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ここまでは最新ビデオカードの特徴を紹介してきたが、やはりビデオカードで重要になるのは、3Dグラフィックスの性能だ。ここでは現在販売されているビデオカードの中から、カタログ部で紹介した18製品を取り上げ、代表的なベンチマークソフトでの性能を測定した。また、2世代前のモデルであるNVIDIA GeForce 8800 GTのリファレンスカードでも同じテストを測定している。現行製品との差がよく分かるだろう。
さてまずは、3DMark Vantageの結果から見ていこう。今回は、標準モードの「Performance」と、高性能GPU向けの高解像度・高精細グラフィックスモード「Extreme」の2パターンで計測した。実際のゲームで要求される性能としては、負荷の高いゲームタイトルでも、PerformanceでP8000以上のスコアがあれば快適にプレイできると考えてよい。
まずRadeonシリーズから見ていくと、製品ラインナップが多いこともあり、非常に細かく性能差が表われていることが見て取れる。また、1万円前後で販売されているHD 5600シリーズでも、GeForce 8800 GTに比肩する性能を確保している点がポイントだ。
対してGeForceシリーズは、基本的には新製品であるGTX 480/470の二つが突出しており、GTS 250との間に大きな差がある(とくにExtremeで顕著)。これは、本来ならば中間に位置するGTX285/275/260が今回の検証に加わっていないため。と言うのも、これらのモデルはすでに終息気味であるからだ。おそらく次のGeForceシリーズのGPUは、この間を埋めてくるものと予想される。
また、同価格帯でのRadeonとGeForc eの性能を見ると、Radeon勢力がかなり有利だ。この差はGTX 480/470の実売価格低下や、NVIDIAの下位GPUのモデルチェンジによってこの先埋まると予想されるが、それまではRadeonが依然有利と言えるだろう。
Futuremarkの開発した、定番のDirectX 10ベンチマーク。2008年4月の登場以来3Dグラフィックス性能の基準となっている
大人気ホラーゲームシリーズのWindows版をもとにしたベンチマークソフト。最新技術を積極的に導入しているが、動作は意外と軽い
Colin McRae: DiRT 2は、DirectX 11に対応したレースゲーム。デモ版と製品版の両方にベンチマークモードが付いている。画面設定やベンチマークを実行するには、メインメニューからOUTSIDEを選択し、外で表示されるメニューからOPTIONSを選択。サブメニューからGRAPHICSを選択する。画面の解像度と描画オプションのリストから希望するオプションを選択し、最下段の「RUN BENCHMARK TEST」を実行すればよい
【バイオハザード5】©CAPCOM CO., LTD. 2009 ALL RIGHTS RESERVED.
【Colin McRae: DiRT 2】©2009 The Codemasters Software Company Limited("Codemasters"). All rights reserved.
続いて、実際のゲームタイトルでの性能の傾向を見ていこう。今回は、最新のゲームタイトルとして、カプコンのバイオハザード5 ベンチマーク(DirectX 10モード)と、CodemastersのColin McRae: DiRT 2のデモ版を使用した。
バイオハザード5の画面設定は、垂直同期OFF、フレームレート60fps固定、アンチエイリアスはOFFとし、ほかはすべて最高モードとしている。テスト内容は「Performance Test A」を用いた。
今回、DiRT 2は画面設定の描画オプションを「Ultra」(DirectX 11専用)のプリセット状態とし、DirectX 11環境での性能を見るために実施した。よってDirectX 11に対応しない旧世代のNVIDIA製品は、この検証からは外している。
さて、実際の性能に関しては、バイオハザード5はおおむね3DMark Vantageと似た傾向を示しており、全体的にRadeonシリーズに有利な点も共通だ。とくに5700シリーズは、価格が近いGeForceシリーズと比べても優位が目立つ。
対して描画オプションをDirectX 11にしたDiRT 2では、新アーキテクチャを採用したGeForce GTX 480/470が非常に高速な結果となっており、DirectX 11環境におけるそのポテンシャルの高さをうかがわせている。DirectX 11に対応したタイトルはまだ数多くないので、DiRT 2の結果だけで判断するわけにはいかないが、今後のゲームシーンではNVIDIA勢が巻き返すかもしれない。
最後は、システム全体の消費電力と、ファンの動作音の比較だ。消費電力の高負荷時は、ストレステストであるOCCTPerestroika 3.1.0のPOWER SUPPLYモードを使い、解像度を1,920×1,200ドットでのフルスクリーンに設定。5分間連続実行した状態で測定している。
動作音の測定は、騒音計「カスタム SL-1320」を使い、ファンの回転軸上5cmの高さで測定した。暗騒音は33dBだ。
消費電力の結果に関しては、基本的に性能に応じて消費電力も比例して増えている。Radeon HD 5850と5830の間にだけ逆転現象が起きているが、TDPは後者のほうが高いのでこれは妥当な結果だ。また、数年前とは違い、アイドル時はどの製品も省電力機能がかなり効いている点がポイントだ。
動作音に関しては、フラグシップモデルの高負荷時の数値が飛び抜けて大きい点と、ATIのミドルレンジ以下の静音性が高い点に注目したい。静音性重視の場合は、高性能クーラーの搭載が必須だろう。とはいえ、いずれの現行ビデオカードもGeForce 8800 GTと比較すると、GPUの省電力化(消費電力あたりの性能)と静音化が着実に進んでいることが分かる。
これらの検証結果から、目的別のオススメビデオカードをまとめておいた。実際にビデオカードを購入する際の助けとなれば幸いだ。
【検証環境】CPU:Intel Core i7-965X(3.33GHz)、マザーボード:ASUSTeK P6T Deluxe V2(Intel X58+ ICH10R)、メモリ:OCZ Technology OCZ3RPR 1866LV6GK(PC3-15000 DDR3 SDRAM 2GB×3)、HDD:Western Digital WD Caviar Blue WD7500AAKS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、750GB)、OS: Windows 7 Ultimate 64bit版
発売日:12月28日
特別定価:2,310円
発売日:2022/11/29
販売価格:1,800円+税
発売日:2019/05/29
販売価格:1,780円+税
発売日:2019/03/25
販売価格:1,380円+税
発売日:2018/02/28
販売価格:980円+税
発売日:2017/03/17
販売価格:1,680円+税
発売日:2016/09/23
販売価格:2,400円+税
発売日:2016/03/29
販売価格:1,480円+税
発売日:2015/12/10
販売価格:1,280円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/06/29
販売価格:2,500円+税
発売日:2015/02/27
販売価格:980円+税
発売日:2014/12/05
販売価格:1,280円+税
発売日:2011/12/22
販売価格:980円+税
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