CoolIT Systems
The ECO Advanced
Liquid Cooling
実売価格:9,000円前後
問い合わせ先:03-5215-5650(アスク) URL:http://www.coolitsystems.com/低価格ながら冷却性能が高く取り付け作業も簡単
「水冷」と聞くと「よく冷えるが手間がかかる」という印象があり、冷却液の充填やホースの配管など、導入には少々ハードルの高さを感じる。しかし最近では、組み立ての手間を省いた完成品タイプのモデルが登場し、人気を博している。なかでも「The ECO Advanced Liquid Cooling」は、9,000円前後と手頃な価格で購入できる、コストパフォーマンスに優れた製品だ。
もちろん冷却能力も気になるところ。そこでリテールクーラーと本製品で、その性能を比較してみた。室温は25℃と若干高めの環境だったが、空冷と比較してもアイドル時、高負荷時ともに、水冷ならではの高い冷却能力を発揮している。最近はIntelのTurbo Boost Technologyなど、自動でオーバークロックする機能を搭載したCPUがトレンドであり、負荷のかかったときにもきちっと冷やしてくれる本製品の冷却能力は心強い。
動作音は、アイドル時でのリテールクーラーとの差がない。高負荷時でも大きな差はなく、耳を近付けてみてもそれほど気になる音質ではなかった。リテールクーラーと同等の動作音ながらはるかに優れた冷却性能を、しかも1 万円を大きく下回る価格で実現できるわけだ。暑い季節に備えて、水冷環境を気軽に導入できる魅力的な製品と言える。
Specification
■対応ソケット:LGA775/1156/1366、Socket AM2/AM3■ファン:12cm角■本体サイズ(W×D×H):60×48×30mm(水冷ヘッド)、120×25×155mm(ラジエータ)■重量:1kg
Intel/AMD両対応で取り付けも簡単
水冷ヘッドの接触面は熱伝導率に優れる銅製。マザーの背面にバックプレートを当てて水冷ヘッドを固定する。ピンは各ソケット位置に合わせてカチッとずらして固定するようになっており、取り付け作業は行ないやすい
配管済みのラジエータは薄型
水冷ヘッドとラジエータは一体型で、冷却液の充填や配管作業は不要。ファンは12cm角のものが付属している。ファンとラジエータの厚みは約4.5cm
コンパクトなので組み込みやすい
水冷ヘッドとラジエータをつなぐホースの長さは約27cmで、ラジエータはケース背面の排気ファン取り付け位置に固定する
【検証環境】CPU:Intel Core i7-920(2.66GHz)、マザーボード:ASUSTeK P6T Deluxe(Intel X58+ICH10R)、メモリ:ノーブランド PC3-8500 DDR3 SDRAM CL=7 2GB×3、ビデオカード:Sapphire HD5450 512M DDR3 PCI-E VGA/DVI-I/DP(ATI Radeon HD5450)、HDD:Western Digital WD Caviar Green WD10EARS(Serial ATA 2.5、5,400rpm、1TB)、電源:Sea Sonic Electronics Xseries SS750KM(750W)、OS:Windows 7 Ultimate 64bit版、室温:25℃、暗騒音:36.8dB、騒音計測距離:ファンから約30cm、アイドル時:OS起動後5分経過時の値、高負荷時:Hyper PI 0.99bの3,200万桁(32M)演算実行から5分経過時の値