Windows Vista杯 自作PCの祭典 2008

Webエントリー一覧

7種類のパーツと掃除の頻度を軽減することにこだわったPC

Unknown User (勝手にオレが一番!部門) 2008年12月24日 22時14分

◆エントリーマシンのアピール

今回は、最初に自作したPC(約5年前)が突如火を噴いて故障したため、それに代わるものとして製作しました。
最初に自作したPCの故障原因が多量の埃が原因で発生した電源系統の誤作動であったと考えられたことから、今回は単に使いやすいだけでなく、埃を内部に蓄積しにくいPCの実現を目指しました。
これまでに自作したPCはこれを含めて3台あります。

まず、今回部品の選定にあたって重視したことを紹介します。今回は、以下の7項目を意識して部品を選定しました。
基本的には自分が使うために必要な性能より少し高めのものを使用しています。これは、将来的に現在と比較し、より負荷の高いソフトウェアを使用する可能性も考慮したためです。

1.CPU-最新のCPUを使用する
これは今までの自作PCでも意識していましたが、今回は価格性能比を考慮し、Core i7-920を使用しました。

2.HDD-高速で大容量のものを使用する
Windows Vistaは起動に要する時間が長いので、それを少しでも短縮するため高速なHDDを使用しました。これも価格性能比を考慮して選定しました。

3.マザーボード-信頼性の高いメーカーのものを使用する
今までの自作PCでの経験より、ASUSのマザーボードを使用しました。この部品の選定にあたってはインターネットの情報も活用して安定性が確保できるものを使用しました。

4.ビデオカード-Vistaで使用することを考慮する。
あまりゲームをしないため、上位機種と比べ、低価格なものを使用しました。ただし、VistaのWindows Aeroではビデオカード側での描画処理が多いため、性能に余裕を持ったものを使用しました。

5.メモリー-自分が使うソフトウェアに対して余裕のある容量のものを使用する
今回は64bitのWindowsを使用するため、メモリーの大容量化が可能となることから、今までのPCと比較してより大容量のメモリーを使用し、ソフトウェアを多数並列動作させた時の安定性を確保することを考慮して選定しました。

6.ファン-冷却能力と静音性を両立する
今回は、ファンのある部分だけでなく、ケース内全体の冷却を考慮して選定しました。また、前回のPCと比べ、動作音を軽減することも考慮しました。

7.ケース-通気性の良いものを使用する
ファンとともに冷却能力の向上を考慮して選定しました。

これをあわせて一応「こだわりの7パーツ」と呼んでいます。

次に、このPCの冷却について紹介します。
このPCでは、CPUの熱設計電力(TDP)が130Wであり、ファンレスビデオカードを使用するため、PC全体において比較的高い冷却能力が必要であることが想定されるため、空気の流れを工夫しました。
ファンの配置は次のようになっています。
1.CPUクーラー用ファン-CPUの冷却用
2.前面のファン-吸気方向で、ハードディスクの冷却用
3.側面、PCケース外側にあるファン-吸気方向で、ビデオカードの冷却用
4.背面のファン-排気方向で、PC内部に蓄積した熱を排出する
5.電源装置内蔵のファン-排気方向で、電源装置を冷却する(このファンは電源の負荷に応じて回転数が変化)

3のファンの取り付けは、吸気方向ではファンとケースが接触し、正常に回転しないことがあったことからケース外側に防振用ゴムをはさんで取り付ける方法にしました。配線はケースに最初からあった穴に通して内部に入れました。
また、このPCではケースのファンは12cmファンを使用することで、送風量を多く確保しています。

今回製作したPCでは送風量が多いため、本体内部に取り込まれる埃が多いことが想定されることから、埃の本体内部への蓄積を軽減するためにこのPCの製作前に行った実験をもとにファンの配置を工夫しています。
ここで、その実験を紹介します。
実験は今までに自作したPC2台を使用しました。
まず、2台とも一度部品を外し、全部掃除をし、一方は強力な排気ファンとさらに強力な吸気ファンを取り付け、もう一方は必要最小限の排気ファンを取り付けます。
その後、よく似た環境で半年間使用し、その後サイクロン式掃除機で完全に掃除します。
そして、掃除機内に入った埃の量を測定します。
結果的に、吸気および排気ファン双方を取り付けたPCの方が埃の総量は少なくなりました。(ただし、ファンに付着する埃の量は少し増加しました。)
理由としては、空気の流れが停滞すると埃が本体内部に蓄積しやすくなり、空気の流れを改善したことで埃の蓄積を軽減できたためだと考えられます。

今回製作したPCでは吸気ファンは排気ファンと比べ、少し強力なものを使用しています。これにより、空気が吸気ファンから排気ファンへ直線的に流れるだけではなく、ケース全体に停滞することなく流れ、冷却性をより高めることが期待できます。
そして、以前の実験結果より、埃の蓄積の軽減も期待できます。

最後に、今回製作したPCは満足できるものとなったと思います。初の64bit環境であるため、現在試運転段階ですが、異常はほとんど発生していません。
ちなみに、このPCには「MASTER SEVEN」(マスターセブン)という愛称があり、これは、「こだわりの7パーツ」と「Core i7」の7に由来します。

これで紹介を終了したいと思います。

◆Windows Vistaを使って良かったと感じた点

・Windows32-On-Windows64(WOW64)による32bitプログラムに対する互換性
64bit環境でありながらも従来の32bitプログラムの多くが実行可能であり、高い互換性が確保されているところが良かったと感じます。

・自動バックアップ機能
Ultimate等の上位のものに標準で搭載されている「以前のバージョン」機能により、間違って削除したり、上書き保存したときに、復元できる可能性が高いことが特に気に入っています。

・SuperFetch
OSのメモリーの管理がより最適化されているので、頻繁に使うソフトウェアの起動速度が向上しているように感じます。

・安定性の高い動作
よくVistaは遅いと言われますが、その分だけ安定性や互換性を重視しているようで、特に、ファイル操作(ファイルの移動など)では安定性が向上しており、従来のOSで時々あったUSBメモリーなどの外部記憶装置の取り外し操作をしたにもかかわらずエラーが発生というような状況が軽減されているように感じました。

・Windows Aero ユーザーインターフェース
従来のUIと異なり、ビデオカード側で描画処理することにより、CPUへの負荷が分散され、操作性も向上しているように感じました。

時々Vistaは使いにくいと言う人もいるようですが、Vistaは新しいOSだと思って操作すれば逆にかなり使いやすいように感じます。一度Vistaに慣れてしまえばもうXPには戻れないと思います。

◆エントリーマシンの構成パーツ

CPUIntel Core i7-920
マザーボードASUS P6T Deluxe
メモリーSanMax SMD-6G88HP-10F-T DDR3-1066 (2GB×3枚組)
CPUクーラーThermaltake BigTyphoon CL-P0114-A/ファン:SCYTHE SFF21F
HDDWestern Digital WD6401AALS
光学ドライブPioneer DVR-216D
ビデオカードZOTAC ZT-95TES2P-HSL
ケースEZCOOL H-601B
電源evergreen EG-500PG
モニターBenQ G2200W
上記以外のパーツケースファン:山洋電気 F12-S/SCYTHE SA1225FDB12M/ARX FD1212-S3133E
使用OSUltimate 64bit
使用OSの
パッケージ形態
DSP版(Ultimate α/Σなどを含む)
7種類のパーツと掃除の頻度を軽減することにこだわったPC 1 7種類のパーツと掃除の頻度を軽減することにこだわったPC 2 7種類のパーツと掃除の頻度を軽減することにこだわったPC 3 7種類のパーツと掃除の頻度を軽減することにこだわったPC 4 7種類のパーツと掃除の頻度を軽減することにこだわったPC 5

コメントする


画像の中に見える文字を入力してください。

Impress Japan インプレス グループ

DOS/V Power Report ホームへ
Impress Japan Copyright (C) 2008 Impress Japan Corporation, an Impress Group company. All rights reserved