？ 2/2

その他の特集（2011年）

高級 vs. 低価格！液晶ディスプレイ群雄割拠

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19型ディスプレイ、買うなら高級or低価格？

TEXT：宇野貴教

価格で変わる液晶ディスプレイの構成要素

パネル方式と特性の違い

　液晶パネルには多くの種類が存在し、価格もさまざまだ。現在の主流はTN、VA、IPSの3方式で、それぞれで基本構造やメリット、デメリットが異なっている。低価格モデルを中心にもっとも多く使われているのがTN方式だ。TNの弱点はわずかな角度で色合いが変わってしまうこと（色度変位）で、とくに縦方向でその傾向が強い。その代わり製造コストが安く、最近では応答速度の高速化が目立つ。VA方式はコントラスト比が高いという特徴を持つ中堅パネル、IPSパネルは濃い発色と広視野角が特徴の高級パネルという位置付けで、応答速度は両者ともやや遅めだ。画質を気にするのなら、やはりVAパネルかIPSパネルを採用する製品を狙いたい。

TN（Twisted Nematic）方式

電圧OFFでは偏光板に対して水平でバックライトを透過し、電圧ONで垂直に向きを変えて光を遮断する

VA（Vertical Alignment）方式

VA方式では電圧OFFのときにバックライトを完全に遮断するため、黒が締まってコントラスト比が高くなる

応答速度の違い

　液晶ディスプレイはその構造上、表示画像を瞬時に切り換えることが不得意で、動きの速い動画を表示させると映像がブレてしまう。そこでパネルの改良や一時的に電圧を昇降させること（オーバードライブ回路）で、応答速度を高めてブレを軽減している。液晶のブレを実感したいなら、白地に黒のテキストを表示させて、ゆっくり縦スクロールさせてみればすぐに分かる。どれくらいの応答速度が必要かは見る人の感覚や映す素材しだいだが、一般的には12ms以下なら問題ないと思われる。アクション映画やFPSゲームなどとくに動きの激しい映像を考慮するなら、応答速度8ms以下やオーバードライブ回路搭載の製品が必要だろう。

8ms＋オーバードライブの場合

35msの場合

古いCRTや14、15型液晶と最新モデルの違い

ディスプレイは寿命の長い製品だが、長く使い続けていると液晶ならバックライトの劣化、CRTならフォーカス抜けによるクッキリ感の低下など使っていくうちにどんどん画質は落ちていく。また、古い液晶だと視野角や輝度が今の製品と比べてかなり低いことも多い。これを最新の液晶にすれば快適さは大きく上がり、作業効率のアップも望めるだろう。「古くてもまだ使える」と思うかもしれないが、当時の製品と最新製品スペックを見比べて買い換えを検討してみるのも一考に値するのではないだろうか？

古い19型CRT