ロスト プラネット 2 ベンチマーク編
ロスト プラネット 2ベンチマークは、DirectX 11を用いた最新環境のテスト。テッセレーションによってポリゴンを自動分割して詳細に描画したり、GPGPU技術DirectComputeを用いて物体の動きをGPUによる演算でリアルに表現したりしている。
DX11世代のヘビー級タイトルは
マルチGPUも想定しつつ製品を選びたい
今回はDirectX 11設定で、負荷の高いテストタイプBで計測している。画質設定に関しては同ツールの標準設定に準じ、DirectX 11 Featureに関してはMIDDLEのままとしている。この設定での動作はかなり重く、トップスコアを記録したGeForce GTX 480搭載製品であっても1,920×1,080ドットで54.1fpsというスコアだ。なお、先のFFXIV OFFICIAL BENCHMARKとは打って変わり、こちらではGeForce系が優位である。たとえば2番手はASUSTeK MATRIX 5870P/2DIS/2GD5であるが、その半額ほどで売られているZOTAC GeForce GTX470 ZT-40201-10Pが互角のスコアを記録している。それ以下のクラスでは、GeForce GTX 460クラスまでは30fpsを超えているが、Radeon HD 5770やGeForce GTS 450クラスでは30fpsに届いていない。実質的にDirectX 11タイトルを高fpsで楽しむにはGeForce GTX 460が最低ライン、ということになるだろう。そのほか、OC版のGeForce GTX 460搭載製品がここではGTX 470搭載製品に大きく水をあけられており、シェーダー数やバス幅などトータルでの性能が求められることが分かる。
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DirectX 11バージョンで60fpsを満たすことは現行ハイエンドGPUでも難しい。本格的にマルチGPUを検討したいタイトルだ
手を出しやすくなったSLI
一時はIntel X58を搭載したハイエンドマザーボードに限られていたSLIのサポートだが、最近はより安価なP55マザーなどでSLIをサポートした製品が増えてきた。SLIは単純にビデオカードを1枚増設するだけで性能が大きく向上するので、手軽なアップグレードの選択肢が増えることは喜ばしい。以前から幅広くサポートされていたCrossFireXに加え、NVIDIA製品でもマルチGPU環境を構築しやすくなってきたと言える。
Intel P55チップセットを搭載した「MSI P55-GD65」は実売価格1万3,000円前後と安価ながら、SLI/CrossFireX両方に対応したマザーボードだ
消費電力・静音性編
ハイエンドGPUを搭載するビデオカードのほうが消費電力が大きく動作音も大きいというのが常識ではあるが、独自設計で消費電力を抑えたり、静音性を高めたりした製品もある。今回は電力計と騒音計を用い、24枚のカードを計測してみた。
性能/消費電力ならRadeon優位
静音性は大型クーラーモデルに注目
まず単純に3DMark VantageのPerformanceの値を高負荷時の消費電力で割ると、Radeon HD 5850搭載製品がもっとも高く、これに5870搭載製品が続く。高性能なGPUほど消費電力も大きいというのは変わらないが、性能最重視のGeForceに対し性能/消費電力バランス重視のRadeonという図式が現われている。また、GeForce GTX 460の定格モデルとOCモデルとの間に最大50W超の差が生じている点には注意したい。
静音性で優秀な成績を示しているのはGIGABYTEのツインファン「WINDFORCE 2X」を搭載した2製品。どちらもかなり静かだ。同じツインファンのMSI Twin FrozrII搭載モデルは、アイドル時の静音性はどれも優秀だが、高負荷時の動作音が大きい製品がある。そのほか、玄人志向RH5850-E1GHW/HD/DP/G2、GALAXY MicrosystemsのGF PGTX460/768D5 GREEN EDITIONなどの優秀さが目立つ。ただし、静かな製品はその分熱を持ちやすい傾向にあるという点は気に留めておきたい。
【パワレポが選ぶ】オススメビデオカードはこれだ!
玄人志向
RH5850-E1GHW/HD/DP/G2
性能と消費電力のバランスに優れるRadeon HD 5850を搭載した製品。3万円を切る価格ながら静音性に優れた独自クーラーを搭載し、初めてのハイエンドカードとして最適。なお、今回は選から漏れたが、同GPUを搭載するGIGABYTE GV-R585OC-1GDも優秀だ。
GALAXY Microsystems
GF PGTX460/768D5 GREEN EDITION
FFXIV推奨GPUであるGeForce GTX 460搭載製品の中で、公式ベンチマークにおいて優秀なコストパフォーマンスを誇る。今回の検証では1GB版との性能差はそれほど大きくなく、価格の安さや、静音性の高さといった面を高く評価した。
MSI
R5770 Hawk
FINAL FANTASY XIV OFFICIALBENCHMARKのLow設定であれば4,728と十分に快適なスコアを示しつつ、搭載クーラーは高負荷時でもクラス随一の静音性。Radeon HD 5770搭載製品としては比較的高価ではあるが、選んで間違いのない製品だ。