低価格ながら快適な動作を実現した格安Androidタブレットの注目機
- クリエイティブメディア
- ZiiO 7"
- 実売価格:25,000円前後

- このパーツはこう使え!
- ・動画や音楽を手軽な操作で楽しめる
- ・手頃なAndroid入門機としてもかなりの実力
Specification
CPU:ZiiLABS ZMS-08
OS:Android 2.1
本体ストレージ容量:8GB
ディスプレイ:7型ワイド、480×800ドット表示対応
インターフェース:USB 2.0、IEEE802.11b/g、microSDカード(SDHC対応)、Bluetooth V2.1+EDR、Mini HDMI(一部アプリケーションでのみ出力可能。解像度は1,280×720ドットまで)、ヘッドホン
本体サイズ(W×D×H):207.4×133×13.7mm
重量:約415g
ライター橋本新義
秋葉では輸入携帯電話店が巡回ルート

スマートホンとタブレットは、店頭にホットモックが展示されれば片っぱしから触っているものの、自分で使っている回線はいまだにPHSである。
昨年一気にブレイクしたAppleのiPadに代表される、いわゆるタブレットデバイス。なかでもマニアックなユーザーから注目されているのが、最近登場してきた安価なAndroid搭載タブレットだ。今回紹介するZiiO 7"は、実売2万5,000円前後(8GB版)と低価格ながらなかなか性能が高く、隠れた注目モデルとなっている。
CPUは、Creative Technologyの子会社であるZiiLABSの「ZMS-08」。動作クロックは公式では未公表だが、実機で確認すると最高1GHzと高速だ。また、低価格のタブレットでは難点となりやすいタッチパネルの感度も優秀。方式こそ安価な抵抗膜方式(圧力感知式)で、マルチタッチには非対応だが、感度はまずまず。実際にWebブラウザなどを使っても動作はスムーズかつ快適だ。
さらにマニアックな点が、クリエイティブメディアならではと言える、強力なメディアプレイヤー機能。本機にはオリジナルの音楽プレイヤー「ZiiMusic」とビデオプレイヤー「ZiiVideo」が用意されている。これらにより、音楽はMP3、AAC、WMA9、FLAC、OGGなど、ビデオはH.264、MPEG4、WMV9、MOV、AVIといった幅広いフォーマットの再生が可能だ。bitレートにもよるが、1080pのH.264動画もコマ落ちなしで再生できる。さらに同社独自の音質調整機能、X-Fiオーディオテクノロジなども搭載しているため、メディアプレイヤーとしてのレベルはかなり高い(ただしAVCHD非対応)。
初期状態では日本語入力がインストールされていない点や、Googleのアプリ販売サイト「Androidマーケット」にはPC版を含めて対応しない点など、いくつか惜しい点はあるものの、この価格で快適な操作ができるタブレットはほかにない。タブレットデバイスで遊んでみたいという方にはオススメだ。

Androidタブレットとして持ちやすい7インチ画面
液晶サイズは7型ワイドと、タブレットデバイスとしてはコンパクトな部類に入る。底面積はちょうど本誌の半分ぐらいで、片手でのホールド感も良好だ

HDMI出力でテレビへの動画出力もOK
上部にはUSB端子(PCとの接続用)、Mini HDMI端子、内蔵マイク、ヘッドホン端子、電源スイッチが配置されている。底部には左右に内蔵スピーカーが、中央付近にDC電源入力端子がある

microSDカードスロットも備える
天地の面に比べて、側面はシンプル。左側面にはmicroSDカードスロット、右側面にはボリューム調整ボタンが配置される
ここがマニアック

抵抗膜方式タッチパネルで低価格を実現
手頃な価格を実現した秘密は抵抗膜方式タッチパネル。ただし、ディスプレイのコントラストや視野角を削いでしまう弱点も。とくに(本体を縦持ち時の)左右方向は、少しずれるとコントラストが大きく下がるので注意。スタイラスも付属する(写真のものは付属品ではない)
2万5,000円の価格ながら、高速CPUによる快適操作と強力なメディアプレイヤーアプリを搭載

高速CPUの搭載でWebブラウズがスムーズ!!
高速CPUとAndroid 2.1により、Webブラウズをはじめとした普段使いの操作は価格を超えた快適さ。完全に「実用になる」レベルだ

Sound BlasterシリーズのX-Fiを継承
音質へのこだわりはクリエイティブメディアならでは。MP3などの圧縮時に失われる高域音の補完や、ステレオ感の広がりなどを強調する音質補正機能「X-Fiオーディオテクノロジ」も搭載

ZiiMusicはFLACフォーマットにも対応
音楽プレイヤーのZiiMusic。インターフェースはWindows Media Player風のため分かりやすい。高音質なFLACに対応する点にもこだわりが見られる。MIDIの再生も可能だ

ビデオプレイヤーはWMV9やMOVもOK
ビデオプレイヤーのZiiVideoは、QuickTime MOV動画やWMV9の再生にも対応する(ただしWMVなどのDRM保護ファイルには非対応)。その再生も非常にスムーズだ

X-Fiの操作パネルはホーム画面に
ZiiOのウリであるX-Fiの設定は、ホーム画面のアプレットから簡単に呼び出せる。タスク切り換えやBluetooth機器の管理用アプレットも用意されているのがマニアックだ

フロントカメラも搭載
本体正面上部にはフロントカメラも搭載。ただし現行スマートホンのカメラとは異なり、画質はいわゆるWebカムレベルだ

同社製Bluetooth機器の併用でより高音質に
同社製Bluetoothスピーカーと組み合わせれば、標準コーデックより高音質な「apt-X」による音楽伝送が可能になる

プリインストールアプリはシンプル構成
プリインストールアプリは非常にシンプル。一方で便利なファイル管理用ツール「ZiiExplorer」など、ほかのAndroidタブレットにはないアプリも

2万円台ながら高速CPUなどにより快適な操作レスポンスを実現
Android搭載機で意外とめんどうなファイル操作がZiiExplorerによってスムーズにできるため、Android機に興味がある方の入門機としては好適だ。メーカーが打ち出しているメディアプレイヤーとしての実力も十分で、遊びがいがある楽しいモデルだ。
【問い合わせ先】 クリエイティブメディア:03-3256-5577 / http://jp.creative.com/