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Shuttle KPC K45を遊びつくす

TEXT：保坂陽一

遊べる要素がたくさん!!　秘められた拡張性を活かせ！

ケースはMini-ITXマザーボード対応

専用マザーボードを利用することが多いベアボーンでは、マザーボードのアップグレードが難しいところだが、本製品ではMini-ITXマザーボードの搭載が可能！　左で使用しているのは、AlbatronのSocket AM2マザーボード、「KI690-AM2」だが、リテールCPUクーラーやPCIスロットも利用OKだ。電源スイッチなどの接続には市販の変換ピンヘッダなどを使用する。

Mini-ITXマザーボードに合わせた固定穴が存在する。使用する際は右のように、市販のピンヘッダを介すればよい

電源交換可能

電源は100Wタイプのコンパクトなものが搭載されているが、同社製のより大きな容量を持つ電源「Silent X」（写真上の左側）や、ファンレスのAC電源（写真下）なども専用のものが発売される。とことん拡張したい人や、静音化を目指す人はこちらを使うとよいだろう。従来製品も搭載可能だが、ATX12Vの4ピンコネクタの延長ケーブルが必要となるので注意したい。

市販CPUクーラーにも使えるものが

基本的にリテールCPUクーラーを使用することになるが、一部のコンパクトなCPUクーラーも使用することができる（横幅がややシビアだが）。

　また、CPUのすぐ後ろに位置するケース背面には9cm角ファンも装着可能なので、TDPの低い低発熱なCPUとヒートシンクなどを組み合わせて、独自の静音化を目指すのもよいだろう。

編集部で試した小型CPUクーラー

ザワード	PHP4480	○
Thermaltake	Silent 775D	△
サイズ	SHURIKEN	×
サイズ	刀2クーラー	×

△……シャドーベイ一つが使用不可能に

PCIスロットでパワーアップ！

一つだけのPCIスロットをどう使うかは腕の見せどころ。サウンドカードやテレビキャプチャカードなどもよいが、エントリークラスのビデオカードなら最新製品も存在する。どう使うかを決めるのは、もちろんユーザーだ。

玄人志向のGeForce 8500 GT搭載ビデオカード「GF8500GT-P256H」（右）。やや割高だが、これでVistaのAeroも快適になるはず

実は……光学ドライブ搭載可能!?

光学ドライブが搭載できないのは、スッキリとしたフロントパネルを見ても明らかだが、実はシャドーベイの上にはスリム光学ドライブを搭載するスペースが設けられている。フロントのアクリルパネル部分を外し、シャーシ側の金属のベイカバーを切り取れば、そのまま使用することが可能だ。インターフェース的にも、Serial ATA HDD 2台に、IDEタイプのスリム光学ドライブという構成を組むことができる。フロントのアクリルパネルを外したままでは少々カッコ悪いが、DVDプレイヤーやオーディオマシンなどとしての使い方もできるようになるし、アクリルパネルを自作するなどといったデザイン的な楽しみ方にチャレンジしてみるのもおもしろいだろう。

ケース前面のアクリルパネルと、内部の金属パネルを外せば、スリム光学ドライブが使用可能に！

ケース前面のアクリルパネルと、内部の金属パネルを外せば、スリム光学ドライブが使用可能に！

もう一つの楽しみ

自分だけのデザインにアレンジしよう!!

■	人によってはこれが一番の目玉機能!?

　上でフロントのアクリルパネルが外せるようになっているのは紹介したが、このアクリルパネル部分には自分でプリントアウトした写真などを挟み込むことができるようになっている。このページを見てもらえば一目瞭然と思うが、うまく作ればカッコイイ自分だけのオリジナルPCが完成！　アクリルパネルで挟み込むこともあり、想像以上にきれいに仕上がるのだ。これが低価格ベアボーンとは誰も思いはしないだろう。プリンタを使ってデジカメ画像などを加工するのはもちろん、雑誌の切り抜きや、台紙に貼ったプリクラ写真などを挟んでもおもしろいかもしれない。むしろ、こうしたアイディアの製品がこれまでなかったのが不思議なくらいだが、ブラックボディのキューブタイプならではのマッチしたものがあるのも間違いないだろう。何かを作ることが大好きな自作ユーザーなら、ハマること請け合いだ。自分のマシンとしての主張はもちろん、子供や親向けのPCや、彼女へのプレゼントにも最適。気の利いたデザインで驚かせよう！

　プリント用のテンプレート（型紙）が日本ShuttleのWebサイトでダウンロードできる。うまくサイズを合わせるにはグラフィックスソフトの知識なども必要だが、手間をかける価値は十分にあるだろう。自作したデザインパネルには4カ所のネジ穴をあける必要があるが、きれいに切り抜くには事務用の穴あけパンチなどを使うと便利なのでお試しあれ。

フロントのアクリルパネルは六角ネジ四つで簡単に取り外すことが可能。しっかりと六角レンチも製品に付属している