PC録画の醍醐味! 4番組同時録画にチャレンジ
アイ・オー・データ機器のテレビチューナーは、複数組み合わせることで、最大8番組の同時録画が可能になる(http://www.iodata.jp/promo/chidigi/lineup.htm)。今回は2枚のGV-MVP/XSWをPCに接続して利用してみた。
視聴ソフトである「mAgicTV Digital」を起動すると、2基のGV-MVP/XSWを認識し、あっさり四つの番組を同時に録画することができた。年末の特番時期など、見たい番組が重なったときに威力を発揮するだろう。
四つの番組を同時に録画
mAgicTV Digitalの番組表。番組情報の左の帯がオレンジになっているところが録画中で、4番組を同時に録画していることが分かる
テレビチューナーを2枚装着
PCI Express x1スロットに、GV-MVP/XSW2枚を接続したところ。なお、複数同時利用に対応したUSB接続のテレビチューナーと組み合わせることも可能となっている
四つのチューナーを認識
録画予約ダイアログを表示すると、デバイスとして四つのチューナーを認識していることが分かる
空きチューナーを自動選択
録画するチューナーはユーザー自身で指定できるほか、自動的に振り分けることも可能
外付けHDDやNASに大量の番組を録画する
PCで地デジ番組を録画するメリットの一つに、たとえ内蔵HDDの容量がいっぱいになったとしても、外付けHDDやNASなどを利用して拡張できることが挙げられる。地デジ番組を無圧縮で録画すると、1時間あたり8GB程度の容量になってしまう。そのため大容量HDDでも、見終わった番組をこまめに消したり、あるいは保存しておきたい場合にはBDやDVDメディアにダビングしたりといった作業が求められるが、これは意外と面倒なもの。しかしPC環境ならこうした手間を掛けることなく、HDDを追加して録画のための新たな領域を確保できる。
なお、NASを利用しても、基本的に録画したPCでしか再生することはできないが、DTCP-IP対応の「RECBOX」のようなNASに録画した番組をダビングすれば、DTCP-IP対応プレイヤーを使ってネットワーク経由で録画した番組を再生することも可能だ。このように多様な周辺機器を組み合わせられるのは、家電製品にはないPC録画の大きな魅力だろう。
NASを使って番組を録画
GV-MVP/XSWで、録画先を選んでいる画面。NAS上のフォルダにドライブ(Z:)を割り当て、そこに録画するように設定している
【複数のテレビチューナーを接続するときはアンテナに注意】 複数のテレビチューナーを使って番組を録画する際には、当然それぞれのチューナーにアンテナを接続する必要がある。この際、スプリッタを使って分配するのが一般的。4分配なら2,000円前後で購入できる。
CMカット編集もPCならラクラク
PCで地デジ番組を録画するメリットの一つとして、マウスを使って手軽にCMをカット可能なことが挙げられる。BDレコーダーなどでも編集機能は搭載されているが、使い勝手はマウスを使えるPCに軍配が上がる。
さらに最近では、1フレーム単位での精密な編集を可能にする製品が登場している。バッファローのテレビチューナー「DT-H70/PCIE」や「DT-H55/U2W」、「DT-H33/PCI」、「DT-H33/U2」などと、ペガシスの「TMPGEnc MPEG Editor 3」を組み合わせれば、キレイにCMをカットすることが可能だ。お気に入りの番組をDVDやBDで残したいと考えているなら、狙い目の製品だ。
作業の流れは、視聴ソフトで録画したファイルをTMPGEnc MPEG Editor 3でまず読み出す。そしてカット編集を行ない、DVDやBDに書き出せば完了だ。
ちなみに編集する映像はオリジナルではなく、ダビングしたものという形になるため、ダビング不可となっているコピーワンスの番組では編集できないので注意してほしい。
メインメニューでPCastTV3を選択
TMPGEnc MPEG Editor 3を起動し、映像が含まれているメディアとして、バッファローのテレビチューナーの視聴ソフトである、PCastTV3を指定する
ダビング回数を1回使用する
PCastTV3を使って録画した番組がリストアップされるので、その中から編集したい番組を選択する。なお、ダビングした番組を編集するという仕組のため、ダビング可能回数が1回減ってしまう
DTCP-IPで録画した番組を配信
録画した地デジ番組は基本的に別のPCで再生できない。しかし、DTCP-IPに対応したサーバーとプレイヤーを利用すれば、別のPCやデバイスで再生することが可能だ。 DTCP-IP対応のサーバー/プレイヤーには、デジオンの「DiXiM Media Server」や「DiXiM Digital TV plus」がある。また、アイ・オー・データ機器のNAS「RECBOX」はDTCP-IPに対応し、同社のチューナーで録画した番組のダビング先として使えるほか、録画番組を配信するサーバーとしても使える。
DTCP対応サーバーを選択
DTCP-IPに対応したDiXiM Digital TV plusで、配信元となるサーバーを選択しているところ。なお、DiXiM Media ServerはGV-MVP/XSWなどのテレビチューナーにバンドルされている
録画した日付から再生する番組を指定
こちらはカレンダーから再生する動画を選択しているところ。なおプレイステーション 3もDTCPIPに対応しており、DiXiM Digital TV plusと同様に、DTCP-IPサーバー内の映像を再生できる
【DTCP-IPって何?】 著作権保護技術により保護されたコンテンツをネットワークで配信するための規格。暗号化を施すことで不正コピーを防止し、外部ネットワークへの流出を防ぐ。配信側、再生側の両方がDTCP-IPに対応している必要がある。