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3Dゲームやエンコードだけじゃない。イマドキのビジネススイートはマルチコアCPU環境で活用すれば、何倍にも速くなる。マルチコアCPUと2007 Microsoft Office systemの組み合わせで、ビジネス環境がどれくらい快適になるのかを検証してみた。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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デュアルで2倍?クアッドで4倍速い?まさかと思うかもしれないが、決しておおげさな話ではない。Office 2003から進化した2007 Microsoft Office systemでは、Core 2 DuoやCore 2 QuadなどのマルチコアCPUへの対応が進められ、Excel 2007を利用したマルチスレッド計算などではCPUのコア数に応じてパフォーマンスを向上させることが可能だ。 では、実際にシングルコアとマルチコアでどれくらいパフォーマンスが異なるのだろうか? それを計測するため、Excel 2007のマクロを利用したベンチマークの作成をMicrosoft MVP受賞者である近田伸矢氏に依頼した。ベンチマークでは、日付、数学、検索、文字列操作、論理評価、情報判断、合計、ピボット、配列と、さまざまな関数が利用されている。今回はシングルコアとマルチコアでのデータ処理時間を計測してみた。 シングルの結果を1とした場合に、多くの項目ではデュアルで2倍弱、クアッドで3倍強という結果になった。大量のデータを並行して処理するような場合、コア数が多いほど同時に実行できる命令も多くなる。この傾向がリニアに現われた結果と言えそうだ。ただし、詳しく見るとあまり結果が変わらない関数もあった。利用する関数やデータ長、テーブルの作り(参照などによる処理のウェイトの有無)なども、処理に要する時間に関係する点には注意が必要だろう。 とはいえ、今回のテストではさほど複雑な手法や計算ではなく、一般的によく使う関数を利用している。通常のビジネスシーンでも恩恵が受けられることを考えると、マルチコアCPU+2007 Office systemの組み合わせはやはり魅力的と言えそうだ。 |
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Excel 2007で売り上げなどのデータのテーブルを用意し、そこからさまざまな関数を利用して計算処理を行なうベンチマークシートを作成した | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コア数に応じてリニアに結果が向上する例の一つが「sumif」関数を利用した「数学/三角」のテスト。一方、ピボットテーブルのテストでは、シングルコアでもマルチコアでもさほど結果は変わらない | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【検証環境】 マザーボード:ASUSTeK P5K PRO(Intel P35+ICH9R) ビデオカード:玄人志向 RH3450-LE256H/HS(Radeon HD 3450) メモリ:Patriot Memory PSD22G800KH(PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB×2) HDD:Western Digital WD Caviar SE16 WD5000AAKS(Serial ATA 2.5、7,200rpm、500GB) OS:Windows Vista Ultimate SP1 |
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Excel 2007マルチコアCPUベンチマーク 各項目詳細結果 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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単位:ms | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Intel CPUの性能はここ数年、ものすごいスピードで進化してきている。とにかく数年前のCPUとは比べ物にならないほど高性能。消費電力も低いので静音化も容易だ。実際にどのくらいかは、下のベンチマーク結果を見てもらうのが早いだろう。Core 2 Quad Q9300は、3年ほど前の主力CPUであるPentium 4 630の2倍以上のスコアを楽々とマーク。それでいて高負荷時の消費電力は2/3以下で、CPUクーラーの動作音も静かだ。 なぜこんなにも高性能で低消費電力なのだろうか。その大きな柱がCore 2シリーズが採用するCPU内部の演算の仕組である「Coreマイクロアーキテクチャ」。命令処理の流れ、内部回路を徹底的に見直すことで、電力効率を飛躍的に向上させ、それまで考えられなかったような高性能と低消費電力を両立した。2006年夏のCore 2 Duoの登場は、CPU史に残る衝撃的なものだったが、実はこの後もさらに大きく進化している。 それは、クアッドコアである。CPU内部でプログラムの命令を解釈して計算をする部分を「コア」と言うが、技術の進歩で複数コアを1ダイに内蔵可能になった。これが「マルチコア」だ。Core 2 Duoでは二つ内蔵するコアを、Core 2 Quadでは四つ内蔵する。コアが複数あると計算を分担して行なえるので、コア数に応じた爆発的な性能向上の可能性を秘める。 マルチコアの性能をフルに発揮するにはソフトウェア側の最適化も必須だが、動画エンコードなどを中心にかなり進んでいる。2007 Office systemもその一つ。その威力はすでにご覧いただいたとおりだ。 そしてCPUの製造技術=プロセスルールの進化も見逃せない。最新のIntelの45nmプロセスルールでは、High-k絶縁膜、メタルゲートなどの新技術を導入することで電力効率を上昇させ、より高クロックで低消費電力なCPUが製造可能になっている。45nm世代のCore 2 Quad/Duoでは、新命令SSE4.1のサポートや浮動小数点演算性能の改善など内部構造にも改良が加えられ、さまざまなアプローチで高性能化が図られている。 まだ旧世代のCPUを使っているなら、今すぐ45nm世代のCore 2シリーズへの乗り換えをお勧めしたい。 |
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Core 2 Quadの内部構造 Core 2 Quadの構造は実に分かりやすい。デュアルコアCPUであるCore 2 Duoのダイ(半導体部分)を二つ実装することでクアッドコアを実現している。一つでも高性能なCore 2 Duo 二つ分の性能を秘めている |
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